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ミームがく

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ミームがく英語えいご: memetics)とは、ミーム(meme)というこころおよび文化ぶんか構成こうせいする情報じょうほうあらわ概念がいねんもちい、進化しんかろんてきモデルによる情報じょうほう伝達でんたつかんする研究けんきゅう手法しゅほうである。

ミームとは、動物どうぶつ行動こうどうがくものリチャード・ドーキンスつくった言葉ことばであり、模倣もほうとおして、のうからのうへと伝達でんたつ複製ふくせいされる文化ぶんか情報じょうほう基本きほん単位たんいである。 ミームの定義ていぎには論者ろんしゃにより複数ふくすうあるが、このドーキンスの定義ていぎがミームの最初さいしょ定義ていぎである[1]

旋律せんりつ観念かんねん、キャッチフレーズ、衣服いふくのファッション、つぼつくりかた、あるいはアーチの建造けんぞうほうなどはいずれもミームのれいである。遺伝子いでんし遺伝子いでんしプールない繁殖はんしょくするにさいして、精子せいし卵子らんしを担体としてからだからからだへとびまわるのと同様どうように、ミームがミーム・プールない繁殖はんしょくするさいには、ひろ意味いみ模倣もほうべる過程かてい媒介ばいかいとして、のうからのうへとわたあるく。

ミームの概念がいねんもちいて文化ぶんか進化しんかする仕組しくみを考察こうさつすることができる。ミームは遺伝子いでんしとの類推るいすいろんじられ、複製ふくせい多様たよう自然しぜん選択せんたく進化しんか条件じょうけんであるのは遺伝子いでんしおなじである。ミームは文化ぶんか構成こうせいし、人々ひとびとしんからしんへとひろまっていく。ミームはひろまる過程かてい多様たようし、自然しぜん淘汰とうたにより進化しんかする。たとえばばしをつくるというミームがおおくのしんひろまることで、実際じっさいばしえて文化ぶんか一部いちぶとなる。

歴史れきし

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「ミーム」という用語ようごはギリシアこぼしであり、1904ねん、ドイツの進化しんか生物せいぶつ学者がくしゃ Richard Semon が自著じちょ Die Mnemische Empfindungen in ihren Beziehungen zu den Originalenempfindungen使用しようしたのが起源きげんである。これが1921ねん英語えいご翻訳ほんやくされたさいThe Mneme という書名しょめいになった。

リチャード・ドーキンスは、自著じちょ The Selfish Gene (1976) で、遺伝子いでんし "gene" の若干じゃっかんつづりをえた "meme" という用語ようご人類じんるい社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんか遺伝子いでんし類似るいじせいあらわし、感覚かんかくてきにはちがいがあるものの、文化ぶんかにおいても複製ふくせい発生はっせいしていると主張しゅちょうした。ドーキンスは自著じちょなかでミームをのうない情報じょうほう単位たんい定義ていぎし、人類じんるい社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんかにおける突然変異とつぜんへんい自己じこ複製ふくせい(mutating replicator)であるとした。それは、周囲しゅうい影響えいきょうあたえるパターンであり、因子いんしとして伝播でんぱする。このかんがかた社会しゃかい学者がくしゃ/生物せいぶつ学者がくしゃらの論争ろんそうこした。というのもドーキンスは、著書ちょしょなかのうないでの情報じょうほう単位たんい複製ふくせいがどのように人間にんげんいを制御せいぎょし、ひいては文化ぶんか影響えいきょうあたえるのかをくわしく説明せつめいしなかったからである(同書どうしょ主題しゅだい遺伝子いでんしであったため)。ドーキンスはThe Selfish Geneなかで「ミームがく」の理論りろん包括ほうかつてき構築こうちくしようとしたのではなく、思索しさく結果けっかとして「ミーム」という用語ようごつくしたのである。その、「情報じょうほう単位たんい」をあらわ用語ようご様々さまざま科学かがくしゃ様々さまざま定義ていぎするようになった。

「ミームがく自体じたい起源きげんは1980年代ねんだいである(1983ねん1がつScientific American 誌上しじょうでのダグラス・ホフスタッターのコラム Metamagical Themas影響えいきょうあたえた)。主流しゅりゅう社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんか研究けんきゅうとはことなり、ミームがく研究けんきゅうする人々ひとびと人類じんるい学者がくしゃ社会しゃかい学者がくしゃでないことがおおく、学者がくしゃですらないことがおおい。ドーキンスのThe Selfish Gene一般いっぱん大衆たいしゅうあたえた影響えいきょうが、様々さまざま知的ちてき背景はいけい人々ひとびとがミームがくこころざおも要因よういんとなったことはたしかである。もう1つの重要じゅうよう要因よういんは1992ねんにタフツ大学だいがく哲学てつがくしゃダニエル・デネット出版しゅっぱんした Consciousness Explained である。同書どうしょでは、ミームの概念がいねん精神せいしんかんする有力ゆうりょく理論りろん導入どうにゅうした。リチャード・ドーキンスは、1993ねん論文ろんぶん Viruses of the Mind でミームがく活用かつようして宗教しゅうきょうてき信念しんねんという現象げんしょう様々さまざま宗教しゅうきょう団体だんたい性質せいしつ説明せつめいした。

