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文化ぶんか

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文化ぶんか(ぶんか、ラテン語らてんご: cultura)には、いくつかの定義ていぎ存在そんざいするが、そうじていうと人間にんげん社会しゃかい構成こうせいいんとして獲得かくとくする多数たすういの全体ぜんたいのことである。社会しゃかい組織そしき年齢ねんれいべつグループ、地域ちいき社会しゃかい血縁けつえん組織そしきなどをふくむ)ごとに固有こゆう文化ぶんかがあるとされ、組織そしき成員せいいんになるということは、その文化ぶんかにつける(身体しんたい)ということでもある。ひと同時どうじ複数ふくすう組織そしき所属しょぞくすることが可能かのうであり、ことなる組織そしき共通きょうつうする文化ぶんか存在そんざいすることもある。もっとも文化ぶんかは、つぎ意味いみ使つかわれることもおおい。

  1. ハイカルチャーのように洗練せんれんされた生活せいかつ様式ようしき
  2. ポップカルチャーのような大衆たいしゅうてき生活せいかつ様式ようしき
  3. 伝統でんとうてき行為こうい

語源ごげん

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文化ぶんか」は一方いっぽうでは、日本にっぽん元号げんごうひとつで、江戸えど時代じだい19世紀せいき前半ぜんはんとおるのち文政ぶんせいまえ使つかわれた。その語源ごげんは『えきけい』賁卦彖伝にある「かん天文てんもん、以察へんかん人文じんぶん、以化成かせい天下でんか」」(天文てんもんもっときへんさっし、人文じんぶんもっ天下てんか化成かせいす)にあるとされている。他方たほうラテン語らてんご colere(たがやす)から派生はせいしたculturaローマ時代じだい政治せいじ哲学てつがくしゃキケロも「cultura anima」などと使つかっている。現代げんだい英語えいご「Culture」・ドイツ「Kultur」の訳語やくごとしては[1]明治めいじ時代じだい坪内つぼうち逍遥しょうようが『小説しょうせつ神髄しんずい』(1885ねん)などで「ぶんはな」という言葉ことば使つか[2]かれ東京とうきょう専門せんもん学校がっこう後輩こうはい大西おおにしはじめマシュー・アーノルドちょ『Culture and Anarchy』の翻訳ほんやくしょ教養きょうよう無秩序むちつじょ』(1986ねん)で「文化ぶんか」(ただし時々ときどきぶんはな』も)をはじめて使つかったのがられている。その中国ちゅうごくでも「文化ぶんか」が使つかわれるようになった[3]

文化ぶんか定義ていぎ

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概説がいせつ

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古典こてんてき日常にちじょうてき文化ぶんか

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ラテン語らてんご colereたがやす)から派生はせいしたドイツKultur英語えいごculture は、本来ほんらいたがやす」、「培養ばいようする」、「洗練せんれんしたものにする」、「教化きょうかする」といった意味合いみあいを[4]。18世紀せいき後半こうはんに、産業さんぎょうをひたさま技術ぎじゅつ革新かくしん生産せいさんせい向上こうじょう社会しゃかい官僚かんりょうといった人間にんげん外部がいぶ相当そうとうするものとしての文明ぶんめい対比たいひされる、人間にんげん精神せいしんめんでの向上こうじょうしめ言葉ことばとして位置いちづけるものとしての文化ぶんかという意味いみ議論ぎろん展開てんかいしたのがマシュー・アーノルドである[5]。この定義ていぎでは文化ぶんか教養きょうようといいかえることもできる。英語えいごフランス語ふらんすごは、日本語にほんご中国ちゅうごく・ドイツとはことなり、「文化ぶんか」と区別くべつされる「教養きょうよう」というかたりっていないので、そのあいだ区分くぶん明示めいじてきでない。

人類じんるいがくてき文化ぶんか

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人類じんるいがくにおいては、人間にんげん自然しぜん動物どうぶつ差異さい説明せつめいするための概念がいねん文化ぶんかである[6]

こうした定義ていぎ最初さいしょのものはイギリス人類じんるい学者がくしゃエドワード・バーネット・タイラー (1871) の、

ひろ民族みんぞくがく使つかわれる文化ぶんか、あるいは文明ぶんめい定義ていぎとは、知識ちしき信仰しんこう芸術げいじゅつ道徳どうとく法律ほうりつ慣行かんこう、そのひと社会しゃかい成員せいいんとして獲得かくとくした能力のうりょく習慣しゅうかんふくむところのふくあわされた総体そうたいのことである — エドワード・バーネット・タイラー、Primitive culture[7]

