パランガ

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パランガ
Palanga
ティズキエヴィクズ宮殿。現在は琥珀博物館に改装されている。
ティズキエヴィクズ宮殿きゅうでん現在げんざい琥珀こはく博物館はくぶつかん改装かいそうされている。
パランガの市章
あきら
愛称あいしょう : "Vasaros sostinė"(「なつ」)
座標ざひょう : 北緯ほくい5555ふん 東経とうけい2104ふん / 北緯ほくい55.917 東経とうけい21.067 / 55.917; 21.067
歴史れきし
文献ぶんけん登場とうじょう 1161ねん
制定せいてい 1791ねん
行政ぎょうせい
くに  リトアニア
 地方ちほう ジェマイティヤ
 ぐん クライペダぐん
 自治体じちたい パランガ都市とし自治体じちたい
  パランガ
地理ちり
面積めんせき  
  市域しいき 79 km2 (30.5 mi2)
人口じんこう
人口じんこう 2008ねん現在げんざい
  市域しいき 17,600にん
    人口じんこう密度みつど   223にん/km2(577.6にん/mi2
その
ひとしときおび EET (UTC+2)
夏時間なつじかん EEST (UTC+3)
郵便ゆうびん番号ばんごう LT-00001(中心ちゅうしん
公式こうしきウェブサイト : http://www.palanga.lt/

パランガリトアニア: Palanga)は、リトアニア西部せいぶ都市としバルト海ばるとかいめんし、全長ぜんちょう18kmの砂浜すなはまうつくしい砂丘さきゅうからなつはリゾートとしてにぎわう[1]

パランガとは正式せいしきには都市とし自治体じちたいで、付近ふきんのシュヴェントイ、ネミルセタ、ブティンゲなどの村落そんらくもパランガ一部いちぶ做されている。

伝説でんせつ[編集へんしゅう]

パランガには伝説でんせつがある。まちおかのふもとに異教徒いきょうと礼拝れいはいどうがあり、そこにビルーテといううつくしい尼僧にそうがいた。そのうわさきつけたリトアニア大公たいこうこくケーストゥティスがこのへやってて、彼女かのじょ結婚けっこんしようとした。そのことについて、当時とうじ年代ねんだいつぎのような記述きじゅつがある。「彼女かのじょ一生いっしょう処女しょじょでいることをかみちかっているとこたえ、求婚きゅうこん拒否きょひした。するとケーストゥティスは彼女かのじょり、首都しゅとトラカイ親族しんぞく豪華ごうか結婚式けっこんしきひらいた…」[2]

のちにケーストゥティスは暗殺あんさつされ、ビルーテはパランガに帰還きかんぬまでかみつかえた。彼女かのじょ遺体いたいおかめられ、それがビルーテのおかいわれになった。

歴史れきし[編集へんしゅう]

シュヴェントイからそうとおくないこのではやく5000ねんまえ野営やえい発見はっけんされており、ふるくから人々ひとびとんでいたことがうかがえる。10世紀せいきから11世紀せいきになるとクルシューじん入植にゅうしょくになり、さらに琥珀こはくみちめんしていたため交易こうえき活発かっぱつおこなわれ同業どうぎょう組合くみあいさかんに結成けっせいされた。

まちはじめて文献ぶんけん登場とうじょうするのは1161ねんのことで、デンマークおうヴァルデマー1せい陸軍りくぐんれてこの上陸じょうりくし、クルシューじんしろ攻略こうりゃくしたとの記述きじゅつがある。

13世紀せいきから15世紀せいきにはみなみからドイツ騎士きしだんが、きたからはリヴォニア帯剣たいけん騎士きしだんんでくるようになるが、住民じゅうみんらが撃退げきたいし、結局けっきょくりょう騎士きしだんクライペダからシュヴェントイにかけてのリトアニア沿岸えんがん制圧せいあつできなかった。しかし、1422ねんのメルノ条約じょうやくによってクライペダはドイツの支配しはいに、パランガとシュヴェントイはリトアニアに帰属きぞくした。この2都市とし徐々じょじょ港町みなとちょうとして発展はってんし、ますますおおきな交易こうえき拠点きょてんになっていった。1685ねんにはイギリス商人しょうにんがシュヴェントイに事業じぎょうしょもうけた。だい北方ほっぽう戦争せんそうの1701ねんスウェーデン陸軍りくぐんはパランガ市街しがいとシュヴェントイこう破壊はかいし、シュヴェントイこういたっては入口いりくちいわ封鎖ふうさした。