しかしながら、現代げんだいミームがく確立かくりつは1996ねん出版しゅっぱんされた2つの書籍しょせき、それも学界がっかい主流しゅりゅうからははなれていた著者ちょしゃによるものであった。1つはマイクロソフトぜん重役じゅうやくでプロのポーカープレイヤーでもあるリチャード・ブロディVirus of the Mind: The New Science of the Meme(ミーム—しんあやつるウイルス)であり、もう1つはフェルミ国立こくりつ加速器かそくき研究所けんきゅうじょ長年ながねんわたって技師ぎしとしてはたらいていた数学すうがくしゃにして哲学てつがくしゃである Aaron Lynch の Thought Contagion: How Belief Spreads Through Society である。Lynch は社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんかかんする学界がっかいとはまった接触せっしょくすることなく独力どくりょく理論りろん構築こうちくし、ドーキンスの著書ちょしょのことも自著じちょ出版しゅっぱん間近まぢかとなるまでらなかった。

ドーキンスはViruses of the Mindでマインド・ウイルスという概念がいねんもちいたが、さらにブロディがマインド・ウイルスという概念がいねん自著じちょくわしくろんじた[1]。マインド・ウイルスは、なんらかのミームをおおくの人々ひとびと感染かんせんさせる文化ぶんか要素ようそであり、たとえばテレビ番組ばんぐみ宗教しゅうきょう、ジャーナリズムなどである。

ブロディはミームがくあたらしいパラダイムであるとっている。つまり、利己りこてき遺伝子いでんしによる進化しんか発見はっけんのように、まったあたらしいものの見方みかたわたしたちにあたえるということである。

Lynch とブロディの著書ちょしょ出版しゅっぱんされるのとときおなじくして、Webじょうあらたな電子でんし雑誌ざっし登場とうじょうした。マンチェスターメトロポリタン大学だいがくの Centre for Policy Modelling が主催しゅさいする Journal of Memetics – Evolutionary Models of Information Transmission である。どう雑誌ざっしはその Francis Heylighen ひきいるCLEA研究所けんきゅうじょ(ブリュッセル自由じゆう大学だいがく)が発行はっこうするようになった。この電子でんし雑誌ざっし初期しょきのミームがくかんする出版しゅっぱん論争ろんそう中心ちゅうしんてき立場たちばになった。なお、1990ねん短期間たんきかんだけ存在そんざいしたミームがくかんする雑誌ざっしがあった。Elan Moritz の編集へんしゅうによる Journal of Ideas である[1]。1999ねん心理しんり学者がくしゃスーザン・ブラックモア著書ちょしょ The Meme Machine(ミーム・マシーンとしてのわたし)が出版しゅっぱんされた。同書どうしょは、デネット、Lynch、ブロディのかんがえを完成かんせいさせ、それを社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんか主流しゅりゅう様々さまざまめん比較ひかくするとともに、ミームがくもとづいて言語げんご人間にんげん自我じが発達はったつかんする斬新ざんしん物議ぶつぎをかもす理論りろん提唱ていしょうした。

方向ほうこうせい問題もんだい

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ミームがく誕生たんじょうとほぼ同時どうじに2つのながれに分岐ぶんきした。一方いっぽうは「ミーム」の定義ていぎとしてドーキンスによる「のうない情報じょうほう単位たんい」という定義ていぎかたくなにまもろうとするながれであり、もう一方いっぽうは「ミーム」をひろとらえて様々さまざま文化ぶんかてき人工じんこうぶついに適用てきようしようとするながれである。前者ぜんしゃ学派がくはを "internalists"、後者こうしゃを "externalists" とぶ。internalists には Lynch と ブロディがふくまれ、externalists には Derek Gatherer や Willian Benzon がふくまれる。externalists は、のうないがどうなっているかを科学かがくてき解明かいめいするのをっていてはミームがく科学かがくとして進展しんてんできないとし、文化ぶんか具体ぐたいてき観察かんさつ可能かのう事象じしょうあつかうことをえらんだ。internalists はこれにたいしてつぎのように反論はんろんした。技術ぎじゅつ進歩しんぽすればのうない状態じょうたい直接ちょくせつ観察かんさつできるようになる。また、文化ぶんか人類じんるい学者がくしゃ主張しゅちょうするように、文化ぶんか信仰しんこう信念しんねんであって人工じんこうぶつではないし、精神せいしんてき実体じったいやDNAが自己じこ複製ふくせいであるというのとおな感覚かんかく人工じんこうぶつ自己じこ複製ふくせいぶことはできない。この論争ろんそう過熱かねつし、1998ねんのミームがくかんするシンポジウムが開催かいさいされたさい定義ていぎろんそう終結しゅうけつさせようという動議どうぎ提出ていしゅつされたほどである。