である。このぶんつづ進化しんか主義しゅぎてき議論ぎろん批判ひはんされているが、タイラーの定義ていぎいまでも基本きほんてきには正当せいとうせいみとめられている[8]

この定義ていぎ動物どうぶつ社会しゃかい存在そんざいしないことが自明じめいとされていた時代じだい定義ていぎであり、のち野生やせい動物どうぶつ社会しゃかい形成けいせいすることがみとめられるようになると、あらたな制約せいやくくわえられた。動物どうぶつ使つかうことがない言語げんごによって特徴とくちょうづけるようになったのである。この場合ばあい動物どうぶつ音声おんせいコミュニケーションとはことなる特徴とくちょうである再帰さいきせい象徴しょうちょうせい強調きょうちょうされた。レヴィ=ストロースによれば、言語げんご文化ぶんか条件じょうけんであるという[9]。つまり文化ぶんかは、それが言語げんごてきなものであっても言語げんごてき性質せいしつそなえている象徴しょうちょうてき事象じしょう定義ていぎするもので、構造こうぞう主義しゅぎ文化ぶんか人類じんるいがくものによく使つかわれる[ちゅう 1][10]

社会しゃかいがくてき文化ぶんか

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出発しゅっぱつてん近代きんだい社会しゃかいとはことなる世界せかい記述きじゅつするための概念がいねんであった人類じんるいがくてき文化ぶんかは、やがて近代きんだい社会しゃかい理解りかいするための学問がくもんである社会しゃかいがくにもまれるようになった。社会しゃかいがくにおける文化ぶんか定義ていぎ人類じんるいがくからおおきく影響えいきょうけているが、たとえばパーソンズは「ひとつの社会しゃかいシステムは、ふたつかそれ以上いじょうしょ社会しゃかい社会しゃかい構造こうぞう成員せいいん文化ぶんか、あるいはそうしたしょ社会しゃかい構造こうぞう成員せいいん文化ぶんかのそのいずれかとかかわりあうことができる」として、ひとつの社会しゃかいにおける文化ぶんかてき状況じょうきょう記述きじゅつ可能かのうにするために、社会しゃかいシステムと並立へいりつして正統せいとうせい担保たんぽするものとしての文化ぶんかシステムを定義ていぎづけた[11]。シンボリック相互そうご作用さようろんしゃ、なかでもタモツ・シブタニは、ある特定とくてい集団しゅうだんないしは社会しゃかいてき世界せかいにおいて、人々ひとびと共有きょうゆうされているパースペクティブ(認識にんしきわくぐみ)をすものとして文化ぶんかあつかい、おなじく、ひとつの社会しゃかいにおける文化ぶんかてき状況じょうきょう文化ぶんか多元的たげんてきどもざい)の説明せつめい有用ゆうよう概念がいねんとしてとらえている[12]ハーバーマス文化ぶんか (Kultur) を「文化ぶんかとはのストックのことであり、コミュニケーションの参加さんかしゃたち世界せかいにおけるあるものについての了解りょうかいしあうさいに、こののストックから解釈かいしゃくれる」としている[13]。このように行為こうい、あるいはコミュニケーションに利用りようされるストックというアイデアは、ルーマンのゼマンティーク (Semantik)、フーコーのアーシーブ(Archive) などとも関連かんれんせいふか[14]

文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃクリフォード・ギアツもパーソンズ由来ゆらい文化ぶんか採用さいようしているので、現在げんざいでは社会しゃかいがくてき文化ぶんか人類じんるいがくてき文化ぶんか境目さかいめはあまり重要じゅうようではない。

考古学こうこがくてき文化ぶんか

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文化ぶんかにな集団しゅうだん

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文化ぶんか概念がいねんは、通常つうじょう人間にんげん集団しゅうだんない伝播でんぱされるものにたいしてのみもちいられるので、個人こじんがただ発明はつめいしただけの状態じょうたいでは適用てきようされることはない[15]。また、地域ちいき集団しゅうだん時代じだいによって文化ぶんか様式ようしきおおきくことなることがある。アメリカ文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃルース・ベネディクトは、個々ここ文化ぶんかはそれぞれの固有こゆう様式ようしき統合とうごうされており、文化ぶんかからの基準きじゅんでは本当ほんとう意味いみ理解りかいすることは困難こんなんであり、相対そうたい再帰さいきてき検討けんとう必要ひつようであるという文化ぶんか相対そうたい主義しゅぎ展開てんかいした。

