ハワヨ・タカタ

ハワヨ・タカタ（高田たかだハワヨ、1900年ねん12月24日にち - 1980年ねん12月11日にち）はハワイのホノルルで生うまれた日系にっけいアメリカ人じんであり、レイキを西洋せいよう社会しゃかいに紹介しょうかいした人物じんぶつである。

彼女かのじょは日系にっけい二に世せいとして日本にっぽんとアメリカの言語げんごと文化ぶんかに通つうじていたため、西洋せいように日本にっぽんのレイキを伝つたえるという役割やくわりに適てきしており業績ぎょうせきは広ひろく認みとめられている。しかしながらタカタはレイキを彼女かのじょの影響えいきょう下かに於おいて、「フランチャイズ」的てきに守まもろうとしたとしてレイキ界かいでは今いまなお論争ろんそうが続つづいている。。

人生じんせい

タカタは日本にっぽん生うまれの両親りょうしんの下したに生うまれ、カウアイ島とうの彼女かのじょの父ちちが働はたらく砂糖さとうきび農園のうえんで育そだった。彼女かのじょは学校がっこうを小学しょうがく2,3年ねんでやめ、農園のうえんで働はたらくようになったが、年齢ねんれいと共ともにさらに働はたらかなくてはいけなくなり、家政かせい婦ふとして働はたらくようになった。

1917年ねん3月がつ10日とおか、彼女かのじょが働はたらいていた砂糖さとうきび農園のうえんに帳簿ちょうぼ係がかりとして雇やとわれていたサイチ・タカタと結婚けっこん。1930年ねん10月がつ東京とうきょうでサイチは肺はいガンの治療ちりょう中ちゅうに34歳さいで亡なくなったが、この時ときタカタ夫妻ふさいには2人ふたりの娘むすめがいた。彼女かのじょは家族かぞくを養やしなうために忙いそがしく働はたらいたが、そのため肺はい及および胃腸いちょうの様々さまざまな病気びょうきになり、神経しんけい衰弱すいじゃくから重おもいうつ病びょうにもなり苦くるしむことになった。

この後のちすぐに彼女かのじょの姉妹しまいの1人ひとりが亡なくなり、タカタは両親りょうしんにそのことを伝つたえることと、自分じぶんの病気びょうきの治療ちりょう先さきを探さがす目的もくてきで義妹ぎまいと蒸気じょうき船せんで日本にっぽんに向むかった。両親りょうしんを訪たずねた後のち、彼女かのじょは東京とうきょうの病院びょういんに行いき、癌がんや胆石たんせき等ひとしのために命いのちにかかわる状況じょうきょうであると診断しんだんされた。彼女かのじょはまず数すう週間しゅうかんかけて肺気腫はいきしゅから回復かいふくした後のち、虫垂炎ちゅうすいえん等ひとしの胃腸いちょうの手術しゅじゅつのために入院にゅういんすることになった。

手術しゅじゅつが始はじまる直前ちょくぜんの手術しゅじゅつ台だいの上うえで、タカタは「手術しゅじゅつの必要ひつようは無ない、手術しゅじゅつの必要ひつようは無ない。」と言いう声こえを聞きいたが、それは今いままでに聞きいたことの無ない声こえだった。それがどういう意味いみなのか不思議ふしぎに思おもったが、メッセージは3度目どめにはさらに大おおきな声こえで繰くり返かえされた。彼女かのじょは自分じぶんは意識いしきは明瞭めいりょうで、そんな声こえのことなど考かんがえたこともなかった、と理解りかいしていた。それは不思議ふしぎなことではあったが、医者いしゃに尋たずねに行いこうと決心けっしんさせる力ちからがあった。彼女かのじょは手術しゅじゅつ台だいを降おり、シーツで身みをくるんで医者いしゃに話はなしをしに行いった。

タカタは手術しゅじゅつ医いの長ちょうに手術しゅじゅつを必要ひつようとしない代替だいたい療法りょうほうがあるかと尋たずね、皇居こうきょ近ちかくで診療しんりょうをしている林はやし忠次郎ちゅうじろうの診療しんりょう所しょの連絡れんらく先さきを教おしえてもらった。林はやしは後のちにレイキの「グランドマスター」とされた人物じんぶつである。林はやしの治療ちりょうによりタカタは毎日まいにち手当てあてを受うけ、目めに見みえて回復かいふくしていった。4ヶ月かげつ後ご、彼女かのじょは完全かんぜんに治癒ちゆした。この結果けっか、彼女かのじょは日本にっぽんのものであり日本にっぽんのみにあるべきだと言いわれていたレイキを学まなびたいと望のぞむようになった。レイキは日本にっぽん国外こくがいの人間にんげんには教おしえられないとされていたが、タカタは病院びょういんの手術しゅじゅつ医いと話はなし、この医師いしがタカタがレイキを学まなぶことを許ゆるすように林はやしを説得せっとくした。林はやしは自分じぶんの妻つま以外いがいの女性じょせいにレイキを教おしえたいと考かんがえていたこともあり、タカタがとても熱心ねっしんであったため、彼女かのじょに教おしえることを決きめた。彼女かのじょは林はやしの下したで1年間ねんかん働はたらいた後のち、セカンドディグリーを受うけた。