最近さいきんの internalists の主張しゅちょうは Robert Aunger(ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがく人類じんるい学者がくしゃ)が2002ねん出版しゅっぱんした The Electric Meme にある。かれは1999ねんにケンブリッジでの会議かいぎ開催かいさいし、そこで主要しゅよう社会しゃかい学者がくしゃ人類じんるい学者がくしゃがミームがく状況じょうきょう評価ひょうかする機会きかいつこととなった。この会議かいぎ結果けっかもとに Aunger が編者へんしゃとなり、Darwinizing Culture: The Status of Memetics as a Science を2000ねん出版しゅっぱんした(序文じょぶんはデネット)。

成熟せいじゅく

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2005ねん、Journal of Memetics – Evolutionary Models of Information Transmission廃刊はいかんとなり、ミームがくの「死亡しぼう記事きじ」が発表はっぴょうされた。これはミームがく今後こんごすべきことがないという意味いみではなく、むしろ1996ねんからはじまったミームがく波乱はらん幼年ようねんわり、社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんかについて結果けっかのこすことでのこっていかなければならないという宣言せんげんであった。社会しゃかいてきかつインターネットを舞台ぶたいとする大衆たいしゅうてき科学かがく運動うんどうとしてのミームがく終結しゅうけつしたとえる。初期しょき活躍かつやくした人々ひとびとおおくははなれていった。スーザン・ブラックモアは大学だいがくはなれてサイエンスライターとなり、認知にんち科学かがく集中しゅうちゅうするようになった。Derek Gatherer は製薬せいやく業者ぎょうしゃでプログラマとしてはたらくようになったが、時折ときおりミームがくかんする文章ぶんしょう発表はっぴょうしている。リチャード・ブロディは、世界せかいのポーカーランキングで上位じょういにランキングされるようになっている。Aaron Lynch はミームがくとのかかわりをち、2005ねんにドラッグの事故じこくなった。

スーザン・ブラックモアは2002ねん、ミームをあらためて定義ていぎし、ひとからひとへコピーされてわたっていくものをミームであるとした(たとえば、習慣しゅうかん技能ぎのううた物語ものがたり、その情報じょうほう)。また、彼女かのじょはミームが遺伝子いでんしのような自己じこ複製ふくせいであるとした。すなわち、ミームは様々さまざま形態けいたいでコピーされる情報じょうほうである。そのうちの一部いちぶのこり、ミーム(さらには人類じんるい文化ぶんか)が進化しんかしていく。ミームは模倣もほう教育きょういく、その方法ほうほうでコピーされ、記憶きおくなか競争きょうそうし、再度さいどコピーされるチャンスをうかがう。同時どうじにコピーされ伝播でんぱしていくいちぐんのミームを「ミームふく合体がったい」とぶ。彼女かのじょ定義ていぎでは、ミームの複製ふくせい過程かてい模倣もほうである。あらゆるモデルを模倣もほうしたり選択せんたくてきにモデルを模倣もほうするにはのう容量ようりょう必要ひつようとする。社会しゃかいてき学習がくしゅう過程かていひとによってことなるため、模倣もほう過程かてい完全かんぜん模倣もほうされるとはえない。かんがかた類似るいじせいは、それをサポートするべつのミームで表現ひょうげんされるかもしれない。したがって、ミームてき進化しんかにおける突然変異とつぜんへんい発生はっせいりつたかく、個人こじんないでも突然変異とつぜんへんい発生はっせいし、突然変異とつぜんへんい過程かていとの相互そうご作用さようでもあらたな突然変異とつぜんへんい発生はっせいする。この社会しゃかい個々ここ相互そうご作用さよう複雑ふくざつなネットワークから構成こうせいされ、マクロなレベルでは、一種いっしゅ秩序ちつじょ文化ぶんか形成けいせいするとたとき、このブラックモアの仮説かせつ非常ひじょう興味深きょうみぶかい。

