バラエティ番組ばんぐみ

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バラエティ番組ばんぐみ(バラエティばんぐみ)は、トーク報道ほうどうドキュメントコントコメディうたクイズゲームものまね教養きょうようドッキリグルメロケ映像えいぞう恋愛れんあい雑学ざつがく奇術きじゅつ心霊しんれい色気いろけ視聴しちょうしゃ参加さんかがた企画きかくなどのいくつかの種類しゅるい娯楽ごらくわせたテレビラジオ番組ばんぐみジャンルである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

元来がんらいバラエティショー(en: variety show)を放送ほうそうメディアに移植いしょくしたものであり、台本だいほん存在そんざいするシチュエーションコメディと、ライブの2種類しゅるいのバラエティ番組ばんぐみ存在そんざいする。用語ようごそのものは日本にっぽんさん造語ぞうごであり英語えいごけんなどではReality Showと呼称こしょうする[よう出典しゅってん]

種類しゅるい[編集へんしゅう]

コント番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

1960年代ねんだいから1980年代ねんだいまではバラエティ番組ばんぐみわら番組ばんぐみフォーマットといえば『天才てんさい・たけしの元気げんきるテレビ!!とう一部いちぶ例外れいがいのぞき、基本きほんてきに「コント番組ばんぐみしくはコント主体しゅたい音楽おんがくバラエティ番組ばんぐみ主流しゅりゅうであり、1980年代ねんだいごろまでは各局かくきょく看板かんばん番組ばんぐみ人気にんき番組ばんぐみはコント番組ばんぐみおおく、芸人げいにん出世しゅっせ番組ばんぐみ大半たいはんがコント番組ばんぐみであった。とくに1988ねん~1989ねんにはフジテレビだけでも『ドリフだい爆笑ばくしょう』『オレたちひょうきんぞく』『とんねるずのみなさんのおかげです』『志村しむらけんのだいじょうぶだぁ』『くにちゃんのやまだかつてないテレビ』『ゆめえたら』など、多数たすうのコント番組ばんぐみ放送ほうそうされていた。

1990年代ねんだい企画きかくぶつバラエティの隆盛りゅうせいでコント番組ばんぐみ衰退すいたいする一方いっぽうで、1998ねんからはじまった『わらいぬ』シリーズが人気にんきになると、コント番組ばんぐみあるいはコントコーナーが存在そんざいする番組ばんぐみふたた増加ぞうかした時期じきもあった。とくに2005ねんには、わらいブーム影響えいきょうもあり『ワンナイR&R』『ココリコミラクルタイプ』『リチャードホール』『はねるのトびら』『サラリーマンNEO』『落下らっかおんな』『ミンナのテレビ』『うたわらいHOTヒット10』と各局かくきょくでコント番組ばんぐみ放送ほうそうされていた。しかしそのゴールデンタイム進出しんしゅつたした『はねるのトびら』は2006ねんごろからコントが激減げきげんし、同年どうねんに『ワンナイ』はられふたたびコント番組ばんぐみ衰退すいたいすることとなった。

ドキュメントバラエティ・企画きかくぶつ[編集へんしゅう]

1990年代ねんだいはいると元祖がんそチャレンジけいバラエティの『1or8』や、「ドキュメントバラエティ」とばれるフォーマットの『電波でんぱ少年しょうねん』など、ロケ主体しゅたいのバラエティ番組ばんぐみがヒットするようになった。その各局かくきょくで『めちゃ2イケてるッ!』、『ウリナリ』、『なまダラ』、『鉄腕てつわん!DASH!!』、『学校がっこうこう!』『ぷらちなロンドンブーツ』『いきなり黄金おうごん伝説でんせつ』といったチャレンジ企画きかくやドキュメント企画きかく中心ちゅうしん番組ばんぐみブームとなり、1990年代ねんだい後半こうはんから2000年代ねんだい前半ぜんはん人気にんきのピークをむかえた。

