ベルン市内しない区く

ベルン市内しない区く Bern - Innere Stadt
円えん環状かんじょうのアーレ川がわに囲かこまれたベルン市内しない区く
座標ざひょう : 北緯ほくい46度ど56分ふん55秒びょう 東経とうけい7度ど26分ふん52秒びょう
行政ぎょうせい
国くに	スイス
州しゅう (Kanton)	Wappen des Kantons Bern ベルン州しゅう
行政ぎょうせい区く (Verwaltungskreis)	ベルン＝ミッテルラント区く
基礎きそ自治体じちたい (Gemeinde)	Wappen des Kantons Bern ベルン市し
区く(Stadtteil)	ベルン市内しない区く
地理ちり
面積めんせき
区く(Stadtteil)域いき	0.84 km2
標高ひょうこう	542 m
人口じんこう
人口じんこう	（2019年ねん現在げんざい）
区く(Stadtteil)域いき	4,688人にん
人口じんこう密度みつど	5,581人にん/km2
その他た
等ひとし時とき帯おび	中央ちゅうおうヨーロッパ時間じかん (UTC+1)
夏時間なつじかん	中央ちゅうおうヨーロッパ夏時間なつじかん (UTC+2)
郵便ゆうびん番号ばんごう
市外しがい局番きょくばん	0351
公式こうしきウェブサイト : http://www.bern.ch/

ベルン市内しない区く（独どく: Innere Stadt）は、スイスの首都しゅとでありベルン州しゅうの州都しゅうとでもあるベルン市しにある6つの区く（Stadtteil）のうちの第だい一いち区く（Stadtteil I）であり、ちょうどベルン旧きゅう市街しがいの範囲はんいにあたる。

行政ぎょうせい区画くかく

ベルン市内しない区くは5つの統計とうけい区域くいき（Statistische Bezirke）から成なり、口語こうごでは地区ちく（Quartiere）と呼よばれる。またこの5つの地区ちくは、以下いかのように3つの大だい地区ちく（Gebräuchliche Quartiere）にまとめられる。

• 黒くろ区く（Schwarzes Quartier）。この1区くで大だい地区ちくのマッテ地区ちくを構成こうせいする。
• 白しろ区く（Weisses Quartier）と緑みどり区く（Grünes Quartier）。この2区くで大だい地区ちくの旧きゅう市街しがい下町したまち（Untere Altstadt）を構成こうせいする。
• 黄き区く（Gelbes Quartier）と赤あか区く（Rotes Quartier）。この2区くで大だい地区ちくの旧きゅう市街しがい上町うえまち（Obere Altstadt）を構成こうせいする。

この地図ちず上じょうの区分くわけと、色いろによる区く名めいの由来ゆらいは、1798年ねんにさかのぼる。ナポレオン・ボナパルト政権せいけん下かのフランス軍ぐんがベルンを占領せんりょうした際さい、ベルン市内しないに街路がいろ名めいによる住所じゅうしょ表示ひょうじがなく、また兵士へいしたちが文字もじを知しらなかったためか、市内しないの地理ちりを把握はあくするために色いろによる区分くぶんをしたのである。こうして、住所じゅうしょを表示ひょうじする看板かんばんは二にか国こく語ごの表記ひょうきを持もち特定とくていの色いろにされるようになり、現在げんざいも同おなじ方式ほうしきで標識ひょうしきが作つくられている。オーバートール（Obertor）からケーフィク塔とう（Käfigturm）の手前てまえまでが赤あか区く、塔とうからツィットグロッゲの手前てまえまでが黄き区く、ツィットグロッゲからクロイツ通どおり（Kreuzgasse）までが緑みどり区く、クロイツ通どおりからロイファー広場ひろば（Läuferplatz）までが白しろ区くで、マッテ地区ちくが黒くろ区くとなった。

