バラク (モアブ王おう)

バラクがバラムに使者ししゃを送おくる画が

バラク（英語えいごなど：Balak、ヘブライ語ご: בָּלָק‎ (baw-lawk')、古代こだいギリシア語ご: Βαλαάκ 、「略奪りゃくだつ者しゃ、彼かれは荒あれ廃すたれさせた」の意い）は、旧約きゅうやく聖書せいしょの登場とうじょう人物じんぶつ。モアブ人ひとの王おう。

旧約きゅうやく聖書せいしょによれば、ツィポルの子こでモアブの王おう（民みん数すう記き 22:1、4）。イスラエル人ひとがエモリ人じんを打うち破やぶり、イスラエルはモアブにとって脅威きょういとなった。バラクはミデヤン人ひとと結託けったくし、イスラエル人じんを呪のろってもらうためにユーフラテス川がわ流域りゅういきのペトルに住すんでいる預言よげん者しゃバラムに使者ししゃを送おくった（民みん数すう記き 22:4-7、24:10。ヨシュア記き 24:9、10）。バラムが一度いちどバラクの要求ようきゅうに断ことわると、バラクはもう一度いちど、最初さいしょより大勢おおぜいの君きみたちを連つれ、より多おおくの報酬ほうしゅうを約束やくそくして頼たのみ込こんだ（民みん数すう記き 22:15-17）。バラムが到着とうちゃくすると、バラクは直ただちにアルノン川かわの岸辺きしべまで迎むかえに行いき、すぐに来こなかったことに対たいして文句もんくを言いった（民みん数すう記き 22:36）。バラクはイスラエルの宿営しゅくえいを一望いちぼうできる三みっつの場所ばしょ（バモト・バアル、ピスガの頂いただき、ペオルの頂いただき）へバラムを連つれて行いくが、三さん回かいともバラムはイスラエル人じんを祝福しゅくふくしたので、バラクは憤いきどおった（民みん数すう記き 22:39、23:14、23:28、24:10）。

新約しんやく聖書せいしょの『ヨハネの黙示録もくしろく』によれば、バラクはバラムに教おしえられた謀略ぼうりゃくを用もちいてイスラエル人じんに偶像ぐうぞう礼拝れいはいと淫行いんこうを犯おかさせた（黙示録もくしろく 2:14、民みん数すう記き 25章しょう、31:15、16）。

参考さんこう文献ぶんけん

• 引用いんよう聖ひじり句くは『新しん共同きょうどう訳やく聖書せいしょ』（日本にっぽん聖書せいしょ協会きょうかい）
• 『小型こがた版ばん 新しん共同きょうどう訳やく聖書せいしょ辞典じてん』（キリスト新聞しんぶん社しゃ、1997年ねん）
• 『キリスト教きょう人名じんめい辞典じてん』（日本にっぽん基督教きりすときょう団だん出版しゅっぱん局きょく、1986年ねん）
• 『聖書せいしょ辞典じてん』（日本にっぽん基督教きりすときょう団だん出版しゅっぱん局きょく、1988年ねん）