素人しろうと参加さんか番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

前述ぜんじゅつのドキュメントバラエティやリアリティーショー全盛期ぜんせいきの2000ねん前後ぜんこうには各局かくきょくで『学校がっこうこう!』『ガチンコ!』『あいのり』『シザーズリーグ』など素人しろうと出演しゅつえん番組ばんぐみがブームとなっており、とくに『シザーズリーグ』出演しゅつえんしゃは「カリスマ美容びよう」とわれる社会しゃかい現象げんしょうてき人気にんきはくし、『学校がっこうこう!』に出演しゅつえんした素人しろうと芸能人げいのうじんみの人気にんき状態じょうたいにまでなっていたが、こうした素人しろうとブームは、2004ねんごろの『エンタの神様かみさま』や『はねるのトびら』『わらいのきんメダル』などのヒットで、プロのわら芸人げいにんによる「わらいブーム」とわるかたち衰退すいたいしていった。また、やらせ問題もんだいしょうじやすいジャンルでもある。

恋愛れんあい番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

1990年代ねんだいまつから恋愛れんあいリアリティ番組ばんぐみなどの恋愛れんあいバラエティ番組ばんぐみ増加ぞうかしている。代表だいひょうてき番組ばんぐみは『こいのからさわ』『あいのり』『キスイヤ』、初期しょきの『ロンドンハーツ』『紳助しんすけ社長しゃちょうのプロデュースだい作戦さくせん』『もてもてナインティナイン』『ナイナイのお見合みあだい作戦さくせん』『テラスハウス』『こいんトス』など。こうした恋愛れんあい番組ばんぐみは、芸能人げいのうじん以外いがいにも素人しろうと出演しゅつえんすることが非常ひじょうおおい。

討論とうろん番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

もともと『あさまでなまテレビ!』など時事じじ番組ばんぐみおおいジャンルだが、1990年代ねんだい後半こうはんにバラエティしょくつよい『ここがヘンだよ日本人にっぽんじん』がヒットし、以降いこう各局かくきょくで『真剣しんけん10代しゃべりじょう』『ジェネジャン』『中居なかい正広まさひろ家族かぞく会議かいぎひらこう!』などが放送ほうそうされ、2000年代ねんだい前半ぜんはんには討論とうろん番組ばんぐみがテレビかいでブームとなった。こうした討論とうろん番組ばんぐみは、劇団げきだんいん素人しろうととして出演しゅつえんするケースがおおかった。ワイドショー、時事じじ番組ばんぐみとの境界きょうかい曖昧あいまいである。

トーク番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

21世紀せいき景気けいき低迷ていめいリーマンショック以降いこう広告こうこく収入しゅうにゅう減少げんしょうテレビばなくわえ、規制きせい強化きょうかやネット炎上えんじょうおそれによって従来じゅうらい総合そうごうバラエティ番組ばんぐみがやりにくくなっていた[1]。これにたいして1990年代ねんだい後半こうはんからつづく『おどる!さんま御殿ごてん!!』『ダウンタウンDX』や2000年代ねんだいからはじまった『行列ぎょうれつのできる法律ほうりつ相談そうだんしょ』『アメトーク』『すべらないはなし』『しゃべくり007』といった安上やすあがりなトーク番組ばんぐみがおわらい・バラエティ番組ばんぐみ主流しゅりゅうとなり、2009ねんには「雛壇ひなだん芸人げいにん」が流行りゅうこう大賞たいしょうにノミネートされている。


傾向けいこう[編集へんしゅう]

1960年代ねんだいまでは視聴しちょうりつが40〜50%を記録きろくするバラエティ番組ばんぐみ日常にちじょうてき存在そんざいしていた。だが、時代じだいうつわりと同時どうじにテレビ番組ばんぐみ視聴しちょうりつ年々ねんねん全体ぜんたいてき低下ていかしており(くわしくはテレビばな参照さんしょう)、2020年代ねんだい現在げんざいではゴールデンタイムの番組ばんぐみでもいちけたおおくなっており、10%をればこう視聴しちょうりつあつかいされることさえある。

2000年代ねんだい後半こうはんから2020年代ねんだい現在げんざいにかけてトーク番組ばんぐみがバラエティ番組ばんぐみ主流しゅりゅうになっており、その原因げんいん製作せいさくおさえることができることや、スポンサーへのクレームが比較的ひかくてきすくないとかんがえられるためである。

