フェリーチェ・オルシーニ

フェリーチェ・オルシーニ

フェリーチェ・オルシーニ

フェリーチェ・オルシーニ（Felice Orsini, 1819年ねん - 1858年ねん3月13日にち）は、イタリアの貴族きぞく(伯爵はくしゃく)。カルボナリ党とうの活動かつどう家か。1858年ねんに発生はっせいしたナポレオン3世せい暗殺あんさつ未遂みすい事件じけん(en)の主犯しゅはん。

概略がいりゃく

教皇きょうこう領りょうのメルドラ（現げんエミリア＝ロマーニャ州しゅう）で貴族きぞくの家庭かていに生うまれ、カルナボリ党とうに入党にゅうとうする。仲間なかまだったナポレオン3世せいが皇帝こうていに即位そくいしてからは、イタリア問題もんだいに冷淡れいたんであることに義憤ぎふんを感かんじ、暗殺あんさつすることで世間せけんに訴うったえようとした。4人にんの同志どうしとともに計画けいかくしたが、1人ひとりは決行けっこう直前ちょくぜんに逮捕たいほされたため、3人にんで1858年ねん1月がつ14日にち夜よる8時じ、パリのオペラ座ざ正面しょうめんに止とまろうとした皇帝こうてい夫妻ふさいの馬車ばしゃに3発はつの爆ばく弾だんを投なげ込こんだ。衝撃しょうげきでガス燈がすとうは消きえ、あたりは真まっ暗くらになり、民衆みんしゅうはパニックになった。皇帝こうてい夫妻ふさいは軽傷けいしょうだったが、死者ししゃ18人にん、負傷ふしょう者しゃ150人にんの大だい惨事さんじになった。翌日よくじつ、一味いちみは全員ぜんいん逮捕たいほされた。

オルシーニは投獄とうごくされると獄中ごくちゅうで考かんがえを改あらため、ナポレオン3世せいこそはイタリアの救世主きゅうせいしゅだと主張しゅちょうするようになった。裁判さいばんが始はじまると毅然きぜんとした態度たいどをとり、皇帝こうていにイタリア統一とういつへの協力きょうりょくを訴うったえた。オルシーニらは世間せけんの同情どうじょうを集あつめ、皇帝こうてい夫妻ふさいからも助命じょめい嘆願たんがんされたが、3月13日にちに全員ぜんいん断頭だんとう台だいにより処刑しょけいされた。しかし、この一いち件けんによりフランスは積極せっきょく的てきにイタリア統一とういつに協力きょうりょくするようになる。