ニコライ・ヴァトゥーチン

ニコライ・ヴァトゥーチン Николай Фёдорович Ватутин
生誕せいたん	1901年ねん10月3日にち ロシア帝国ていこく、ベルゴロド州しゅう
死没しぼつ	1944年ねん4月がつ15日にち（満まん42歳さい没ぼつ） ソビエト連邦れんぽう ウクライナ・ソビエト社会しゃかい主義しゅぎ共和きょうわ国こく、キエフ
所属しょぞく組織そしき	赤軍せきぐん
軍ぐん歴れき	1920年ねん-1944年ねん
最終さいしゅう階級かいきゅう	上級じょうきゅう大将たいしょう

ニコライ・フョードロヴィチ・ヴァトゥーチン（ロシア語ご: Никола́й Фёдорович Вату́тин, ラテン文字もじ転写てんしゃ: Nikolai Fyodorovich Vatutin, 1901年ねん10月3日にち - 1944年ねん4月がつ15日にち）は、ソ連それんの軍人ぐんじん。ソ連邦それんぽう英雄えいゆう。

経歴けいれき

ベルゴロド州しゅうチェプヒノ村むら出身しゅっしん。1920年ねんから赤軍せきぐん。ポルタワ歩兵ほへい学校がっこう（1922年ねん）、キエフ高等こうとう統合とうごう軍事ぐんじ学校がっこう（1924年ねん）、M.V.フルンゼ名称めいしょう軍事ぐんじアカデミー（1929年ねん）、同どうアカデミー作戦さくせん学部がくぶ（1934年ねん）、参謀さんぼう本部ほんぶ軍事ぐんじアカデミー（1937年ねん）を卒業そつぎょう。

ロシア内戦ないせん時代じだい、ルガンスク及およびスタロベリスク地区ちくでマフノ軍ぐんとの戦闘せんとうに参加さんか。戦後せんご、小隊しょうたい、中隊ちゅうたいを指揮しきし、第だい7狙撃そげき師団しだん本部ほんぶに勤務きんむ。1931年ねん～1941年ねん、師団しだん参謀さんぼう長ちょう、シベリア軍ぐん管区かんく参謀さんぼう部ぶ第だい1課長かちょう、参謀さんぼう次長じちょう・参謀さんぼう長ちょう、参謀さんぼう本部ほんぶ作戦さくせん局長きょくちょう、参謀さんぼう第だい一いち次長じちょうを歴任れきにん。

独どくソ戦せん勃発ぼっぱつ後ご、1941年ねん6月がつ30日にちから北西ほくせい戦線せんせん参謀さんぼう長ちょう。1942年ねん5月がつ～7月がつ、参謀さんぼう次長じちょう、ブリャンスク戦線せんせんスタフカ代表だいひょう。1942年ねん7月がつ～10月がつ、ヴォロネジ戦線せんせん司令しれい官かん。スターリングラード攻防こうぼう戦せん時とき、南西なんせい戦線せんせんを指揮しきし、スターリングラード戦線せんせん及およびドン戦線せんせんと協力きょうりょくして、ドイツ軍ぐん33万まん人にんを包囲ほうい。1942年ねん12月、ヴォロネジ戦線せんせん左翼さよくと協力きょうりょくして、ドン中流ちゅうりゅうで作戦さくせんを展開てんかいし、スターリングラードの包囲ほういを解とこうとするドイツ軍ぐんの反撃はんげきを破砕はさいした。1943年ねん3月がつ、ヴォロネジ戦線せんせん司令しれい官かんに再任さいにん。1943年ねん夏なつ、クルスクの戦たたかいでドイツ軍ぐんの攻撃こうげきを撃退げきたいし、逆襲ぎゃくしゅうに転てんじた。

ヴァトゥーチン指揮しき下かのヴォロネジ戦線せんせん（1943年ねん10月がつから第だい3ウクライナ戦線せんせん）は、ドニエプル川がわの戦たたかいに参加さんかし、1943年ねん11月、キエフを解放かいほうした。1944年ねん1月がつ～2月がつ、第だい2ウクライナ戦線せんせんと協力きょうりょくして、コルスン・シェフチェンコ作戦さくせんを遂行すいこうし、ドイツ軍ぐんを包囲ほうい・撃滅げきめつした。

1944年ねん2月がつ29日にち、前線ぜんせん進出しんしゅつ時じにウクライナ蜂起ほうき軍ぐんの反共はんきょう義勇ぎゆう兵へいに狙撃そげきされ、致死傷ちししょうを負おった。同年どうねん4月がつ15日にち、キエフで死去しきょ。死後しご、ソ連邦それんぽう英雄えいゆう称号しょうごうを授与じゅよ。キエフには銅像どうぞうが立たてられた。

評価ひょうか

ヴァトゥーチンは、打撃だげき部隊ぶたいの運用うんように長たけており、戦車せんしゃ軍団ぐんだんを戦線せんせんの機動きどうグループとして運用うんようすることで迅速じんそくな敵てき防御ぼうぎょの突破とっぱ、その事後じごの追及ついきゅうを可能かのうならしめた。また、逆襲ぎゃくしゅう・包囲ほうい・撃滅げきめつ、縦たて深ふか梯はしご隊たい防御ぼうぎょの理論りろんと実践じっせんの発展はってんに貢献こうけんした。ソ連邦それんぽう英雄えいゆう。レーニン勲章くんしょう、赤旗あかはた勲章くんしょう、一等いっとうスヴォーロフ勲章くんしょうを受章じゅしょう。