トリナクリア

シチリアの旗はた

1946年ねんのシチリア独立どくりつ運動うんどうで用もちいられた旗はた

トリナクリア（Trinacria）は、シチリアの別名べつめい、またシチリアの象徴しょうちょうであり、シチリアの旗はた (en) にも描えがかれているトリスケルの別名べつめい。トリナクリアという語かたりは三角さんかくを意味いみし、これはシチリア島とうの形かたちを指さしている。

1282年ねんに始はじまるシチリア晩ばん祷いのり戦争せんそうを経へて、シチリア王国おうこくがシチリア島とうとイタリア半島はんとう南部なんぶの領土りょうどに分裂ぶんれつし、1302年ねんのカルタベッロッタの和わ約やくで2つの「シチリア王国おうこく」の併存へいそんが固定こてい化かした後のち、シチリア島とう側がわの王国おうこくでは「トリナクリア王おう」の称号しょうごうが用もちいられるようになった。一方いっぽう、半島はんとう側がわの王国おうこくは「ナポリ王国おうこく」と呼よばれるようになった。

シチリア晩ばん祷いのり戦争せんそうが断続だんぞく的てきに続つづく間あいだ、トリナクリアの王おう領りょうはつぎつぎに貴族きぞくへ譲渡ゆずりわたされた。結果けっかとして貴族きぞくの権力けんりょくはナポリ王国おうこくよりも拡大かくだいした。1342年ねんに暗愚あんぐ王おうピエトロ2世せいが没ぼっし、幼童ようどう王おうルイージが即位そくいすると、摂政せっしょうの推薦すいせんをめぐりアラゴン系けい貴族きぞくと在来ざいらい貴族きぞくが戦闘せんとうし、後者こうしゃが勝利しょうりした。しかし両派りょうはは以後いご同化どうかしていった。このころの三さん大だい貴族きぞくが、ヴェンティミーリア家か、キアラモンテ家か、パッサーネト家かであった。ヴェンティミーリア家かは、キアラモンテ家かとの流血りゅうけつ抗争こうそうに敗北はいぼくして一時いちじ亡命ぼうめいし、ナポリ王国おうこくのアンジュー家かと同盟どうめいした。ルイージの王位おういを継承けいしょうしたフェデリーコ3世せいは、キアラモンテ家かの煽動せんどうする反乱はんらんとナポリ王国おうこく軍ぐんの攻撃こうげきに苦くるしめられ、ナポリ女王じょおうジョヴァンナ1世せいとローマ教皇きょうこうグレゴリウス11世せいに服属ふくぞくする講和こうわを結むすび、シチリア晩ばん祷いのり戦争せんそうの交戦こうせん状態じょうたいを終結しゅうけつさせた。