文化ぶんか人間にんげん集団しゅうだんによってつくられるが、同時どうじ個々ここ人間にんげん環境かんきょうというかたちで、不断ふだん文化ぶんか適応てきおう学習がくしゅうさせられているとかんがえられる。

日本にっぽん文化ぶんか東京とうきょう下町したまち文化ぶんか室町むろまち文化ぶんかなど地理ちりてき歴史れきしてきなまとまりによって文化ぶんか定義ていぎするもの、おたく文化ぶんかのように集団しゅうだん構成こうせいするひと基準きじゅん文化ぶんか定義ていぎするもの、出版しゅっぱん文化ぶんかしょく文化ぶんかのようにひと活動かつどう種類しゅるいによって定義ていぎするものなど、個々ここ文化ぶんか様々さまざまかたち定義ていぎ概念がいねんされる。

さらに小規模しょうきぼ集団しゅうだんにも企業きぎょうの「社風しゃふう」、学校がっこうの「校風こうふう」、ある家系かけいの「家風かふう」などがあり、これらも文化ぶんかばれる。

動物どうぶつ文化ぶんか

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上記じょうきのタイラーの定義ていぎにもみられるとおり、社会しゃかい科学かがく分野ぶんやでは人間にんげん以外いがい生物せいぶつ文化ぶんかたないものと長年ながねんかんがえられてきた[16]。しかし野生やせい動物どうぶつ長期ちょうき野外やがい調査ちょうさ蓄積ちくせきによって、同種どうしゅ個体こたいでも地域ちいきられたりすることや道具どうぐ使用しようすることはられている。たとえば、ニュージーランドおきしまむセアカホオダレムクドリのとりのさえずりは、遺伝いでんてきおやからつたわるのではなく、人間にんげん言語げんご同様どうように、模倣もほうという手段しゅだんによって伝達でんたつされ、ことなるグループでは方言ほうげんのようにことなるさえずりが観察かんさつできる[17]。これは、おおくの動物どうぶつ社会しゃかいてき学習がくしゅう能力のうりょくち、さらにそれを集団しゅうだんないにおいて文化ぶんかてき伝統でんとうとして保持ほじしていることをしめしている[18]一方いっぽうで、そうした文化ぶんかてき伝統でんとう蓄積ちくせきともなわず、ある獲得かくとくされた文化ぶんか改良かいりょうしてさらにすぐれた文化ぶんかすといったうごきは人間にんげん以外いがい生物せいぶつにはまったくられない[19]

文化ぶんかにまつわる議論ぎろん

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文化ぶんか進化しんか

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進化しんか主義しゅぎ

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文化ぶんかという概念がいねんがほぼ確立かくりつした19世紀せいきには、文化ぶんか社会しゃかいがどのように進化しんかしていくかという社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんか理論りろん同時どうじ構築こうちくされつつあった。当時とうじ文化ぶんかおくれた状態じょうたいから進化しんかするものであり、その進化しんか仕方しかたすべての文化ぶんかにおいて同一どういつであるとかんがえられていた。この理論りろんたんけい進化しんかぶ。こうして成立せいりつした社会しゃかい進化しんかろん当時とうじのヨーロッパの文化ぶんか中心ちゅうしん主義しゅぎ容易よういむすびつき、ヨーロッパの文化ぶんかこそがもっとすすんだものであり、そのほかの文化ぶんか進化しんか先端せんたんたるヨーロッパ文化ぶんかにいまだたどりいていないというかんがかた主流しゅりゅうとなった[20]。この理論りろんは、文化ぶんかぞくする人類じんるいまったくの他者たしゃではなく、文化ぶんかことなるだけでともかくもおなじ「人類じんるい」とみなすようになったというてんでそれ以前いぜんくら改善かいぜんられたものの[21]植民しょくみん主義しゅぎつよむすびつき、こうしたおくれた地域ちいき指導しどうし、文化ぶんかてき発展はってんさせ近代きんだいさせるということが帝国ていこく役割やくわりであるという独善どくぜんてきかんがえがつよされるようになった[22]。このような観点かんてんから、野蛮やばん未開みかいとされた人間にんげん動物どうぶつえん動物どうぶつのようにせる人間にんげん動物どうぶつえん流行りゅうこうした[23]。また、この理論りろんしたがい、かく分野ぶんや文化ぶんか発展はってん図式ずしき構築こうちくされた[20]