1937年ねん健康けんこうになったタカタはレイキの開業かいぎょう準備じゅんびにハワイに戻もどり、すぐに診療しんりょう所しょは軌道きどうに乗のった。林はやしは自分じぶんの施術しじゅつ技術ぎじゅつを広ひろめるためハワイを訪おとずれた際さいに、彼かれの娘むすめと共ともにタカタを訪たずねた。1938年ねんの冬ふゆ、タカタは林はやしから神秘しんぴ伝でん（師範しはんとして他人たにんにレイキを伝授でんじゅできる）の伝授でんじゅを受うけた13番目ばんめの、そして最後さいごの1人ひとりとなった。

タカタは夢ゆめに林はやしが現あらわれたと言いい、1940年ねん第だい2次じ世界せかい大戦たいせんが迫せまっていた東京とうきょうに戻もどった。そこで林はやしはタカタの実績じっせきを評価ひょうかして自分じぶんの後継こうけい者しゃとした。林はやしは日本にっぽん海軍かいぐんの予備よび役やく将校しょうこうであり軍ぐんに復帰ふっきするように求もとめられていたが、仏教徒ぶっきょうとであり平和へいわ主義しゅぎ者しゃとして多おおくの血ちが流ながされる戦争せんそうに加担かたんするよりはと切腹せっぷくしたとも伝つたえられている。

タカタはハワイに戻もどってから30年間ねんかんレイキを教おしえたが、1970年ねんまではファーストとセカンドディグリーのみを伝授でんじゅした。彼女かのじょは多おおくのレイキのプラクティショナー（開業かいぎょう者しゃ）を養成ようせいしたが、マスターは育そだてようとしなかった。

1970年ねん以降いこう、亡なくなる1980年ねんまでの間あいだにタカタはレイキのサードディグリーを伝授でんじゅし、22人にんにマスターを伝授でんじゅした。彼女かのじょはマスター伝授でんじゅの指導しどうに10,000USドルを科かしたため、レイキマスターを富裕ふゆう層そうのためのエリートクラブにした、と非難ひなんされた。林はやしは妥当だとうな「エネルギーの交換こうかん」だと弁明べんめいして、林はやしに言いわれたとする、治療ちりょうのためにお金かねを支払しはらわない者ものは良よくなろうとする動機どうきを持もてない、という趣旨しゅしの言葉ことばを引ひき合あいに出だした。

彼女かのじょの残のこしたものは今いまは様々さまざまな形かたちで混在こんざいしている。確たしかに西洋せいよう社会しゃかいにおいて人生じんせいでレイキの恩恵おんけいを受うけている人々ひとびとは、彼女かのじょが西洋せいようにレイキをもたらしたことに感謝かんしゃしている。しかし過去かこ10年ねんの間あいだに日本にっぽんに渡わたって独自どくじに調査ちょうさした人々ひとびとは、レイキの創始そうし者しゃであり林はやしへの伝授でんじゅ者しゃである臼井うすい甕う男おとこが言いわれているような「継承けいしょう者しゃ」とは違ちがうということ、また「グランドマスター」という地位ちいに彼かれ自身じしんが不満ふまんであったということを発見はっけんしている。彼かれは数すう名めいにマスターを伝授でんじゅをし、林はやし忠次郎ちゅうじろうもその1人ひとりであったが、彼かれらは全員ぜんいん平等びょうどうであったのは明あきらかである。誰だれも他たのマスターより上うえの地位ちいにはなかった。臼井うすいはレイキの指導しどうを続つづけるための組織そしき（臼井うすい靈氣れいき療法りょうほう学会がっかい）を設立せつりつしたが、グランドマスターシステムは作つくらなかった。

タカタはレイキのプラクティショナーにはリーダーは1人ひとりであるべきと主張しゅちょうし、彼女かのじょが後継こうけい者しゃを指名しめいしなかったため、それが何なん十じゅう年ねんもの間あいだのレイキ界かい内ないの不ふ協和きょうわの原因げんいんとなり、伝統でんとう派はと非ひ伝統でんとう派はが分わかれるに至いたった。

関連かんれん項目こうもく

• レイキ
• 臼井うすい甕う男おとこ
• 林はやし忠次郎ちゅうじろう

外部がいぶリンク

• タカタ・ハワヨさんのメモ - ウェイバックマシン（2004年ねん10月がつ27日にちアーカイブ分ぶん）
• 「Reiki, Who is in Charge?」by Frank Arjava Petter（英語えいご）

"The International Center for Reiki Training"サイト内ないの記事きじ