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雑学ざつがく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

雑学ざつがく(ざつがく)とは、雑多ざった知識ちしき集合しゅうごうのこと(トリビアとは若干じゃっかん意味合いみあいがことなる。)。興味きょうみ本位ほんい面白おもしろさを重視じゅうししているため、ひとつひとつは意味いみてきなまとまりをもった知識ちしきであるが、あつめられた知識ちしきはおたがいに関連かんれんせい希薄きはく事柄ことがらで、全体ぜんたいとしてみて系統けいとうっていないものをす。知識ちしきがそういう状態じょうたいになっていることや、そのようなかたち知識ちしきまなぶことをすこともある。

だれもがっているべき一般いっぱん常識じょうしき雑学ざつがく一部いちぶふくまれることもあるが、とくに、一般いっぱんにはあまりられていない知識ちしき重点じゅうてんいてとらえられることがおおい。有用ゆうよう知識ちしきとして、あるいはやくにはたたなくとも興味きょうみある事柄ことがらとしてあつかわれたりもするが、無駄むだ知識ちしきあつまりであるとして、重要じゅうようされない場合ばあい否定ひていてき文脈ぶんみゃくもちいられることがおおい。ただし、べつめんでは、一般いっぱんひとがあまりらない幅広はばひろ知識ちしきでもあるので、なかにはひと感心かんしんさせることをもおおふく場合ばあいもある。ひとたのしませる道具どうぐとして、雑学ざつがくをたくさんつことには一定いってい意味いみがある。

雑学ざつがくとは、学問がくもん対象たいしょう分野ぶんやについてではなく、知識ちしき整理せいりのされかたについてあらわした言葉ことばである。一般いっぱんに、学問がくもんぞくする知識ちしきは、特定とくていのやりかた系統けいとうてて整理せいりされており、それをまなひとは、その道筋みちすじ沿って順序じゅんじょだてて、自分じぶん研究けんきゅうしたい分野ぶんやについて知識ちしきふかめていくのが一般いっぱんてきである。それにたいし、雑学ざつがく構成こうせいする知識ちしきは、全体ぜんたいとしてひとつの学問がくもん構成こうせいしない。つまり、雑学ざつがくという学問がくもん存在そんざいしない。一部いちぶカテゴリにおさまる雑学ざつがくなどもある(商標しょうひょう普通ふつう名称めいしょうなど)

雑学ざつがく構成こうせいする知識ちしきは、瑣末さまつ事実じじつ記述きじゅつ終始しゅうしし、そもそも学問がくもんになりえないものもおおい。一方いっぽう、あるひとにとって雑学ざつがくふくめてかんがえられている知識ちしきでも、その分野ぶんや研究けんきゅうしゃにとってみれば、学問がくもん構成こうせいする知識ちしき一部分いちぶぶんである。しかし、このようにされた知識ちしきは、意味いみうえでは理解りかい可能かのうにまとめられているが、系統けいとうっておらず、またかんがかたうえ応用おうようもきかないことがおおい。

雑学ざつがくてき知識ちしき収集しゅうしゅう編纂へんさんした「雑学ざつがくほん」「雑学ざつがくしょ」は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくなどではペーパーバック日本にっぽんでは文庫本ぶんこぼん新書判しんしょばん多数たすう市販しはんされているが、それらは学術がくじゅつせいより読者どくしゃけする通俗つうぞくてき娯楽ごらくせいおもんじる編纂へんさん傾向けいこうつよく、明確めいかく文献ぶんけん典拠てんきょとして学術がくじゅつてき記述きじゅつほう情報じょうほう引用いんようするような姿勢しせいとぼしい。編纂へんさんしゃまたは編纂へんさんグループとされるもの素性すじょう実態じったいさだかでない事例じれい多々たたある。

歴史れきし

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1782ねん成立せいりつした四庫全書総目提要ではるいはいらないものをざつるいとしてまとめ、そのなかせつてるものを雑学ざつがく定義ていぎした[1]

明治めいじ時代じだい日本にっぽんでは江戸えど時代じだい博識はくしきしゃである喜多村きたむらしんぶしなどが雑学ざつがくしゃばれるようになり[2][3]雑学ざつがくしゃあつかうものが雑学ざつがくばれるようになった[4]

戦後せんご、『雑学ざつがくかい』は1950年代ねんだいより雑誌ざっし雑学ざつがく』を発行はっこうした。そこに関与かんよしていた梅田うめだ晴夫はるお[5][6]雑学ざつがくについて「雑学ざつがくには本来ほんらい効用こうようせいなんてものはなく、効用こうようのあるような雑学ざつがくはつまらないものであるとかんがえるものである」とべていた[7]