のちフランツ・ボアズ文化ぶんか相対そうたい主義しゅぎ立場たちばから猛烈もうれつ批判ひはんし、単一たんいつ発展はってん史観しかん現在げんざいではろんじられることはなくなった[24]

しん進化しんか主義しゅぎ

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ふる進化しんか主義しゅぎ否定ひていされたのち、1940年代ねんだいはいるとふたた進化しんか主義しゅぎ要素ようそ文化ぶんか理論りろんれられるようになり、ネオ進化しんか主義しゅぎ誕生たんじょうした。これはレズリー・ホワイト英語えいごばんによる文化ぶんか進化しんか客観きゃっかんてき測定そくてい基準きじゅん導入どうにゅうや、ジュリアン・スチュワードによるたんけい進化しんか否定ひていけい進化しんか提唱ていしょうて、マーシャル・サーリンズエルマン・サービス英語えいごばんによって理論りろん統合とうごうがなされた[25]

また、生態せいたい人類じんるいがくにおいては、身体しんたいてき限界げんかいえて環境かんきょう適応てきおうするためのありかたとして文化ぶんか生態せいたいてき側面そくめん分析ぶんせきされる。もちろんすべての文化ぶんかてき行動こうどうについて生態せいたいてき適応てきおうという観点かんてんから分析ぶんせきできるとかんがえられているわけではないが、たとえばマーヴィン・ハリスカニバリズム儀礼ぎれいてき側面そくめんよりもたんぱくしつ摂取せっしゅという観点かんてん考察こうさつする[26]

文化ぶんかについてのかた

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だれ文化ぶんかなのか

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文化ぶんか相対そうたい主義しゅぎ浸透しんとうなどにより、現代げんだいにおいては文化ぶんかによって文化ぶんか排除はいじょはかることはのぞましくない態度たいどとされ、むしろ文化ぶんか多様たようせい称揚しょうようされる場面ばめんおおくなりつつある[27]一方いっぽうで、いまだそうした差異さい排撃はいげきする地域ちいきおおい。その場合ばあい批判ひはん当該とうがい地域ちいきふるくからの伝統でんとう文化ぶんかもとづくこともあるが、従来じゅうらいさして重要じゅうようとみなされてこなかった差異さいをクローズアップしたうえで文化ぶんか排撃はいげき根拠こんきょとすることもみられる[28]。こうしたうごきは、文化ぶんかへの干渉かんしょう批判ひはん躊躇ちゅうちょする態度たいどによってしばしば助長じょちょうされる[29]

たとえば、女性じょせい割礼かつれいはしばしばイスラム教いすらむきょう慣習かんしゅうとしてかたられるが、イスラムほうコーランにはそのような記載きさいはないことから、いくつかのイスラム国家こっかではおこなわれていない慣習かんしゅうであり、イスラム法学ほうがくしゃによってイスラムてき慣習かんしゅうであることが発表はっぴょうされている[30]実際じっさい女性じょせい割礼かつれいおこないイスラムの文化ぶんかであると主張しゅちょうしていた集団しゅうだんが、イスラム法学ほうがくしゃのそのような主張しゅちょうくと、民族みんぞく固有こゆう文化ぶんかであると根拠こんきょえて、文化ぶんか主義しゅぎ立場たちばから文化ぶんか実践じっせん継続けいぞくすることがある。

このように文化ぶんか実践じっせん主体しゅたい帰属きぞくさき自体じたいが、人々ひとびと都合つごうによって変更へんこうされる。

文化ぶんか権利けんり

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ある文化ぶんか実践じっせん由来ゆらい実態じったいについて、文献ぶんけん資料しりょうもちいる文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ現地げんち実践じっせんしゃあいだ齟齬そごしょうじることがある。

近代きんだい研究けんきゅうは、自明じめいとみなされてきた文化ぶんか比較的ひかくてき近年きんねんに「発明はつめい」されたものだということをあきらかにしてきた。しかし「オセアニアンは過去かこにおける先祖せんぞ生活せいかつについての神話しんわなどを、現地げんち人々ひとびと政治せいじてきシンボルとして発明はつめいしている」という文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ見解けんかい[31]は、現地げんち人々ひとびとにとって「文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ祖先そせん文化ぶんかをまったくらず、自己じこ規程きていちからさえうばおうとしている」という傲慢ごうまん態度たいどにほかならず、反発はんぱつける[32]

