ノシ・ベ

ノシ・ベ島とう略図りゃくず

ノシ・ベ（Nosy Be、ヌシ・ベ、ノシベとも）は、マダガスカル北部ほくぶに浮うかぶ島しま、都市とし。面積めんせき312km²、人口じんこう36,636人にん（2001年ねん）。 アンツィラナナ州しゅう、ディアナ地域ちいき圏けんに属ぞくする。マダガスカル最大さいだいのリゾート地ちであり、フランスを始はじめとするヨーロッパ諸国しょこくから多おおくの観光かんこう客きゃくが訪おとずれる。

歴史れきし

空そらから見みたノシ・ベ

海うみから見みたノシ・ベ

ノシ・ベとは、マダガスカル語ごで「大おおきな島しま」（大島おおしま）という意味いみである。17世紀せいきの初期しょき植民しょくみん地ち時代じだいには、アッサダ、またはノシ・マニトラ（香かおる島しま）とも呼よばれていた。

ノシ・ベに最初さいしょに定住ていじゅうしたのはサカラヴァ人じんである。次ついで、アンタンカラナ人じんやザフィノフォトシー人じんの小しょう集団しゅうだんがやってきた。現在げんざいでは、さらにコモロ人じんやインド人じん、アンタンドロイ人じんも居住きょじゅうしている。

ノシ・ベがマダガスカルの歴史れきしにはじめて登場とうじょうするのは1824年ねんである。この年とし、内陸ないりく部ぶにあったメリナ王国おうこくのラダマ1世せいがサカラヴァ人じんのボイナ王国おうこくの都と･マジュンガを攻略こうりゃくし、生いき延のびたサカラヴァ人じんはノシ・ベに拠よって抵抗ていこうを続つづけることとしたのである。1837年ねんにボイナ王国おうこく最後さいごの女王じょおう・ツィオメコの軍ぐんが敗やぶれ、この地ちはメリナ領りょうとなった。その後ごフランスの植民しょくみん地ちとなり、1960年ねんには独立どくりつしたマダガスカル共和きょうわ国こくの一部いちぶとなった。

また、この地ちは良港りょうこうを持もつため軍艦ぐんかんの泊地はくちとしても利用りようされ、1904年ねんには日にち露ろ戦争せんそうのためウラジオストクに向むかう途上とじょうのロシア帝国ていこくのバルチック艦隊かんたいがここノシ・ベにおいて3ヶ月かげつほど停泊ていはくしている。

地理ちりと産業さんぎょう

ノシ・ベはマダガスカル島とうから約やく8kmの海峡かいきょうによって隔へだてられており、モザンビーク海峡かいきょう内うちに位置いちする。ノシ・ベの近ちかくには、ノシ・タニケリ、ノシ・コンバ、ノシ・サカティア、ノシ・ミチオ、ノシ・イランジャなどの島々しまじまが浮うかび、ノシ・ベからの日帰ひがえり観光かんこう地ちとなっている。一島いちじまで一いち市しであり、中心ちゅうしん地区ちくはエル・ヴィル（アンドアニ）。主しゅ産業さんぎょうは観光かんこうであり、ビーチリゾート、ダイビング、自然しぜん保護ほご区くなどを楽たのしむため多おおくの観光かんこう客きゃくが訪おとずれ、島内とうないにはリゾートホテルが点在てんざいする。

ロコベ自然しぜん保護ほご区くのクロキツネザル

ノシ・ベは熱帯ねったい気候きこうで、12月から2月がつの夏なつの3ヶ月かげつ間あいだだけはやや湿潤しつじゅんである。最高峰さいこうほうはロコベ山さんで、標高ひょうこうは450m。完かん新しん世よに形成けいせいされた火山かざん島とうであり、島内とうないには11のカルデラ湖みずうみがあるが、有史ゆうし以来いらい火山かざん活動かつどうは記録きろくされていない死火山しかざんである 。島しまには世界せかい最小さいしょうのカエルやカメレオンが生息せいそくしており、マダガスカルに五いつつある厳正げんせい保護ほご区くの一ひとつとして、ロコベ厳正げんせい自然しぜん保護ほご区くが設置せっちされている。

Fascene空港くうこう

島しまにはFascene空港くうこうがあり、首都しゅとアンタナナリボのほか、国際こくさい便びんも就航しゅうこうする。マダガスカル航空こうくうが就航しゅうこうしている。船ふねはエル・ヴィルより出航しゅっこうしており、本島ほんとう側がわのアンキフィー村むらに連絡れんらくしている。