ヌビア遺跡いせき

	アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡いせき群ぐん; （エジプト）
	アブ・シンベル神殿しんでん
英名えいめい	Nubian Monuments from Abu Simbel to Philae
仏ふつ名めい	Monuments de Nubie d'Abou Simbel à Philae
登録とうろく区分くぶん	文化ぶんか遺産いさん
登録とうろく基準きじゅん	(1),(3),(6)
登録とうろく年ねん	1979年ねん
公式こうしきサイト	世界せかい遺産いさんセンター（英語えいご）
	使用しよう方法ほうほう・表示ひょうじ

アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡いせき群ぐん（Nubian Monuments from Abu Simbel to Philae）は、エジプト南部なんぶのナイル川がわ流域りゅういきにある、アブ・シンベルからフィラエまでの古代こだいエジプト文明ぶんめいの遺跡いせき。

1960年代ねんだい、エジプトでナイル川がわ流域りゅういきにアスワン・ハイ・ダムの建設けんせつ計画けいかくが持もち上あがったが、このダムが完成かんせいすると、ヌビア遺跡いせきが水没すいぼつする危機ききが懸念けねんされた。初代しょだい文化ぶんか大臣だいじんだったサルワト・オカーシャ（英語えいご版ばん）が国際こくさい社会しゃかいの協力きょうりょくで遺跡いせきの保護ほごをできないのかと、これを受うけて、ユネスコが、ヌビア水没すいぼつ遺跡いせき救済きゅうさいキャンペーンを開始かいし。だが、支援しえん金きん集あつめは順風じゅんぷう満まん帆ほではなかった。そこで、世界せかい各地かくちに古代こだいエジプトの展覧てんらん会かいを開催かいさい。日本にっぽんでは、1965年ねんに東京とうきょう国立こくりつ博物館はくぶつかんでツタンカーメン展てんで開催かいさいし、大だい反響はんきょうとなった^[1]^[2]。世界せかいの60ヶ国かこくの援助えんじょにより、技術ぎじゅつ支援しえん、考古学こうこがく調査ちょうさ支援しえんなどが行おこなわれた。

これがきっかけとなり、開発かいはつから歴史れきし的てき価値かちのある遺跡いせき、建築けんちく物ぶつ、自然しぜん等とうを国際こくさい的てきな組織そしき運営うんえいで守まもろうという機運きうんがうまれ、1972年ねん 11月16日にち、ユネスコのパリ本部ほんぶで開催かいさいされた第だい17回かいユネスコ総会そうかいで世界せかいの文化ぶんか遺産いさんおよび自然しぜん遺産いさんの保護ほごに関かんする条約じょうやく（世界せかい遺産いさん条約じょうやく）が満場一致まんじょういっちで成立せいりつ。1975年ねん、20ヶ国かこくが条約じょうやくを締結ていけつし、正式せいしきに発効はっこうした。ヌビア遺跡いせき群ぐんも1979年ねん、文化ぶんか遺産いさんとして登録とうろくされた。集団しゅうだん墓所はかしょには59体たいの大人おとなと子供こどもの遺骨いこつが見みつかっており、遺骨いこつの一部いちぶには強つよく叩たたかれた跡あとや、骨ほねの中なかに突つき刺ささった矢やじりの跡あとがあるものがある。この遺跡いせきは紀元前きげんぜん12000年ねんから紀元前きげんぜん4500年ねん前まえにかけてのものと推定すいていされている。このような発見はっけんから、先史せんし時代じだいの生活せいかつが自然しぜんとの戦たたかいだけではなく、他たの人間にんげんとの戦たたかいでもあったことが窺うかがわれる。

概要がいよう

アブ・シンベル神殿しんでん

詳細しょうさいは「アブ・シンベル神殿しんでん」を参照さんしょう

1964年ねんから1968年ねんの間あいだに、正確せいかくに分割ぶんかつされて、約やく60m上方かみがたの丘おかに移築いちくされた。

アブ・シンベル小しょう神殿しんでん

フィラエ神殿しんでん（イシス神殿しんでん）

詳細しょうさいは「フィラエ神殿しんでん」を参照さんしょう

1972年ねんから1980年ねんの間あいだに、フィラエ島とうからアギルキア島とうに移築いちくされた。

カラブシャ神殿しんでん

詳細しょうさいは「カラブシャ神殿しんでん」を参照さんしょう

アスワンの南みなみ約やく50キロのナイル川がわ西岸せいがんに建たてられていたが、1970年ねんに現在げんざいの位置いち（アスワン・ハイ・ダムの近ちかく）に移築いちくされた。

未み完成かんせいのオベリスク（切きりかけのオベリスク）

詳細しょうさいは「未み完成かんせいのオベリスク」を参照さんしょう

エレファンティネ島とう

アマダ神殿しんでん

エル・デール神殿しんでん

登録とうろく基準きじゅん

この世界せかい遺産いさんは世界せかい遺産いさん登録とうろく基準きじゅんのうち、以下いかの条件じょうけんを満みたし、登録とうろくされた（以下いかの基準きじゅんは世界せかい遺産いさんセンター公表こうひょうの登録とうろく基準きじゅんからの翻訳ほんやく、引用いんようである）。

(1) 人類じんるいの創造そうぞう的てき才能さいのうを表現ひょうげんする傑作けっさく。
(3) 現存げんそんするまたは消滅しょうめつした文化ぶんか的てき伝統でんとうまたは文明ぶんめいの、唯一ゆいいつのまたは少すくなくとも稀まれな証拠しょうこ。
(6) 顕著けんちょで普遍ふへん的てきな意義いぎを有ゆうする出来事できごと、現存げんそんする伝統でんとう、思想しそう、信仰しんこうまたは芸術げいじゅつ的てき、文学ぶんがく的てき作品さくひんと直接ちょくせつにまたは明白めいはくに関連かんれんするもの（この基準きじゅんは他たの基準きじゅんと組くみ合あわせて用もちいるのが望のぞましいと世界せかい遺産いさん委員いいん会かいは考かんがえている）。

表ひょう話はなし編へん歴れきエジプトの世界せかい遺産いさん
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