このような議論ぎろん極端きょくたん事例じれい捏造ねつぞう疑惑ぎわくである。マーガレット・ミードはサモアじん女性じょせい性的せいてき開放かいほうてきであると議論ぎろんした[33]が、のちに調査ちょうさした文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃやサモアじんから反論はんろんがされた[34]実際じっさいにミードが捏造ねつぞうをした、もしくは経験けいけん不足ふそくうそ冗談じょうだん見抜みぬけずあやまったことをいてしまったのか、サモアの文化ぶんかそのものが変貌へんぼうしたのかについては議論ぎろんかれている[35]

また文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ横暴おうぼうたいして現地げんち人々ひとびと反発はんぱつしたものとして、たとえば南米なんべい狩猟しゅりょう採集さいしゅう民族みんぞくヤノマミぞく他人たにん罵倒ばとうする言葉ことばとして、「人類じんるい学者がくしゃ(アンスロ)」が定着ていちゃくしているという[36]ことがげられる。

文化ぶんか社会しゃかい言語げんごてき意味いみ

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日本にっぽんでは大正たいしょう時代じだいはいると、あるしゅ近代きんだいせい合理ごうりせいのあるデザインやモノに「文化ぶんか」というかたりをつけてあたらしさをしめすことが流行りゅうこうした[37]洋風ようふうれた文化ぶんか住宅じゅうたく[38]文化ぶんかアパートメントなどがこのころにできたかたりである[39]だい世界せかい大戦たいせんにはふたたびこの流行りゅうこうがおき[40]文化ぶんかなべ[41]文化ぶんか包丁ぼうちょうといった調理ちょうり関連かんれん文化ぶんかのような食品しょくひん関連かんれん学校がっこうめいなど広範こうはん対象たいしょうぶつに「文化ぶんか」の文字もじかんされ、また文化ぶんか住宅じゅうたく関西かんさい地方ちほうにおいて「木造もくぞうかいて、むねりの賃貸ちんたいアパート」を言葉ことばとして復活ふっかつした[40]

カルチュラル・スタディーズ

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文化ぶんか人類じんるいがくにおいて、文化ぶんか人間にんげん行為こうい媒介ばいかいする象徴しょうちょう体系たいけいである。しかしイギリス文学ぶんがく研究けんきゅうしゃたちが、イギリス国内こくないマスメディア現象げんしょう批判ひはんてき分析ぶんせきするためにうまれた研究けんきゅう手法しゅほうであるカルチュラル・スタディーズでは、均質きんしつであることの想定そうていゆるさない社会しゃかいにおける文化ぶんか分析ぶんせき対象たいしょうとするために、「ある社会しゃかいにおいて生活せいかつしている人々ひとびとだれもが、ひとしく共有きょうゆうしているわけではない」という「社会しゃかい認識にんしき」をもとに文化ぶんか位置いちづけた。

未開みかい文化ぶんか消滅しょうめつ

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人類じんるいがくは、未開みかい社会しゃかい貴重きちょう文化ぶんか西欧せいおう文化ぶんかグローバリゼーションなど外部がいぶ悪影響あくえいきょうえつつあることを告発こくはつしていたが、現在げんざいでは文化ぶんか未開みかい社会しゃかいとみなす姿勢しせいはもとより、真正しんしょう純正じゅんせい文化ぶんかがある・あったという思考しこう自体じたい批判ひはんされている。クリフォードはこうした思考しこうによる記述きじゅつを「消失しょうしつかたり」として[42]文化ぶんか外部がいぶ影響えいきょうみつつもあらたな展開てんかいしめしていくことを重視じゅうしして記述きじゅつする「生成せいせいかたり」[43]区別くべつした[44]

混血こんけつ文化ぶんかとしての観光かんこう

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外部がいぶからの影響えいきょうによって、伝統でんとうてき文化ぶんか変貌へんぼうしたりあたらしく創造そうぞうされたりすることがある。その典型てんけいてき事例じれい観光かんこうにしばしばあらわれる。たとえばバリケチャ悪魔あくまばらいの儀礼ぎれいのときにおこなわれるコーラスをもとに、映画えいが悪魔あくましま』(1955ねん)のBGMとしてドイツじんヴァルター・シュピース創作そうさくしたものであるが、これがラーマヤナ物語ものがたりとして現在げんざい姿すがたになり、それが現地げんち人々ひとびとれられたものである[45]にはアイヌ民族みんぞく芸能げいのうである木彫きぼりのくまも、徳川とくがわ義親よしちかスイス土産みやげ開拓かいたくむらのアイヌにつくらせたことが起源きげんだとするせつがある[46]