パランガは1824ねんにミハウ・ティズキエヴィクズのわたった。まごのユゼフは埠頭ふとう造成ぞうせいし、ひとリエパーヤ近郊きんこうのレンガを輸送ゆそうするふね発着はっちゃくしやすいようにした。19世紀せいき初頭しょとうになるとまちはリゾートになり、埠頭ふとう散策さんさくやレクリエーションのとしてにぎわうようになった。ユゼフの息子むすこ、フェリクスは1897ねんにネオ・ルネッサンス様式ようしきのティズキエヴィクズ宮殿きゅうでん建設けんせつした。周辺しゅうへん広大こうだい庭園ていえんフランスじん造園ぞうえんエドゥアール・アンドレが1897ねんから10年間ねんかんにわたり設計せっけいした。その宮殿きゅうでんはコンサート会場かいじょうとしても使つかわれるようになった。フェリクスの親友しんゆう同僚どうりょうのなかには公証こうしょうじんのヨナス・ケントラもいた。

1864ねんだい2かいはんロシア蜂起ほうき鎮圧ちんあつされ、ラテン文字もじ出版しゅっぱんぶつ禁止きんしされると、パランガはマルチヨナス・ユルガイティス牧師ぼくし医師いしのリウダス・ヴァイネイキス、公証こうしょうじんのヨナス・ケントラらのはたらきで西側にしがわから密輸みつゆされる出版しゅっぱんぶつみなとになった。1901ねんにヴァイネイキスはの25にんとも帝政ていせい当局とうきょくによってシベリアにおくられた[3] 。そのにケントラは当局とうきょく許可きょかて「Amerika pirtyje」というリトアニアのコメディ舞台ぶたい公演こうえんおこなった。

1960ねん、ティズキエヴィクズ宮殿きゅうでん庭園ていえん植物しょくぶつえん改装かいそうされ、現在げんざいはリトアニア初代しょだい大統領だいとうりょうアンターナス・スメトナえたカシなどおよそ200種類しゅるい樹木じゅもく栽培さいばいされている。また、宮殿きゅうでん建物たてものはパランガ琥珀こはく博物館はくぶつかんになり、琥珀こはくのジュエリーや骨董こっとうひん幅広はばひろ展示てんじしている。なつよるになると宮殿きゅうでんない交響こうきょうコンサートや音楽おんがくさいなどのイベントがもよおされる。

地理ちり[編集へんしゅう]

シュヴェントイがわとラゼがわ河口かこうにあるリゾートである。そのうちラゼがわむかしはパランガがわばれ、それが地名ちめい由来ゆらいになった。パランガ都市とし自治体じちたいみなみはネミルセタからきたはラトビア国境こっきょうまで24kmを管轄かんかつしており、ネミルセタ、ヴァーナグーペ、クニギシュキャイ、マンシシュキャイ、シュヴェントイの漁村ぎょそんからなる。クライペダ一帯いったいがドイツりょうだったころ、ネミルセタはひがしプロイセン最北端さいほくたんむらだった。

交通こうつう[編集へんしゅう]

市内しない鉄道てつどうかよっていない(最寄もよりはクレティンガ)。国内こくないさん番目ばんめおおきいパランガ国際こくさい空港くうこうがあり、スカンジナビア半島はんとうドイツ便びん就航しゅうこうしている。空港くうこうはパランガとシュヴェントイの中間ちゅうかん位置いちし、なつはリゾートとしてにぎわうため便数びんすうおおくなる。

もの[編集へんしゅう]

なつ、パランガにはうみ目当めあてにおおくの観光かんこうきゃく飛来ひらいする。ハイシーズンには市内しないのバサナヴィチュスどおりが歩行ほこうしゃ天国てんごくになり、すうじゅうけんのレストラン、バー、ものなどの娯楽ごらくがそろって繁華はんかがいとしてにぎわう。また、19世紀せいきなかばに開業かいぎょう現在げんざいでも営業えいぎょうしているなかでは国内こくない最古さいこ薬局やっきょくがある。

まちには地元じもとラジオきょく、FMパランガがある。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]