また1958ねんには『週刊しゅうかん新潮しんちょう』の掲示板けいじばんページでの募集ぼしゅうにより『雑学ざつがく倶楽部くらぶ』の前身ぜんしん発足ほっそくしたとされ[8][9]、1970年代ねんだいにはその後継こうけいとなる『雑学ざつがく倶楽部くらぶ』が発足ほっそくし、雑学ざつがく倶楽部くらぶ会長かいちょう高橋たかはし邦太郎くにたろうふく会長かいちょうが『雑学ざつがくのすすめ』の玉川たまがわ一郎いちろうとなった[9][10]雑学ざつがく倶楽部くらぶは1979年度ねんどより日本にっぽん雑学ざつがく大賞たいしょう開始かいしした[9]

また1975ねんには原田はらだ幸彦さちひこにより日本にっぽんざつ学会がっかい発足ほっそくし、日本にっぽんざつ学会がっかいは1976ねんロッキード事件じけんへの抗議こうぎとして「ピーナッツ·ラリー」をおこなうなど行動こうどうとして活動かつどうした[11]

2002ねん、テレビ番組ばんぐみより『トリビアのいずみ』が登場とうじょうし、よく2003ねんにゴールデンすることで雑学ざつがくブームがきる。またこの雑学ざつがくブームにじょうじてどう2003ねんには「あらすじで日本にっぽん名著めいちょ」をはじめとする名作めいさく文学ぶんがくあらすじほん登場とうじょうして人気にんきになり[12][13]、2007ねんにはその延長えんちょうとして名作めいさく漫画まんがした「まんがで読破どくは」シリーズも登場とうじょうした[13]

雑学ざつがく題材だいざいにしたおもなテレビ番組ばんぐみ企画きかく

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2024ねん5がつ現在げんざいとし1かい以上いじょう放送ほうそうされている番組ばんぐみ企画きかく

ほか

過去かこ放送ほうそうされていた番組ばんぐみ

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 全國ぜんこく漢籍かんせきデータベース よん提要ていよう じゅうなな ざつるい 漢字かんじ情報じょうほう研究けんきゅうセンター
  2. ^ 日本にっぽん大家たいかろん武田たけだ書店しょてん p.175 1888ねん1がつ [1]
  3. ^ 山田やまだ美妙びみょう へん日本にっぽんだい辞書じしょ 附録ふろく』 p.13 日本大にほんだい辞書じしょ発行はっこうしょ 1893ねん [2]
  4. ^ 山田やまだ美妙びみょう へんだい辞典じてん じょう』 p.1781 嵩山たけやまどう 1912ねん [3]
  5. ^ 雑学ざつがくあきら34ねん9がつ(2ごう 日本にっぽん古書こしょ
  6. ^ 山川やまかわ方夫まさお、みどりさんのほん連続れんぞく刊行かんこう 清流せいりゅう出版しゅっぱん 2011ねん2がつ14にち
  7. ^ 「Library-Talk 雑学ざつがく」『ひびや : 東京とうきょう都立とりつ中央ちゅうおう図書館としょかんほう 1(4)(4)』 p.14 東京とうきょう都立とりつ中央ちゅうおう図書館としょかん 1958ねん6がつ [4]
  8. ^ 出版しゅっぱんニュース : 出版しゅっぱん総合そうごう (1012)』 出版しゅっぱんニュースしゃ 1975ねん7がつ
  9. ^ a b c 増原ますはら良彦よしひこ「やぶにらみ交学ろん だい6かいがく」より「交学」を」『しんひょう 28(6)』 p.122 しんひょうしゃ 1981ねん6がつ [5]
  10. ^ 玉川たまがわ一郎いちろう「あんなはなしこんなひと 63」『自警じけい 57(12)』 p.208 自警じけいかい 1975ねん12月 [6]
  11. ^ 小林こばやししげるよしづくりの情報じょうほうにいどむ知的ちてき冒険ぼうけんしゃたち――日本にっぽんざつ学会がっかい」『レクリエーション = Rec (191)』 pp.16-17 日本にっぽんレクリエーション協会きょうかい 1976ねん9がつ [7]
  12. ^ 時事じじ用語ようご事典じてん あらすじほん イミダス・集英社しゅうえいしゃ
  13. ^ a b 平成へいせい 19 年度ねんど産業さんぎょう技術ぎじゅつ動向どうこう調査ちょうさ 沖縄おきなわ地域ちいき資源しげん活用かつようがたしん商品しょうひん創出そうしゅつ調査ちょうさ 報告ほうこくしょ p.47 ないかく沖縄おきなわ総合そうごう事務じむきょく経済けいざい産業さんぎょう 2008ねん


関連かんれん項目こうもく

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