ペレス・プラード

ペレス・プラード Pérez Prado
右みぎの人物じんぶつがペレス・プラード
基本きほん情報じょうほう
生誕せいたん	1916年ねん12月11日にち キューバ、マタンサス
死没しぼつ	(1989-09-14) 1989年ねん9月14日にち（72歳さい没ぼつ）
ジャンル	ポピュラー音楽おんがく、マンボ
職業しょくぎょう	作曲さっきょく家か、ピアニスト バンド・マスター
レーベル	RCA VICTOR

ダマソ・ペレス・プラード（Dámaso Pérez Prado, 1916年ねん12月11日にち - 1989年ねん9月14日にち）は、キューバの(のちにメキシコの)バンドリーダー。指揮しき者しゃ。作曲さっきょく家か。ピアニスト。

マンボ王おう（マンボキング）とも呼よばれる。

バイオグラフィ

1916年ねん（1922年ねん説せつもある）にキューバのマタンサス (Matanzas) にて生うまれる。父親ちちおやは新聞しんぶん記者きしゃで母親ははおやは教師きょうし。幼少ようしょう時じからクラシックピアノを学まなび、後のちにポピュラーに転向てんこうして地元じもとのクラブ等とうでピアノやオルガンを演奏えんそうしていた。1940年代ねんだいキューバの首都しゅとハバナで働はたらいていた頃ころ、当時とうじ流行りゅうこうしていたルンバにジャズの要素ようそを取とり入いれた新あたらしいリズム「マンボ」を積極せっきょく的てきに演奏えんそうし始はじめる（「マンボの王様おうさま」という異名いみょうから、ペレス・プラードにより作つくられたと誤解ごかいする者ものも多おおいが、彼かれがマンボの発明はつめい者しゃではない）。しかしこの新あたらしいリズムはキューバ国内こくないでは受うけ入いれられず、1948年ねんにメキシコシティへ移住いじゅう。そこでペレス・プラード楽団がくだんを結成けっせい、メキシコにおいて着実ちゃくじつな実績じっせきと人気にんきを得えた。

その後ご、代表だいひょう曲きょくとなる「マンボNo.5 (Mambo No. 5)」や「マンボNo.8 (Mambo No. 8)」を発表はっぴょうするとマンボは世界せかい的てきなムーブメントとなり、アメリカへ進出しんしゅつ。その後ご1955年ねんに発表はっぴょうした「チェリー・ピンク・チャチャ（セレソローサ）（Cerezo Rosa (Cherry Pink and Apple Blossom White)）」は、映画えいが『海底かいていの黄金おうごん』のテーマ曲きょくになったこともあり、全米ぜんべいヒットチャートで10週しゅう連続れんぞく第だい1位いを記録きろく。しかも、26週しゅう連続れんぞくそれにチャートインしたばかりか、同年どうねんの全米ぜんべい年間ねんかんヒットチャート第だい1位いを記録きろくするといった快挙かいきょを成なし遂とげた。さらに、1958年ねんには、彼かれの自作じさく曲きょく「パトリシア（Patricia）」が全米ぜんべいヒットチャート第だい1位いになっただけでなく、同どうシングルは400万まん枚まいを売うり上あげ、彼かれが発表はっぴょうした中なかで最もっとも売うれたシングル盤ばんとなっている。

彼かれのスタイルは指揮しきをしながらステージ上じょうで所ところ狭せましと踊おどり、飛とび跳はね、激はげしく動うごき回まわりながら独特どくとくの掛かけ声ごえで楽団がくだんを煽あふ（あお）るというもので、マンボの強烈きょうれつなリズムとともにそのステージは当時とうじの若者わかものを熱狂ねっきょうさせた。