番組ばんぐみめいのみをぎ、なん説明せつめいもなしに番組ばんぐみ内容ないようわっていることも2000年代ねんだい以降いこうえている。れいとして『行列ぎょうれつのできる法律ほうりつ相談そうだんしょ』は当初とうしょ法律ほうりつげる番組ばんぐみだったが、現在げんざいでは法律ほうりつまった関係かんけいのない話題わだい芸人げいにんやタレントをいじる雛壇ひなだんのトークが主体しゅたいとなっており、正式せいしきタイトルが『行列ぎょうれつのできる相談そうだんしょ』となっている。『ロンドンハーツ』も当初とうしょ素人しろうと恋愛れんあいけい企画きかく主体しゅたいだったものが現在げんざいでは女性じょせいタレントや芸人げいにんいじりの雛壇ひなだんトークやドッキリ企画きかくがメインとなっているほか、『Qさま!!』も当初とうしょとはまったちがクイズ番組ばんぐみとなっていることがげられる。

ワイプ[編集へんしゅう]

ワイプとテロップのれい

VTRと出演しゅつえんしゃのコメントを交互こうご配置はいちする番組ばんぐみにおいてえた演出えんしゅつ方式ほうしきである。VTRのはしおも右上みぎうえみぎ)にそのVTRをタレントかおうつすようになった。正式せいしきにはPinPとぶ(Picture in Picture)。現在げんざいではワイプの番組ばんぐみさがほうむずかしくなっている。

テロップ[編集へんしゅう]

1990年代ねんだい前半ぜんはんからはじめた演出えんしゅつ。『すすめ!電波でんぱ少年しょうねん』が元祖がんそとされるせつ[2] と、『探偵たんてい!ナイトスクープ』が元祖がんそとされるせつ[3] があるが、後者こうしゃでは『電波でんぱ少年しょうねん』が放送ほうそう開始かいしするやく4ねんまえ1988ねん6月18にち放送ほうそうぶんはじめてコメントフォローテロップが使用しようされたとの記録きろくがあり、客観きゃっかんてき史実しじつからればあきらかに『探偵たんてい!ナイトスクープ』のほうが元祖がんそである。たからくじ理由りゆう道行みちゆひとにインタビューするさい、ある老人ろうじんが「難民なんみん寄付きふする」とったところごえになってききとりにくかったためテロップをしたのがはじまりであり、『電波でんぱ少年しょうねん』ではプライムタイム放送ほうそうにもかかわらずてい予算よさんまれていた番組ばんぐみのためロケ模様もよう市販しはんビデオカメラ(民生みんせいよう)で撮影さつえいする場合ばあいに、音声おんせいをうまくおさむおんできなかったため、苦肉くにくさくとしてテロップを積極せっきょくてき活用かつようしたものとされている[4]

『おすぎのピリからし』(『朝日新聞あさひしんぶん連載れんさい)では、すこまえまではテロップは「うっとうしいからやめよう」ということにテレビ業界ぎょうかいはなっていたが、ちいさくしたりしたりすると途端とたん視聴しちょうりつがったため、余計よけいにテロップが表示ひょうじされるようになったとかたられている。また、この現状げんじょうについて、「バラエティ番組ばんぐみの『みテロップ』は、だれかがみをれてやらないと面白おもしろくならないようなことを、すで収録しゅうろく時点じてんでやってしまう。これはすごくおせっかいで、出演しゅつえんしゃをバカにしている」とかたっている。

2000年代ねんだいごろ各局かくきょくのバラエティ番組ばんぐみでテロップが多用たようされており、出演しゅつえんしゃのほぼすべての発言はつげんにテロップをしている時期じきもあったが、2020年代ねんだい現在げんざいではテロップの使用しよう一時期いちじきよりは減少げんしょうしており、出演しゅつえんしゃオチやボケ・ツッコミさいされることがおおい。

なお、日本にっぽん韓国かんこく台湾たいわんなどのひがしアジアのバラエティ番組ばんぐみでは頻繁ひんぱんにテロップを表示ひょうじしているが、韓国かんこくはコメントフォローテロップが頻繁ひんぱん使用しようされる。

効果こうかおん[編集へんしゅう]

こちらは1980年代ねんだい後半こうはん〜1990年代ねんだい前半ぜんはん登場とうじょうした手法しゅほう現在げんざいはテロップと一緒いっしょ登場とうじょうすることがおおくなっている。

