(Translated by https://www.hiragana.jp/)
フヤラ - Wikipedia コンテンツにスキップ

フヤラ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
フヤラをひと
フヤラの演奏えんそう

フヤラスロバキア: fujara)は、スロバキア民族みんぞく楽器がっき非常ひじょうなが木管もっかん楽器がっきで、高次こうじ倍音ばいおんと3つのおとあなみあわせることでぜん音階おんかい演奏えんそうすることができる。

フヤラとその音楽おんがくは2005ねんUNESCO無形むけい文化ぶんか遺産いさん登録とうろくされた[1]

概要がいよう

[編集へんしゅう]

フヤラのかん木製もくせいながさは4フィート(やく1.2m)から7フィート(やく2.1m)までのものがある[2]。もっとも普通ふつうのフヤラのながさは5フィートあまり(やく1.7m)である[3]たてってく。楽器がっき分類ぶんるいがくうえフィップル(421.2 すきみぞフルート)の一種いっしゅである[2]

長短ちょうたん2ほんかんたばねたかたちをしており、みじかほうは50-70cmほどのながさがある[4]。2つのかん上部じょうぶでつながっている。みじかかん下部かぶ垂直すいちょくに吹口がりつけられ、そこからいききこむ。ながほうかん上部じょうぶリコーダー同様どうようのラビュームがある。ながかん下部かぶに3つのおとあながあいており、一番いちばんじょうおとあな左手ひだりて中指なかゆび中央ちゅうおうおとあな右手みぎて親指おやゆび一番いちばんおとあな右手みぎて中指なかゆびでおさえる。楽器がっきみぎもも使つかってささえる[5]

リコーダーのような木管もっかん楽器がっきでは通常つうじょう基音きおんだい2倍音ばいおんのみを使用しようするのにたいし、フヤラではいきつよさによって容易よういだい8倍音ばいおんまですことができる[3]おとあなによってもおとえられるが、あなが3つしかないため、倍音ばいおんおとだかえる主要しゅよう手段しゅだんになる[3]

おとあな倍音ばいおんみあわせることで7おと長音階ちょうおんかい演奏えんそうすることができる[6]。たとえばGかんのフヤラでだい2倍音ばいおん使つかって全部ぜんぶおとあなをふさぐとG3、一番いちばんおとあなひらくとそのうえのA3、番目ばんめおとあなひらくとB3、全部ぜんぶひらくとC4がる。そのうえのD4はだい3倍音ばいおん使つかう。このようにしてだい2-だい8倍音ばいおん使用しようすることで2オクターブのおと(G3-G5)をすことができる[6]。この2オクターブがもっとも普通ふつう使つかわれるおとであり、スロバキア民謡みんよう通常つうじょうそのほぼ中間ちゅうかんにあたるD4-D5を使つかってミクソリディア旋法せんぽう演奏えんそうされる[6]一番いちばんおと基音きおん)は鼻歌はなうたふう効果こうかをあげるために使つかわれることがある[6]。この2オクターブよりもうえのオクターブ(だい9-16倍音ばいおん)はすべてのおとあなじて倍音ばいおんだけで演奏えんそうされるが、平均へいきんりつとはおおきくずれる[6]

使用しよう

[編集へんしゅう]

フヤラはもともと中央ちゅうおうスロバキアのポドポリャニエ地方ちほう (sk:Podpoľanieていタトラ英語えいごばん南方なんぽうひつじいによって演奏えんそうされていた[1][7]。19世紀せいきから20世紀せいきにかけて、ひつじいだけではなくスロバキア全体ぜんたいひろ演奏えんそうされるようになった[1]。フヤラは独奏どくそうまたは3-7にん合奏がっそうされ、うた伴奏ばんそう楽器がっきとしてももちいられる[4]きょくだしにはしばしば高次こうじ倍音ばいおん使つかった序奏じょそうがあらわれる[8]

関連かんれんする楽器がっき

[編集へんしゅう]

高次こうじ倍音ばいおん使つかふえオーバートーンフルート英語えいごばんばれて北欧ほくおう東欧とうおうひろ分布ぶんぷしている。スロバキアのコンツォフカ英語えいごばん北欧ほくおうやなぎふえ英語えいごばんルーマニアウクライナティリンカなど。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]