一方いっぽうでこうした観光かんこうクレオールてき性質せいしつたいして、しばしば反発はんぱつがおきる。代表だいひょうてき事例じれいでは観光かんこうでの商売しょうばいじょう慣行かんこう実際じっさい伝統でんとうてき文化ぶんか同一どういつされることを拒絶きょぜつする民族みんぞく運動うんどうとしてハワイ先住民せんじゅうみん運動うんどうがある[47]

文化ぶんか主義しゅぎ文化ぶんか隔離かくり主義しゅぎ

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文化ぶんか相対そうたい主義しゅぎ政治せいじてき応用おうようひとつとして文化ぶんか主義しゅぎ文化ぶんか隔離かくり主義しゅぎがある。どちらも文化ぶんか本質ほんしつ主義しゅぎてきあつかっているので、文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ議論ぎろんとは隔絶かくぜつがある。とく移民いみん排除はいじょ運動うんどう排外はいがい主義しゅぎ理論りろんするさいに、「文化ぶんか相対そうたい主義しゅぎからすれば、おたが相容あいいれない存在そんざいなのだから、祖国そこくかえるべきである」というかたち援用えんようされるのが文化ぶんか隔離かくり主義しゅぎであり、人類じんるい学者がくしゃから文化ぶんか相対そうたい主義しゅぎ地獄じごくとされる。

文化ぶんか資本しほん社会しゃかい構造こうぞう

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ピエール・ブルデューは、社会しゃかいにおける支配しはい階層かいそう権力けんりょくによって、文化ぶんか洗練せんれんさを規定きていし、そうして規定きていした洗練せんれんされたとする文化ぶんか資本しほん維持いじするハビトゥス獲得かくとくすることで権力けんりょくさい生産せいさんするとした。

ミーム (meme) とは、文化ぶんか形成けいせいする情報じょうほうであり、模倣もほうとおしてひとしんからしんへとコピーされる情報じょうほうである[48]。ミームという言葉ことばは、生物せいぶつ学者がくしゃリチャード・ドーキンスつくったもので、ドーキンスはミームのれいとしてキャッチフレーズやふく流行りゅうこうをあげている。

模倣もほう相当そうとうするギリシャ語根ごこんれば mimene だが、わたしがほしいのは、gene(遺伝子いでんし)と発音はつおんている単音たんおんぶしかたりだ。そこで、このギリシャ語根ごこんを meme(ミーム)とちぢめることとする。

ミームがくという科学かがくでは、ミームという概念がいねんもちいて文化ぶんか理解りかいする。ミームがくは、「ミームが自分じぶん複製ふくせいつくる」という視点してん考察こうさつされる。これは、ドーキンスのろんじる利己りこてき遺伝子いでんしが「遺伝子いでんし自分じぶん複製ふくせいつくる」という視点してん考察こうさつされることからの類推るいすいである(ただし利己りこてき遺伝子いでんしのアイデア自体じたいはドーキンス独自どくじのものではない)。

遺伝子いでんしやミームのように自己じこ複製ふくせいつくるものを自己じこ複製ふくせいという。自己じこ複製ふくせいは、自分じぶんのコピーをつくとき変異へんいこすことがあり、多様たようしていく(DNAは、おおくの場合ばあい正確せいかく子孫しそん複製ふくせいされるが、まれにコピーミスがきる)。多様たようした自己じこ複製ふくせい自然しぜん選択せんたく自然しぜん淘汰とうた)によって、進化しんかする。したがって、自己じこ複製ふくせいであるミームも遺伝子いでんしのように進化しんかすることができ、この考察こうさつから、文化ぶんか進化しんかする様子ようす分析ぶんせきすることができる。

れいとして、コンピュータにおける情報じょうほう分野ぶんやさかんになっており、開発かいはつ言語げんご変遷へんせん仮想かそう通貨つうかにその様子ようすがうかがえ、さらには、スマートフォンの世界せかいてき普及ふきゅう背景はいけいにしたものもある。

  • ジョセフ・ヘンリック:「文化ぶんかがヒトを進化しんかさせた:人類じんるい繁栄はんえいと〈文化ぶんか-遺伝子いでんし革命かくめい〉」、はくようしゃISBN 978-4826902113(2019ねん7がつ13にち)。