台湾たいわん中国ちゅうごく香港ほんこんなと中華ちゅうかけんのバラエティ番組ばんぐみでは効果こうかおん頻繁ひんぱんながれる。これは撮影さつえい編集へんしゅうしてくわえたものではなく、鍵盤けんばん老師ろうし中国ちゅうごくでは 音楽おんがく老師ろうし)とばれる効果こうかおんせんもんひとエレクトーン使つかい、現場げんば雰囲気ふんいきうようにきょくれたり効果こうかおんけたりしている。

なおにちかん同様どうよう、テロップと一緒いっしょ効果こうかおんらすこともすくなくない。

BGM[編集へんしゅう]

1970年代ねんだいからはじまった手法しゅほう当初とうしょは『8だョ!全員ぜんいん集合しゅうごう』などでよくられるなま演奏えんそう主流しゅりゅうだったが、1980年代ねんだいからは『オレたちひょうきんぞく』を筆頭ひっとうに、フュージョン洋楽ようがくなどの既存きそん楽曲がっきょく映画えいがドラマアニメサウンドトラックアルバム収録しゅうろくされた音楽おんがくなどをからくわえることおおられるようになった。最近さいきん[いつ?]ではテーマに沿ったBGMが使用しようされることがおおく、過去かこ使つかわれたBGMが復活ふっかつするれいすくなくない。

CMちゅうのチャンネル対策たいさく[編集へんしゅう]

21世紀せいきはいってから民放みんぽう一般いっぱんてきになった手法しゅほう出演しゅつえんしゃがクイズや質問しつもんへのこたえなど話題わだい要点ようてんかたるシーンを意図いとてき直前ちょくぜんカットしたり伏字ふせじモザイクにしたりして、視聴しちょうしゃ興味きょうみ喚起かんきした状態じょうたいにしたうえでCMにえる。これにより、CMちゅうチャンネルにえられるおそれが減少げんしょうし、継続けいぞくてき番組ばんぐみ視聴しちょうしてもらえるとともに、スポンサーにとってもCMをきちんとてもらえる効果こうかがある。一方いっぽうでCMまえのテロップとCM内容ないようまったちがっていることもおおく、ぎゃくにクレームがはいることもおおい。

観客かんきゃく演出えんしゅつ[編集へんしゅう]

2000年代ねんだいはいるとわらったらたた演出えんしゅつおおくなり、視聴しちょうりつだけではなく番組ばんぐみたいする好奇心こうきしんあたえるようになってきた。元々もともとヨーロッパから演出えんしゅつで、日本にっぽんでは1980年代ねんだい後半こうはんからであるが、当時とうじはごくわずかな番組ばんぐみかぎられていた。 しかし、2000ねんにレギュラー放送ほうそう開始かいしした『いきなり!黄金おうごん伝説でんせつ』を皮切かわきりに徐々じょじょにこの演出えんしゅつ採用さいようされるようになってからは、また、ラフトラックにも使つかわれるようにもなってきた。この演出えんしゅつ特徴とくちょうは、わらいにこたえるのに限界げんかいがあるため、たた若者わかものおも女性じょせい)がえてきたからでもある。めるさいはひきわらいやわらいでめているが、放送ほうそうきょく番組ばんぐみによってはするあるいはしないなど完全かんぜん統一とういつでない。  

日本にっぽんのバラエティ番組ばんぐみ[編集へんしゅう]

バラエティ番組ばんぐみたいする批判ひはん[編集へんしゅう]

日経にっけいビジネス2006ねん1がつ30にちごうなかで、大橋おおはし巨泉きょせんは「バラエティーとしょうする、わけのからないものは日本にっぽんにしか存在そんざいしない。外国がいこくでは台本だいほんがきちんとあるシチュエーションコメディーと、ライブだけ」「いまのバラエティーは芸能げいのうかい内幕うちまくネタばかりで芸能人げいのうじん使つかての状態じょうたいになっている」と批判ひはんしている[5]