アメリカでの人気にんきが下火したびとなってきた1964年ねんに再ふたたびメキシコシティへ本拠地ほんきょちを移うつす。日本にっぽんには1956年ねんに初はつ来日らいにちし、以後いご17回かい日本にっぽんで公演こうえんしている。（来日らいにちした際さいにはパラダイス山元やまもとに掛かけ声ごえの指導しどうをしたとされる）。1989年ねんメキシコシティの自宅じたくにて各種かくしゅの病気びょうきの併発へいはつにより死去しきょ。カストロ政権せいけん下かでのキューバでは、その死しはわずか数すう行ぎょうの記事きじで片付かたづけられたものの、メキシコシティで行おこなわれた葬儀そうぎは世界中せかいじゅうからペレス・プラードのファンが集あつまり、「史上しじょう最もっとも陽気ようきな葬儀そうぎ」と形容けいようされるほど華々はなばなしい葬儀そうぎであった。

その後ご、ペレス・プラード楽団がくだんはベースのへスース・ガルニカ・マルティネスが2代目だいめリーダーとなり活動かつどうを続つづける。現在げんざいは3代目だいめリーダーのヘスース・ガルニカ・ジュニアが楽団がくだんを率ひきいて活動かつどうしている。

なお、2007年ねんにメキシコ、2016年ねんジャパンツアーの三重みえ県けん公演こうえんで行おこなわれたコンサートには、同どう楽団がくだんで初はじめての日本人にっぽんじんメンバー、余語よご丈たけ範はんが打楽器だがっきでメンバー参加さんかしている。

代表だいひょう曲きょく

• 「エル・マンボ」（Que Rico El Mambo）1949年ねん - 彼かれの最初さいしょのヒット曲きょく。文化放送ぶんかほうそうの『S盤ばんアワー』のオープニング・テーマ曲きょくとしても使つかわれた。
• 「マンボNo.5」（Mambo No.5）1950年ねん
• 「マンボNo.8」（Mambo No.8）1950年ねん
• 「チェリー・ピンク・チャチャ（セレソ・ローサ）」（Cerezo Rosa）1955年ねん - 映画えいが『海底かいていの黄金おうごん』テーマ曲きょく。全米ぜんべいヒットチャート10週しゅう連続れんぞく第だい1位い、26週しゅう連続れんぞくチャートイン、および同年どうねんの米べい年間ねんかんヒットチャート第だい1位い。
• 「闘牛とうぎゅう士しのマンボ」（La Macarena） - 元もと東京とうきょうヤクルトスワローズの若松わかまつ勉つとむの個人こじん応援おうえん歌かにも使つかわれ、後のちに同どう球団きゅうだん所属しょぞくの青木あおき宣せん親おやのチャンステーマにも流用りゅうようされた。映画えいが『血ちと砂すな』(1941年ねん)の音楽おんがくの一部いちぶをもとに作曲さっきょくされた。
• 「ある恋こいの物語ものがたり」（Historia de un amor） 1956年ねん
• 「タブー」（Tabú）1957年ねん - この曲きょくのアレンジ版ばんが1972〜3年ねんにTBSの人気にんき番組ばんぐみ『8時じだョ!全員ぜんいん集合しゅうごう』にてザ・ドリフターズの加藤茶かとうちゃのギャグ「ちょっとだけよ」の伴奏ばんそうとして使用しようされ、日本にっぽんでは同どう時期じきにリバイバル・ヒットを記録きろくした。
• 「パトリシア」（Patricia）1958年ねん - 全米ぜんべいヒットチャート第だい1位いを記録きろくし、最終さいしゅう的てきには400万まん枚まいを売うり、シングルでは彼かれの最大さいだいのヒット曲きょくである。
• 「マンボのビート」（Al compás del mambo） - 東京とうきょうパノラママンボボーイズの1991年ねんのアルバム『マンボ天国てんごく』に収録しゅうろくされたカバーバージョンが、1991年ねん9月がつから2002年ねん3月がつまでの間あいだフジテレビ系けいトークバラエティ『ライオンのごきげんよう』で使用しようされた。

ビデオ

• "Mambo" Documentary 52'

外部がいぶリンク

• マンボといえばペレス・プラード
• Complete Pérez Prado Discography
• Perez Prado - IMDb（英語えいご）
• Perez Pradoの作品さくひん - MusicBrainz（英語えいご）
• ペレス・プラード - オールミュージック