文化ぶんか発祥はっしょう伝播でんぱ変容へんよう

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ある特定とくてい地域ちいき文化ぶんか地域ちいきへと拡大かくだいすることを文化ぶんか伝播でんぱぶ。文化ぶんか伝播でんぱには、隣接りんせつ地域ちいきへの直接的ちょくせつてき接触せっしょくによる接触せっしょくせい拡大かくだい伝播でんぱ重要じゅうよう人物じんぶつあいだ大都市だいとしあいだなど遠隔えんかくどういち階層かいそうにまずひろがり、そこから下位かいへと伝播でんぱしていく階層かいそうせい拡大かくだい伝播でんぱ文化ぶんか所持しょじしゃ移住いじゅうすることによって文化ぶんか伝播でんぱしていく移転いてん伝播でんぱなどがある[49]

たとえば仏教ぶっきょうは、インド発祥はっしょうし、宗派しゅうは分裂ぶんれつ各地かくち文化ぶんか影響えいきょうもありつつ、おも上座かみざ仏教ぶっきょう南方なんぽう東南とうなんアジア諸国しょこくに、大乗だいじょう仏教ぶっきょう北方ほっぽう中央ちゅうおうアジア諸国しょこくひがしアジア諸国しょこくなどへと伝播でんぱしていく[50]。その大乗だいじょう仏教ぶっきょうが6世紀せいき日本にっぽんにもつたえられるが(仏教ぶっきょうおおやけでん)、当初とうしょたかしふつろんそうきその受容じゅようにつきはげしくあらそわれた。受容じゅよう中国ちゅうごくなどからの影響えいきょうけつつも、日本にっぽん独自どくじ宗派しゅうは発達はったつし、また本地垂迹ほんじすいじゃくせつ登場とうじょうによって日本にっぽん古来こらい宗教しゅうきょうである神道しんとうとの融合ゆうごうき、神仏しんぶつ習合しゅうごうばれる状態じょうたいまれた[51]

交通こうつう通信つうしん手段しゅだん改善かいぜん経済けいざい交流こうりゅう増大ぞうだいによってかく文化ぶんかけん交流こうりゅう密接みっせつになるにともない、文化ぶんか伝播でんぱ交流こうりゅうはますます密度みつどしつつある。とくに1990年代ねんだい以降いこうグローバリゼーション爆発ばくはつてき進展しんてんともない、各国かっこくでは他国たこく文化ぶんか流入りゅうにゅうきて多様たようせい増大ぞうだいし、さらに在来ざいらい文化ぶんか文化ぶんかとの融合ゆうごうによってあらたな文化ぶんかまれた。その一方いっぽうで、流入りゅうにゅうする文化ぶんかとはだいたいにおいて有力ゆうりょく文化ぶんかとくにアメリカを中心ちゅうしんとした文化ぶんかであり、アメリカナイゼーションをはじめとする文化ぶんか画一かくいつによる文化ぶんか差異さい減少げんしょう顕著けんちょとなっている[52]しょく文化ぶんかにおいては、世界せかい各地かくち気候きこう風土ふうど現地げんち文化ぶんかそくした独自どくじせいたか文化ぶんか世界せかい各地かくちはぐくまれていたが、1990年代ねんだい以降いこう流通りゅうつう情報じょうほう技術ぎじゅつ発達はったつによって食品しょくひんけい企業きぎょう世界せかい展開てんかいきて急速きゅうそく標準ひょうじゅんすすみつつあり、全体ぜんたいとして差異さい縮小しゅくしょうする傾向けいこうにある[53]。ファストフード・チェーンなどの国籍こくせき企業きぎょうによる効率こうりつてき画一かくいつてき消費しょうひ文化ぶんかぜん世界せかいひろがることでこる文化ぶんか均質きんしつ指摘してきされているが[54]、そうしてひろまった均質きんしつ文化ぶんかなかでまた差異さい追求ついきゅうされることもめずらしくない[55]。こうしたグローバリゼーションと地域ちいき限定げんてい混合こんごうによる文化ぶんかながれは、グローカリゼーションばれる[56]

