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ブレイクダウン (英 えい : a breakdown )は、楽曲 がっきょく 中 ちゅう において、一 ひと つの楽器 がっき でリズムのみを演奏 えんそう するパートのことを言 い う。ポピュラー音楽 おんがく などで、とりわけヴァース‐コーラス形式 けいしき の楽曲 がっきょく でしばし用 もち いられる。
ブレイクダウンは、特 とく にブルーグラスで人気 にんき のある音楽 おんがく スタイルであり、アール・スクラッグス の「フォギー・マウンテン・ブレイクダウン (英語 えいご 版 ばん ) 」やビル・モンロー の "Bluegrass Breakdown"などの注目 ちゅうもく すべき例 れい がある。
ディスコおよびその後 ご のダンス・ミュージック [ 編集 へんしゅう ]
ディスコ ミュージシャンのトム・モールトン が1970年代 ねんだい にディスコ・ブレイク という手法 しゅほう を生 う み出 だ したのが始 はじ まりとされる。彼 かれ は楽曲 がっきょく 中 ちゅう の無 む 旋律 せんりつ で構成 こうせい されたパートを分離 ぶんり させることにした。彼 かれ はドラムパートのみを抜 ぬ き出 だ したものを作 つく り、その個性 こせい 的 てき な手法 しゅほう は多 おお くのダンサーたちに衝撃 しょうげき を与 あた えた。この手法 しゅほう はクラブのDJたちに広 ひろ く受 う け入 い れられ、曲 きょく の終了 しゅうりょう 部分 ぶぶん および次 つぎ に流 なが れる曲 きょく の開始 かいし 部分 ぶぶん をリズムのみのパートで繋 つな げるという手法 しゅほう が編 あ み出 だ された。
モールトン自身 じしん はこの手法 しゅほう について、偶然 ぐうぜん の産物 さんぶつ だったと語 かた っている。この手法 しゅほう は後 ご のポピュラー音楽 おんがく にも盛 さか んに取 と り入 い れられており、特 とく に二 に 番 ばん のコーラス(サビ)以降 いこう のブリッジ(Bメロ)に取 と って代 か わられた。顕著 けんちょ な例 れい にアン・ヴォーグ の「My Lovin'」がある。その曲 きょく 中 ちゅう では、サンプリングされた男性 だんせい の「and now it's time for a breakdown.(ブレイクダウンの時間 じかん だ)」の掛 か け声 ごえ と同時 どうじ に女性 じょせい ボーカルによるブレイクダウンが始 はじ まる。長 なが いトラックでは曲 きょく 中 ちゅう に2~3回 かい 以上 いじょう のブレイクダウンが起 お こることも珍 めずら しくない。
上記 じょうき のように、当初 とうしょ はブレイクダウンへの移行 いこう は演奏 えんそう の唐突 とうとつ な静止 せいし に留 と まるものだったが、Hi-NRG などのジャンルでは概 がい してブレイクダウン移行 いこう までの間 あいだ をフィルイン によって繋 つな ぎ合 あ わせるといったわかりやすい手法 しゅほう を用 もち いるようになり、後 ご のジャンルでは徐々 じょじょ に演奏 えんそう する楽器 がっき を減 へ らしていくといった工夫 くふう も見 み られる。全 すべ てのジャンルにおいて楽器 がっき やボーカルなどを静止 せいし させていく手法 しゅほう は、楽曲 がっきょく に強 つよ いコントラストを生 う み出 だ す役割 やくわり を持 も っており、ブレイクダウンと共 とも に楽曲 がっきょく のクライマックスを盛 も り上 あ げる手法 しゅほう として重要 じゅうよう 視 し されている。多 おお くのダンスミュージックでは、ブレイクダウンはしばしメロディを奏 かな でる楽器 がっき の静止 せいし と、パーカッションなどで構成 こうせい される。特 とく に無 む 旋律 せんりつ のノイズエフェクト中 ちゅう で行 おこな われることもある。このノイズは演奏 えんそう の移 うつ り変 か わり前 まえ のビートの静止 せいし 中 ちゅう などに挿入 そうにゅう されることが多 おお い。ブレイクダウンの他 ほか にクライマックスを盛 も り上 あ げる要素 ようそ としては、残響 ざんきょう 音 おん や転調 てんちょう などが挙 あ げられる。
ヘヴィメタルおよびパンクロック [ 編集 へんしゅう ]
メタルコア やデスコア のような積極 せっきょく 的 てき にヴァース‐コーラス形式 けいしき を用 もち いないジャンルでもブレイクダウンは見 み られる。これらのジャンルにおいてブレイクダウンはしばしモッシュ やスラミングなどを引 ひ き起 お こし、同 おな じ文脈 ぶんみゃく で語 かた られることがある。
多 おお くのメタルコア、デスコアに分類 ぶんるい されるバンドは、重厚 じゅうこう 感 かん を演出 えんしゅつ するためにブレイクダウンを導入 どうにゅう している。ギタリストはバスドラムに合 あ わせてチャグ と呼 よ ばれるブリッジミュート による重 じゅう 低音 ていおん のリフを刻 きざ むことが多 おお い。この場合 ばあい バスドラムはチャグの音圧 おんあつ を底上 そこあ げするための要素 ようそ としての役割 やくわり が強 つよ い。ギタリストはより楽曲 がっきょく に幅 はば を持 も たせるために、ブレイクダウンと共 とも にリズミカルで調和 ちょうわ の取 と れたリフや、弦 つる をミュートさせて高音 こうおん のアタックノイズを発生 はっせい させることがある。時 とき にこれらは、共 とも に半音 はんおん やトライトーン 、ピンチ・ハーモニクスなどの不協和音 ふきょうわおん との対比 たいひ に使 つか われる。ギターはドロップDやドロップC#などのドロップチューニング が施 ほどこ されている場合 ばあい が多 おお い。特 とく にデスコアなどの非常 ひじょう に攻撃 こうげき 的 てき なサウンドを演奏 えんそう するバンドのギタリストにはドロップAのチューニングを行 おこな っている者 もの もいる(ホワイトチャペル 、カーニフェックス など)。
アスキング・アレクサンドリア 、アタック・アタック! 、エンター・シカリ 、Fear, and Loathing in Las Vegas などのように、ブレイクダウンにシンセサイザー をフィーチャリングしてダンスビート要素 ようそ を加 くわ えるバンドもいる(エレクトロニコア )。
パンク・ロック では、ブレイクダウンはアップテンポになる傾向 けいこう にあり、フロア・タムやスネアによって疾走 しっそう 感 かん のあるテンポを作 つく り上 あ げる。そこでもしばしスカダンス やモッシュ、サークルピットなどが発生 はっせい する。
ブルーグラス・ミュージック では、ブレイクダウンは曲 きょく のセクション間 あいだ に演奏 えんそう される短 みじか いインストゥルメンタル・ソロであり、通常 つうじょう は曲 きょく のメロディのバリエーションとなって言 い える。その内容 ないよう はそれぞれが異 こと なる楽器 がっき による一連 いちれん のブレイクダウンを特徴 とくちょう とするインストゥルメンタルの形式 けいしき である。この形式 けいしき の例 れい としてはビル・モンロー の "Bluegrass Breakdown" や、アール・スクラッグス が書 か いた "Earl's Breakdown"、「フォギー・マウンテン・ブレイクダウン (英語 えいご 版 ばん ) 」などがある。