みなみアジア

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みなみアジアのはんいきしめした地図ちず
当該とうがい地域ちいき範疇はんちゅうには様々さまざま定義ていぎ現在げんざい存在そんざいしており、ひろくは国連こくれんにより統計とうけいじょう便宜べんぎのために作成さくせいされた地理ちり区分くぶんもとづく定義ていぎふくんでいる[1][注釈ちゅうしゃく 1]
国連こくれんによる世界せかい地理ちり区分くぶん[2]

みなみアジア(みなみアジア、英語えいご: South Asia, Southern Asia)は、アジア南部なんぶ地域ちいき区分くぶんである。一般いっぱんてきには中央ちゅうおうアジアより南側みなみがわ東南とうなんアジアより西側にしがわ西にしアジアより東側ひがしがわ位置いちし、インド洋いんどよう島国しまぐにふく地域ちいきす。

概要がいよう[編集へんしゅう]

そう面積めんせきは 4,480,000km²(日本にっぽんやく13-4ばいほど) 。げん人口じんこうは19おくにんえており、2050ねんには22おくにんほどまで増大ぞうだいするとの予測よそくがある。なかでもインド人口じんこう増加ぞうかりつすさまじく、2023ねん中国ちゅうごく人口じんこう世界一せかいいちになった[3]。2050ねん人口じんこう内訳うちわけは、インドが15おく7000まんにんパキスタンが3おく6000まんにんバングラデシュでは1おく3000まんにんネパールでは4000まんにんほどとされる。

みなみアジアの地図ちず
みなみアジアの都市とし地図ちず
国際こくさい連合れんごうによるアジアの地域ちいき分類ぶんるい
  みなみアジア

面積めんせき人口じんこうども大半たいはんをインドがめる。しばしば、「インドはくにというより、大陸たいりくである」として言及げんきゅうされるが、それはイギリスひがしインド会社かいしゃが、ムガル帝国ていこくマイソール王国おうこく、500以上いじょうあったはん王国おうこく統合とうごうさせた経緯けいいおおきい。また、インド・パキスタン・バングラデシュ・ミャンマーは、かつてイギリスりょうインド帝国ていこくから分離ぶんり独立どくりつした国々くにぐにである。そのため、公用こうようじゅん公用こうよう英語えいご使つかくにおおい。また、それ以外いがいくにもイギリスの植民しょくみん保護ほごこくだった経緯けいいから、現在げんざいイギリス連邦れんぽう加盟かめいするとう関係かんけいふかい。

地形ちけいは、きたではヒマラヤ山脈ひまらやさんみゃくカラコルム山脈さんみゃく西にしではスライマン山脈さんみゃくインダスがわタール砂漠さばくひがしではプラフマプトラがわアラカン山脈さんみゃく、そして半島はんとう部分ぶぶんベンガルわんアラビアかいインド洋いんどようなどが存在そんざいする地域ちいきである。しかし、この地域ちいきむかしから孤立こりつしていたのではなく、紀元前きげんぜん1500ねんごろ以降いこうからおおくの外来がいらい民族みんぞくアーリアじんアレクサンドロス3せい大王だいおう)のマケドニアぐん大月おおつきクシャーナあさテュルクじんけいムスリムなど)がインドに流入りゅうにゅうし、しん文化ぶんか形成けいせいくわわった。また周囲しゅういうみ西にしアジア地中海ちちゅうかい地域ちいきとの交易こうえき文化ぶんか交流こうりゅうたすけた。さらに、仏教ぶっきょうヒンドゥーきょうインド洋いんどようしょ地域ちいき東南とうなんアジア地域ちいき拡散かくさんするじょう効果こうかてきであった[4]

上記じょうき各国かっこくは、みなみアジア地域ちいき協力きょうりょく連合れんごう(South Asian Association for Regional Cooperation、略称りゃくしょうSAARC)を結成けっせい現在げんざいアフガニスタン加盟かめいしておりイランはオブザーバーとして参加さんかしている。この地域ちいき参加さんかしている日本にっぽんのNGOは、2005ねん9がつから実施じっしされた調査ちょうさ国際こくさい協力きょうりょくNGOセンター、279団体だんたい回答かいとう)では、ネパール43団体だんたい・インド40団体だんたい・スリランカ33団体だんたい・バングラデシュ31団体だんたい・パキスタン18団体だんたいであり、過去かこ調査ちょうさとの比較ひかくでは活動かつどう団体だんたいかずがネパールとスリランカではえたが、インドとバングラデシュは減少げんしょうした。

