ファルナケス2世せい (太守たいしゅ)

ファルナケス2世せい（希まれ：Φαρνάκης Βべーた', ラテン文字もじ転記てんき：Pharnaces II, 紀元前きげんぜん5世紀せいき）は、アケメネス朝あさペルシアの貴族きぞくで、ヘレスポントス・フリュギアの太守たいしゅである。

ファルナケスは先代せんだい太守たいしゅファルナバゾスの子こであり、次代じだいの太守たいしゅファルナバゾス2世せいの父ちちである。ファルナケスの家系かけいは世襲せしゅうでヘレスポントス・フリュギアを治おさめている。

紀元前きげんぜん430年ねん、コリントスとスパルタの使節しせつがアテナイとの戦争せんそうへの出資しゅっしと協力きょうりょくを要請ようせいするために、ペルシア王おうアルタクセルクセス1世せいの許もとへ向むかった際さい、トラキアの王おうシタルケスによってファルナケスの領地りょうちまで護送ごそうされた使節しせつを、ファルナケスはペルシア王おうの元もとまで送おくる手てはずになっていた。しかし、ちょうどその時ときシタルケスの許もとにはアテナイからの使節しせつがおり、彼かれらはシタルケスの子こサドコスを説得せっとくしてコリントスとスパルタの使節しせつを捕とらえさせ、アテナイに送おくったため、ファルナケスの仕事しごとはなくなった。紀元前きげんぜん422年ねんにアテナイがデロス島とうを神事しんじに際さいして同地どうちを大だい規模きぼに清きよめる際さい、ファルナケスは島民とうみんのためにアドラミュティオン（小しょうアジアのレスボス島とうに面めんした都市とし）をその間あいだの代替だいたい地ちとして与あたえた。その後ご、ファルナケスの地位ちいは子このファルナバゾスに引ひき継つがれたが、具体ぐたい的てきな年としは不明ふめいである。

参考さんこう文献ぶんけん

• トゥキュディデス著しる、小西こにし晴雄はるお訳やく、『トゥーキュディデース 世界せかい古典こてん文学ぶんがく全集ぜんしゅう11』、筑摩書房ちくましょぼう、1971年ねん
• ディオドロスの『歴史れきし叢書そうしょ』の日本語にほんご訳やく

先代せんだい ファルナバゾス

ヘレスポントス・フリュギア太守たいしゅ

次代じだい ファルナバゾス