もとNHKプロデューサーであるたてもと幸治こうじ著作ちょさくだれがテレビをつまらなくしたのか』[6]では、「テレビ番組ばんぐみがつまらなくなった原因げんいんは、おおくはプロデューサーにある。」としており、「海外かいがいではテレビ番組ばんぐみ国際こくさいかられている番組ばんぐみ購入こうにゅうしたり、一流いちりゅうのプロデューサーを使つかったり大金たいきんとうじて番組ばんぐみつくる。くらべて日本にっぽんはコネで入社にゅうしゃした三流さんりゅうプロデューサーがおもいつきで番組ばんぐみつくっている。かれらのほとんどは年収ねんしゅう1,000まん以上いじょう高給こうきゅうり。さらに、おわら芸人げいにんやタレントらには1かい出演しゅつえんすうひゃくまんからすうせんまん給料きゅうりょうをあげているにもかかわらず、クイズやバラエティの景品けいひんかねをかけないやすっぽいものがほとんど。そしてその芸能人げいのうじんども大金たいきんをもらっているくせやすっぽい景品けいひん食事しょくじ一喜一憂いっきいちゆうし、一般いっぱん聴者ちょうしゃどうレベルの生活せいかつえんじている。完全かんぜん視聴しちょうしゃことをバカにしている。」とてている。

2009ねん11月、放送ほうそう倫理りんり番組ばんぐみ向上こうじょう機構きこうは「最近さいきんのテレビ・バラエティー番組ばんぐみかんする意見いけん」を発表はっぴょうした[7]。「バラエティ番組ばんぐみがこれまで人々ひとびとをタブーから解放かいほうし、より自由じゆうで、風通かぜとおしのよい社会しゃかいつくることに貢献こうけんしてきた事実じじつたか評価ひょうかするがゆえに、一方いっぽうでバラエティ番組ばんぐみがその自由じゆう斬新ざんしん表現ひょうげんという特性とくせいをより発揮はっきするように製作せいさくしゃはげますことのできる方法ほうほうはないものか」[8]かんがえたすえ意見いけんしょのバラエティはかって面白おもしろおかしく提言ていげんおこなった。具体ぐたいてきには「しもネタ」「イジメや差別さべつ」「内輪うちわばなし仲間なかまないのバカさわぎ」「製作せいさくうちがバレバレのもの」「きることの基本きほん粗末そまつあつかうこと」が視聴しちょうしゃからきらわれていると分析ぶんせき[9]「バラエティーは、テレビと視聴しちょうしゃなかのあいだにどんなコミュニケーション空間くうかんきずいている」[10]のかといかけ、「委員いいんかいはバラエティー番組ばんぐみ制作せいさくしゃ視聴しちょうしゃいちにんひとりの現実げんじつにしっかりをむけていただきたいとかんがえる。そこからあたらしいバラエティーをつくげてほしい、と期待きたいする」[10]とした。また「この四半世紀しはんせいきのあいだに行政ぎょうせい当局とうきょくによっておこなわれた「注意ちゅうい」「厳重げんじゅう注意ちゅうい」「警告けいこく」は30けんおよぶとられるが、そのうち20けん、じつに7わりちかくがひろ意味いみでのバラエティー番組ばんぐみたいしてであった」[11]とし、「バラエティー番組ばんぐみ頻繁ひんぱん公権力こうけんりょく干渉かんしょうけるようなすきつくっている現実げんじつ」に自覚じかくてき[11]いかけた。また日本にっぽん民間みんかん放送ほうそう連盟れんめいの「放送ほうそう基準きじゅん」の不備ふび指摘してき[12]放送ほうそう倫理りんりのっとり「可能かのうであれば、放送ほうそう番組ばんぐみ一般いっぱん対象たいしょうとした放送ほうそう基準きじゅんとはべつに、バラエティー番組ばんぐみについての実効じっこうてき指針ししんというようなものをつくることが適切てきせつ場合ばあいもあるだろう」[13]とした。

