ヘンリー・ローランド

ヘンリー・ローランド

ヘンリー・ローランドの肖像しょうぞう

ヘンリー・オーガスタス・ローランド（Henry Augustus Rowland, 1848年ねん11月27日にち - 1901年ねん4月がつ16日にち）は19世紀せいき後半こうはんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの物理ぶつり学者がくしゃである。帯電たいでんした物体ぶったいを回転かいてんさせることによって磁場じばが生しょうじることを証明しょうめいする実験じっけんを行おこない、高こう精度せいどの回折かいせつ格子こうしの製作せいさく法ほうを開発かいはつしたことなどで知しられる。アメリカ物理ぶつり学会がっかいの初代しょだいの会長かいちょうを務つとめた。

略歴りゃくれき

ペンシルベニア州しゅうのホーンズデールでプロテスタントの神学しんがく者しゃの息子むすこに生うまれた。ニューヨークのレンセラー工科こうか大学だいがくで工学こうがくを学まなんだ。レンセラー工科こうか大学だいがくで教おしえ、電磁気でんじきの研究けんきゅうを行おこなうが、当時とうじ後進こうしんのアメリカにおいては評価ひょうかが得えられなかった。ジョンズ・ホプキンス大学だいがくに移うつり、ドイツに派遣はけんされ、ベルリンのヘルムホルツの研究けんきゅう室しつで帯電たいでんさせた円盤えんばんを回転かいてんさせることによる磁気じき作用さようを測定そくていする実験じっけんをおこなった。ドイツから新あたらしい実験じっけん設備せつびを持もち帰かえり、アメリカの物理ぶつり学がくの水準すいじゅんを向上こうじょうさせた。ホール効果こうかを発見はっけんしたエドウィン・ホールは彼かれの学生がくせいである。

1880年代ねんだいに高こう精度せいどの回折かいせつ格子こうしの製作せいさく法ほうを開発かいはつし、太陽たいようのスペクトルを観測かんそく。1890年ねん天文てんもん物理ぶつり学がくへの功績こうせきによりヘンリー・ドレーパー・メダルを受賞じゅしょうした。凹面回折かいせつ格子こうしをローランドはよく使つかっていたという。

また、ローランドは水みずの比熱ひねつを精密せいみつに測定そくていし、温度おんどによって比熱ひねつが変かわることを主張しゅちょうした。