アフガニスタンの南部なんぶは、パキスタン北部ほくぶおな民族みんぞくパシュトゥーンじんみなみアジアとの関係かんけいふか南部なんぶもしくは全土ぜんどみなみアジアにふくむこともある。また、イランのペルシアじんおよタジキスタン共和きょうわこくゴルノ・バダフシャン自治じちしゅうパミールじんは、イランけいアーリアじんであり、イスラム教いすらむきょうシーアである。これらの民族みんぞくインドけいアーリアじん人種じんしゅてき側面そくめんちかく、主要しゅよう民族みんぞくアラブじんである西にしアジアや主要しゅよう民族みんぞくイスラム教いすらむきょうスンナ信仰しんこうする中央ちゅうおうアジアとは文化ぶんかことなるため、みなみアジアにふくまれる場合ばあいがある。さらに、チベット文化ぶんかてきみなみアジアとの交流こうりゅうふかく、みなみアジアに区分くぶんされる場合ばあいがある。

地球ちきゅう温暖おんだん深刻しんこく影響えいきょうにより、将来しょうらいてきにはぜん世界せかいもっとはやなつあつさが人類じんるいにとっての生存せいぞん限界げんかい湿しめたま温度おんど35)にたっして居住きょじゅう不能ふのうになると予測よそくされている。

該当がいとう地域ちいき国家こっかリスト[編集へんしゅう]

言語げんご[編集へんしゅう]

スポーツ[編集へんしゅう]

クリケット専用せんようスタジアムのナレンドラ・モディ・スタジアム収容しゅうよう人数にんずうは13まん2000にん[6]

クリケットみなみアジアでもっと人気にんきのあるスポーツである。この地域ちいき面積めんせき人口じんこう大半たいはんめるインドでは圧倒的あっとうてき一番いちばん人気にんきのスポーツであり[7][8]もっと象徴しょうちょうてき現代げんだいエンターテインメントともわれ、ボリウッド映画えいがより人気にんきたかいとひょうされる[9]。ナショナルチームのインド代表だいひょう世界せかい屈指くっし強豪きょうごうチームであり、クリケット・ワールドカップで2優勝ゆうしょう経験けいけんがある。インドの歴代れきだいのテレビ聴者ちょうしゃすうもクリケットの試合しあい上位じょういめており、とりわけライバル関係かんけいにあるパキスタンとのいちせん絶大ぜつだいがりをせる。2023ねんには国際こくさいクリケット評議ひょうぎかい発表はっぴょうする世界せかいランキングにおいてぜん3形式けいしき同時どうじに1になるいう偉業いぎょう達成たっせいした[10]。インドのプロクリケットリーグであるインディアン・プレミアリーグ(IPL)は、1試合しあいたり放映ほうえいけんりょうサッカープレミアリーグえている[11]。パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、アフガニスタンでもクリケットが一番いちばん人気にんきのスポーツである[12]。サッカーも人気にんきスポーツであり、インドのインディアン・スーパーリーグやパキスタンのパキスタン・プレミアリーグなど複数ふくすうくにでプロリーグが発展はってんしている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ これらはくにまたは地域ちいき政治せいじじょうでの観念かんねん概念がいねんならびにその所属しょぞくかんする仮定かてい意味いみするものではないことをくわえておく。
  2. ^ a b 外務省がいむしょうによる解説かいせつでは、西にしアジアに分類ぶんるいされている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ Standard Country or Area Codes for Statistical Use”. Millenniumindicators.un.org. 2017ねん7がつ11にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2023ねん4がつ15にち閲覧えつらん
  2. ^ Methodology”. UNSD. Standard country or area codes for statistical use (M49). United Nations Statistics Division. 2022ねん10がつ7にち閲覧えつらん。 “Geographic Regions”
  3. ^ インド人口じんこう世界せかい最多さいたに、年央ねんおうごろ中国ちゅうごくを290まんにん上回うわまわる=国連こくれん ロイター 2023ねん10がつ14にち閲覧えつらん
  4. ^ 内藤ないとう雅雄まさお中村なかむら平治へいじへんみなみアジアの歴史れきし -ふくあいてき社会しゃかい歴史れきし文化ぶんか-』有斐閣ゆうひかく 2006ねん7がつ 1-2ぺーじ
  5. ^ アフガニスタンQ&A(FAQ)”. 2022ねん5がつ1にち閲覧えつらん
  6. ^ Narendra Modi Stadium ESPN cricinfo 2023ねん10がつ14にち閲覧えつらん
  7. ^ IPL only third-most popular cricket event in India, international competitions more favoured, survey reveals CNBC TV18 2019ねん7がつ6にち閲覧えつらん
  8. ^ アジア15都市とし生活せいかつしゃきなスポーツ、スポーツイベント 博報堂はくほうどう 2019ねん7がつ6にち閲覧えつらん
  9. ^ What India needs is more cricket and less Bollywood Financial Times 2023ねん9がつ16にち閲覧えつらん
  10. ^ India become second team in history to top ICC rankings in all three formats WISDEN 2023ねん9がつ29にち閲覧えつらん
  11. ^ IPL media rights sold for Rs 48,390 crore for a 5 year period: BCCI Secretary Jay ShahThe Economic Times 2023ねん9がつ16にち閲覧えつらん
  12. ^ THE MOST POPULAR SPORT IN EVERY COUNTRY AAA STATE OF PLAY 2023ねん9がつ27にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

インドの6地域ちいき

分割ぶんかつ地域ちいき