これにたいして日本民間放送連盟にほんみんかんほうそうれんめいは2010ねん3がつ、「バラエティー向上こうじょう委員いいんかい」というイベントを開催かいさいした。あつまった製作せいさくしゃからは、BPOの意見いけんしょはうっとうしい(50にんちゅう22にん)、視聴しちょうしゃ勉強べんきょう(37にん)、不当ふとう現場げんば介入かいにゅうという反発はんぱつ意見いけんせられた[14]たとえば、ばっゲームのリスクにたいしては「ようするに、番組ばんぐみ全体ぜんたいには文脈ぶんみゃくがある。ちゃんとてくださる視聴しちょうしゃばかりなら、それほどリスクはおおきくないとおもう」とし、最近さいきん番組ばんぐみむかしくらべて面白おもしろくないという意見いけんたいしては、「個々ここ番組ばんぐみのクオリティーは編集へんしゅうのテクニックや演出えんしゅつ方法ほうほうなどで確実かくじつ以前いぜんよりがっているとおもう」「テレビの限界げんかいかんがえすぎた萎縮いしゅく」が原因げんいんだと反論はんろんした。BPOの意見いけんたいしては、不快ふかいで「面白おもしろくない番組ばんぐみ視聴しちょうりつちてわる」ので「BPOがそんなにわなくても自然しぜん淘汰とうたされるから大丈夫だいじょうぶですよって、おもいます」とした[15]日本民間放送連盟にほんみんかんほうそうれんめいは2010ねん10がつ最近さいきんのテレビ・バラエティー番組ばんぐみかんする意見いけん」をけての民放連みんぽうれん」を発表はっぴょうし、「意見いけんしょにおいてご提言ていげんのあった「バラエティー番組ばんぐみかんする実効じっこうてき指針ししん作成さくせい」については、民放連みんぽうれん作成さくせいすることは会員かいいん各社かくしゃ表現ひょうげんはばせばめることにつながりかねないと判断はんだんして、おこなわないことといたしました」[16]回答かいとうした。またフジテレビは「わたしたちのフジテレビバラエティ宣言せんげん」を発表はっぴょうし、2010ねん3がつ27にち土曜日どようび)10:40 - 11:40に「わるいのはみんな萩本はぎもと欽一きんいちである」という番組ばんぐみ関東かんとうローカルで放送ほうそうした[16]

茂木もき健一郎けんいちろうはブログで「日本にっぽんのアニメは最近さいきんはめざましく素晴すばらしく、日本にっぽん地上波ちじょうはテレビ(とく民放みんぽうのバラエティ番組ばんぐみ)は惨憺さんたんたるありさまだ。なぜ、これだけクオリティのちがうものができるのか不思議ふしぎだ。」「民放みんぽうのバラエティ番組ばんぐみがダメになった理由りゆうひとつは、い、ゆるさで席巻せっけんしているおわらいの文化ぶんかのせいだろう。社会しゃかいてき批評ひひょうせいともなわないゆるいわらいはひとつのありかただが、それがモノカルチャーになるときつい。」「もうひとつ、最近さいきん日本にっぽんのテレビ番組ばんぐみでどうしても理解りかいできないのは、画面がめんおとの「きたなさ」。なぜ字幕じまくやテロップを多用たようして画面がめんを「けがす」のか、芸人げいにんたちのつまらぬあいわらごえ強調きょうちょうするのか、まったくよくわからない。」と批判ひはんしている[17]

視聴しちょうりつ[編集へんしゅう]

