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バロック・ヴァイオリン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤーコプ・シュタイナー製作せいさくのヴァイオリン

バロック・ヴァイオリン(baroque violin)は、ネック、ゆびばんこま、テイルピースがバロック時代じだい様式ようしき特有とくゆう形状けいじょうヴァイオリン

ひとにより様々さまざま定義ていぎがあるものの、「バロック・ヴァイオリン」といえば、バロック時代じだい製作せいさくされモダン・ヴァイオリンに改造かいぞうされていないもの、また現代げんだいにおけるそれらの複製ふくせい、もしくはふる楽器がっきをバロック様式ようしき改造かいぞうあるいはさい改造かいぞうしたもののいずれかをす。

モダン・ヴァイオリンとは、現代げんだい製作せいさくされたヴァイオリン、もしくは現代げんだい形状けいじょうになるまえ時代じだいのヴァイオリンを、現代げんだい形状けいじょう改造かいぞうしたものをす。バロック時代じだい製作せいさくされたバロック・ヴァイオリンにも、その性能せいのうだい劇場げきじょうだい音量おんりょうといったロマン以降いこう音楽おんがく文化ぶんか比較的ひかくてき対応たいおう可能かのうだったために、モダン・ヴァイオリンに改造かいぞうされたものもおおい。アントニオ・ストラディバリ楽器がっきなどもこれにふくまれる。古典こてん時代じだい形状けいじょうのヴァイオリンはクラシカル・ヴァイオリンばれる。

モダン・ヴァイオリンとのちが[編集へんしゅう]

モダン・ヴァイオリンとことなるてんとして、バスバー胴体どうたい部分ぶぶん内部ないぶたてについているぼう)がちいさいこと、こま下部かぶ比較的ひかくてきうす上部じょうぶ比較的ひかくてきあついこと、ゆびばんみじかいこと、ネックがふといこと、アジャスターがないこととうがある。しかし、もっと重要じゅうようちがいはゆみである。モダン・ボウ(モダン・ヴァイオリンのゆみ)の形状けいじょうが「Σしぐま」のちゅうあいだへこんだ曲線きょくせんえが一方いっぽう、バロック・ボウ(バロック・ヴァイオリンのゆみ)は直線ちょくせんがたであるか、またちゅうあいだすこふくらんだ曲線きょくせんである。これはゆみ張力ちょうりょくよわいことを意味いみする。

バロック時代じだい習慣しゅうかんならって、おおくのバロック・ヴァイオリン奏者そうしゃガットつる使用しようしている。これによりいくふんやわらかいひびきの素朴そぼく音色ねいろとなり、アンサンブルにおいてほか楽器がっき調和ちょうわしやすい。近年きんねんは、あごとう肩当かたあて装着そうちゃくする奏者そうしゃえつつあるが、ほとんどのバロック・ヴァイオリン奏者そうしゃは、バロック時代じだいにはまだ発明はつめいされていなかった、あごとう肩当かたあてけずに演奏えんそうする。モダン・ヴァイオリンの演奏えんそうにおいては、あごとう肩当かたあてにより楽器がっきをしっかりと固定こていするが、それがないことで、自由じゆうたか緊張きんちょうのない自然しぜん体勢たいせいをとることができる。バロック・ヴァイオリンは、モダン・ヴァイオリンより前方ぜんぽう位置いちすることになりつる鎖骨さこつ垂直すいちょくびる。これは演奏えんそうしゃゆみ位置いちにもおおきな影響えいきょうおよぼし、モダン・ヴァイオリンでは困難こんなんであったり、比較的ひかくてき不自然ふしぜんであったりするアーティキュレーション容易よういになる。

バロック・ヴァイオリン奏者そうしゃ[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]