文化ぶんか政治せいじ経済けいざい

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マスメディア娯楽ごらく情報じょうほう文化ぶんか教養きょうようめん情報じょうほう発信はっしんし、また企業きぎょうみずからの商品しょうひんむための広告こうこくや、かく団体だんたいおこな広報こうほう大量たいりょうながされる[57]。こうしたマスメディアによる画一かくいつてき一方いっぽうてき大量たいりょう情報じょうほう提供ていきょうは、市民しみん情報じょうほう一様いちようなものとすることで広汎こうはん共通きょうつう文化ぶんか市場いちばし、人々ひとびとひろたのしむ大衆たいしゅう文化ぶんか成立せいりつさせた[58]大衆たいしゅう文化ぶんか本格ほんかくてき成立せいりつしたのはだい1世界せかい大戦たいせんアメリカであり、マスコミュニケーション発達はったつ販売はんばい技術ぎじゅつ向上こうじょうによってそのなみ世界せかい波及はきゅうして、それまでの社会しゃかい価値かちかんおおきく変動へんどうさせた[59]

文化ぶんかナショナリズム密接みっせつ関連かんれんがあり、国家こっか自国じこく国民こくみん文化ぶんか創出そうしゅつちからそそ[60]。ヨーロッパでは19世紀せいき民族みんぞく意識いしきやナショナリズムが興隆こうりゅうした結果けっか各地かくちでその地域ちいき代表だいひょうするような名物めいぶつ料理りょうり成立せいりつし、民族みんぞく地域ちいき意識いしきかくのひとつとなってきた[61]。また、音楽おんがく文学ぶんがく映画えいがなどをはじめとする大衆たいしゅう文化ぶんかや、そのくに伝統でんとう文化ぶんか当該とうがい国家こっか競争きょうそうりょくたかめるのに有効ゆうこう手段しゅだんなされており、各国かっこくきそって文化ぶんか産業さんぎょう輸出ゆしゅつ自国じこく文化ぶんか広報こうほうちかられるようになっている[62]。こうした文化ぶんかめんからの交流こうりゅうによって他国たこくからの共感きょうかん好意こうい自国じこくのイメージを向上こうじょうさせることは外交がいこうじょうソフトパワーばれ、ソフトパワーをるために他国たこく市民しみんたい自国じこく広報こうほうおこなうことをパブリック・ディプロマシーび、重要じゅうよう外交がいこういち手段しゅだんとなっている[63]

文化ぶんか遺産いさん

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かく文化ぶんかはそれぞれ有形ゆうけい無形むけい文化ぶんかてき成果せいか所持しょじしており、それらのなかでもとく価値かちたかいものは文化ぶんか遺産いさんばれる。各国かっこく文化ぶんか遺産いさん国内こくないでそれぞれ保護ほごされるほか国際こくさいてき保護ほご体制たいせい構築こうちくされている[64]。こうした文化ぶんか遺産いさんのうち、有形ゆうけいとく価値かちたかいものは1972ねん世界せかい遺産いさん条約じょうやくによって保護ほごのガイドラインが制定せいていされ、世界せかい遺産いさん登録とうろくされれば文化ぶんか遺産いさんふくあい遺産いさんとして保護ほごされることとなる[65]いで、2003ねんには無形むけい文化ぶんか遺産いさんにおいても無形むけい文化ぶんか遺産いさん保護ほごかんする条約じょうやく採択さいたくされ、重要じゅうようみとめられたものはユネスコによって無形むけい文化ぶんか遺産いさん登録とうろくされるようになった[66]。こうした文化ぶんか遺産いさん観光かんこうにおいて重要じゅうよう位置いちめており、国外こくがいから文化ぶんか鑑賞かんしょうしたり体験たいけんするために観光かんこうきゃくせることもおお[67]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ しかし大型おおがた類人猿るいじんえん言語げんご学習がくしゅうできるということがられるようになると、文化ぶんか獲得かくとくにおける重要じゅうようなイベントである学習がくしゅう細分さいぶんして人間にんげん学習がくしゅう意図いと模倣もほう)と動物どうぶつ学習がくしゅう単純たんじゅん模倣もほう)をわけ、さらには教示きょうし有無うむ問題もんだいにするという発想はっそうもでている。つまり動物どうぶつ社会しゃかいのなかで獲得かくとくするふるまいは、単純たんじゅん模倣もほうによってだけ獲得かくとくされる伝統でんとうtraditionであり、人間にんげん言語げんご意図いと模倣もほう教示きょうしとおした社会しゃかいのなかでにつける文化ぶんかという差異さい創出そうしゅつして定義ていぎづけ、人間にんげん以外いがい動物どうぶつには文化ぶんかにつけることは困難こんなんであるとするのである。

出典しゅってん

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • イーグルトン・テリーちょ大橋おおはし洋一よういちやく文化ぶんかとはなにか』松柏しょうはくしゃISBN 4-7754-0100-9

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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