2019年ねんには市内しない区く全域ぜんいきの人口じんこうは4,688人にんであり、そのうちスイス人じんは3,736人にん、外国がいこく人じんは952人にんであった。統計とうけい区域くいきごとの人口じんこうは、以下いかのとおりである。

	人口じんこう	スイス人じん	外国がいこく人じん	面積めんせき (ヘクタール)
黒くろ区く	1185	1018	167	14
白しろ区く	1101	842	159	10
緑みどり区く	1279	980	299	15
黄き区く	878	666	212	14
赤あか区く	345	230	115	32

歴史れきし

中世ちゅうせいには、1294年ねんの憲法けんぽう改革かいかく以後いご、ベルン旧きゅう市街しがいは4つの地区ちくに分わけられていた。東西とうざいに走はしるメリット通どおり（Märitgasse）と南北なんぼくに走はしるクロイツ通どおりを地区ちくの境界きょうかい線せんとして、南西なんせいがピシュテルン四分しぶ区く（Pfistern-Viertel）、北西ほくせいがシュミーデン四分しぶ区く（Schmieden-Viertel）、南東なんとうがメッツゲルン四分しぶ区く（Metzgern-Viertel）、北東ほくとうがゲルベア四分しぶ区く（Gerber-Viertel）というように、それぞれの地区ちくを統治とうちした騎士きしの名なで呼よばれた。

16世紀せいきに入はいると、それまでゲルベア四分しぶ区くに属ぞくしていたニーデック・シュタルデンと今日きょうのニーデック橋きょうの間あいだのニーデック教会きょうかいを含ふくめた区域くいきがメッツゲルン四分しぶ区くに移転いてんした。また16世紀せいき中ちゅうごろには、西側にしがわへのベルン市街地しがいちの拡大かくだいにより生しょうじた各区かっくの不ふ均衡きんこうを修正しゅうせいする境界きょうかい改正かいせいが行おこなわれ、シャール通どおり（Schaalgasse）と大だい聖堂せいどう通どおり（Münstergasse）の軸じくに境界きょうかいが移うつされた。この新あたらしい境界きょうかい線せんが上町うえまちと下町したまちの境さかいともなり、それに伴ともなって、東側ひがしがわの野原のはらは下町したまちの住民じゅうみんのみが使つかい、西側にしがわの野原のはらは上町うえまちの住民じゅうみんのみが使つかうことができる、というような区分くぶんが生しょうじた。

教会きょうかいの現行げんこうの階級かいきゅうは、ベルン教区きょうくが分割ぶんかつされた1721年ねんから始はじまったものである。ベルンにおいては、ベルン大だい聖堂せいどうのみが教区きょうく教会きょうかいであったが、1721年ねんにニーデック教会きょうかいと精霊せいれい教会きょうかい（Heiliggeistkirche）が教区きょうく教会きょうかいに昇格しょうかくしたのである。昇格しょうかく後ご、精霊せいれい教会きょうかいはオーバートール（Obertor）からケーフィク塔とう（Käfigturm）までを教区きょうくとしたので、新しん市街しがいの外郭がいかくが含ふくまれた。大だい聖堂せいどうは塔とうからゲレヒティックカイト通どおり（Gerechtigkeitsgasse）の始点してんまでを教区きょうくとした。ニーデック教会きょうかいは下町したまちの残のこりの部分ぶぶんを教区きょうくとし、ニーデック・シュタルデン、アルテンベルク、ショスシャルデ、マッテおよびマッテンエックが含ふくまれた。

出典しゅってん

• Paul Hofer (1952), Die Kunstdenkmäler des Kantons Bern. Band 1: Die Stadt Bern, Kunstdenkmäler der Schweiz 28 (ドイツ語ご), Birkhäuser
• Gesellschaft für Schweizerische Kunstgeschichte, ed. (1986), Inventar der neueren Schweizer Architektur. INSA 1850–1921 (ドイツ語ご), vol. Bd. 2: Basel, Bellinzona, Bern, Zürich: Orell Füssli, ISBN 3-280-01716-5。