バラエティ番組ばんぐみの30年間ねんかん【1クールの視聴しちょうりつランキング】

1990~2020ねん放送ほうそうされたレギュラー番組ばんぐみ視聴しちょうりつ[ちゅう 1]しめす。

バラエティ番組ばんぐみ・1990~2020ねん視聴しちょうりつランキング
順位じゅんい 番組ばんぐみめい 視聴しちょうりつ(%) 平均へいきん視聴しちょうりつ
最高さいこう記録きろくクール
放送ほうそうきょく
1 マジカル頭脳ずのうパワー!! 28.18 1996ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
2 SMAP×SMAP 27.23 2001ねん1がつ~3がつ フジテレビ
3 すすむぬ!電波でんぱ少年しょうねん 26.55 1998ねん7がつ~9がつ 日本にほんテレビ
4 伊東いとう食卓しょくたく 26.18 2000ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
5 投稿とうこう!とくホウ王国おうこく 25.69 1995ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
6 とんねるずのせいでダラダラいかせて!! 24.59 1994ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
7 トリビアのいずみ素晴すばらしきムダ知識ちしき 24.53 2003ねん7がつ~9がつ フジテレビ
8 関口せきぐちひろし東京とうきょうフレンドパークII 24.12 1996ねん1がつ~3がつ TBSテレビ
9 速報そくほう!うただいテン 23.85 2000ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
10 平成へいせい教育きょういく委員いいんかい 23.83 1993ねん1がつ~3がつ フジテレビ
11 あいするにんわかれるにん 23.68 1999ねん10がつ~12がつ フジテレビ
12 とんねるずのみなさんのおかげです 22.75 1993ねん1がつ~3がつ フジテレビ
13 さんまのSUPERからくりTV 22.68 1998ねん1がつ~3がつ TBSテレビ
14 クイズ世界せかいはSHOW by ショーバイ!! 22.65 1992ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
15 嗚呼ああ!バラ色ばらいろちんせい!! 22.46 1997ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
16 おどる!さんま御殿ごてん!! 21.79 2003ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
17 志村しむらけんのだいじょうぶだぁ 21.76 1990ねん1がつ~3がつ フジテレビ
18 世界せかいまるえ!テレビ特捜とくそう 21.75 2000ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
19 クイズ!としなんて 21.50 1992ねん1がつ~3がつ フジテレビ
20 ネプリーグ 21.42 2009ねん10がつ~12がつ フジテレビ
21 トちゃんケンちゃんごきげんテレビ 21.28 1990ねん1がつ~3がつ TBSテレビ
22 THEよるもヒッパレ 21.24 1996ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
23 わらいてん 20.91 2009ねん10がつ~12がつ 日本にほんテレビ
24 行列ぎょうれつのできる法律ほうりつ相談そうだんしょ 20.66 2008ねん4がつ~6がつ 日本にほんテレビ
25 ウッチャンナンチャンのウリナリ!! 20.65 1999ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
26 世界せかいてまでイッテQ! 20.48 2015ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
27 特命とくめいリサーチ200X 20.32 1999ねん1がつ~3がつ 日本にほんテレビ
28 ポツンと一軒家いっけんや 20.23 2020ねん4がつ~6がつ テレビ朝日てれびあさひ
29 ザ!鉄腕てつわん!DASH!! 20.09 2001ねん10がつ~12がつ 日本にほんテレビ
30 ガチンコ! 21.01 2001ねん1がつ~3がつ TBSテレビ

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 1クール(3かげつ)の平均へいきん視聴しちょうりつ

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 木村きむら隆志たかし業界ぎょうかいノリ・内輪うちわウケ・瞬発しゅんぱつりょく・バカ…すべてをふうじられた『めちゃイケ』『みなさん』終焉しゅうえん必然ひつぜん」『マイナビニュース』、2017ねん11月9にち2023ねん3がつ23にち閲覧えつらん
  2. ^ ひろゆきぼくが2ちゃんねるをてた理由りゆう扶桑社ふそうしゃ扶桑社ふそうしゃ新書しんしょ 54〉、2009ねん  - 巻末かんまつ土屋つちや敏男としおとの対談たいだん
  3. ^ 松本まつもとおさむ探偵たんてい!ナイトスクープ : アホの遺伝子いでんしポプラ社ぽぷらしゃ、2005ねん、139ぺーじ 
  4. ^ たにスグル(民放みんぽうプロデューサー)「TVの現場げんばはどうなっている!? : テロップへん」『日刊にっかんゲンダイ』2010ねん3がつ3にち 
  5. ^ 日経にっけいビジネス編集へんしゅう 2006.
  6. ^ たてもと幸治こうじ 2016.
  7. ^ 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009.
  8. ^ 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009, p. 2.
  9. ^ 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009, III バラエティーが「きらわれる」5つの瞬間しゅんかん.
  10. ^ a b 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009, V バラエティーが公共こうきょう空間くうかん.
  11. ^ a b 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009, I はじめに――バラエティーを検証けんしょうしても意味いみがない?.
  12. ^ 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009, II バラエティーをかんがえるということは、大変たいへんなのだ.
  13. ^ 放送ほうそう倫理りんり検証けんしょう委員いいんかい 2009, VII おわりに――バラエティーにあたらしいちから魅力みりょくを.
  14. ^ 朝日新聞あさひしんぶん 2010.
  15. ^ 日本にっぽん民間みんかん放送ほうそう連盟れんめい 2010.
  16. ^ a b 日本にっぽん民間みんかん放送ほうそう連盟れんめい 2009.
  17. ^ 茂木もき健一郎けんいちろう 2016.

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]