あらたな展開てんかい

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ドーキンスは2003ねん編纂へんさんした A Devil's Chaplain で、ミームてき過程かていまったことなる2つの種類しゅるいがあるとした。1つめは文化ぶんかてき思考しこう行動こうどう表現ひょうげんかたであり、これらは変化へんかはげしい。たとえば、かれ学生がくせいウィトゲンシュタイン思想しそう継承けいしょうしたものがいた。もう1つは自己じこ修復しゅうふくがたミームであり、こちらは突然変異とつぜんへんいしにくい。そのれいとして、子供こどもるようながみのパターンをげた。このミームは一部いちぶ例外れいがいのぞいて完全かんぜん正確せいかく手順てじゅん伝播でんぱしていく(わすれっぽい子供こどもまで伝播でんぱしたところで途切とぎれるだけで突然変異とつぜんへんいしない)。このたねのミームは発展はってんしにくいが、ごくまれおおきな変異へんいしょうじる。ミーム学者がくしゃによっては、2種類しゅるいのミームがあるのではなく、ミームによって強度きょうどことなるだけで、様々さまざま強度きょうどのミームがあるとするものもいる。

Hokky Situngkir は、より厳密げんみつ形式けいしき主義しゅぎをミームに導入どうにゅうしようとして、文化ぶんかてき複雑ふくざつけいにおける文化ぶんか単位たんいとしてミームをとらえた。これは遺伝いでんてきアルゴリズム遺伝子いでんしとミームのちがいを反映はんえいさせたものにもとづいている。文化ぶんかふくあい適応てきおうけいとらえるミームがくにおいて[2]かれはミームがく社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんか代替だいたい方法ほうほうろんとしてとらえる方法ほうほう考案こうあんした。しかし、「ミーム」という用語ようごにはかんがえられるかぎりの様々さまざま定義ていぎ存在そんざいする。たとえば、コンピュータシミュレーションにおける「ミームてきプログラミング; memetic programming」は一種いっしゅ計算けいさんかんがかた定義ていぎするものである。

ミームがく単純たんじゅんに、社会しゃかい文化ぶんかてき進化しんか科学かがくてき解析かいせき手法しゅほうとして理解りかいすることができる。しかし、ミームがく信奉しんぽうしゃは、ミームがく進化しんかろんてき概念がいねんのフレームワークを使つかった文化ぶんか重要じゅうよう解析かいせき手段しゅだんになるとしんじている。Memetics and the Modular-Mind (Analog Aug. 1987)[3]あらわした Keith Henson は、ミームの宿主しゅくしゅ心理しんりがくてき特性とくせい理解りかいするため、ミームがく進化しんか心理しんりがく融合ゆうごう必要ひつようせい主張しゅちょうした[4]。これは、とく戦争せんそうをもたらすようなミームで増幅ぞうふくされた宿主しゅくしゅ特性とくせい経時きょうじ変化へんかなどにてはまる。くわしくは、Evolutionary Psychology, Memes and the Origin of War参照さんしょうされたい[5] [6]

環境かんきょう持続じぞく可能かのうせいといった複雑ふくざつ社会しゃかいシステム問題もんだいにミームがく応用おうようしようといううごきが、最近さいきん thwink.orgられる。Jack Harich はいくつかのシミュレーションモデルを使つかってミームでのみうまく説明せつめいできる面白おもしろ現象げんしょうをいくつかしめした。The Dueling Loops of the Political Powerplaceというモデルでは、政治せいじ汚職おしょくがつきものとなる根本こんぽんてき理由りゆうが、1つのフィードバックループがのフィードバックループとそうって固有こゆう構造こうぞうてき優位ゆういせい獲得かくとくしようとすることによるとしめした。The Memetic Evolution of Solutions to Difficult Problems というモデルでは、ミームや進化しんかてきアルゴリズム科学かがくてき方法ほうほう使つかって、複雑ふくざつ解決かいけつさく発展はってん仕組しくみとプロセスの改善かいぜん仕組しくみをしめした。これらからられた洞察どうさつは、持続じぞく可能かのうせい問題もんだいのミームてき解決かいけつさく設計せっけいするために使つかわれようとしている。

Francis Heylighen は「ミームてき選択せんたく基準きじゅん; memetic selection criteria」とぶものを提案ていあんした。これが定量ていりょうてき解析かいせきえる選択せんたく基準きじゅんであるかを研究けんきゅうする「応用おうようミームがく」ともいうべきあらたな分野ぶんやまれようとしている。

オーストリアの言語げんご学者がくしゃ Nikolaus Ritt は Selfish Sounds and Linguistic Evolution (2004, Cambridge University Press) のなかで、英語えいご発音はつおん変化へんかをミームてき概念がいねん説明せつめいしようとこころみた。一般いっぱんされたダーウィンてきフレームワークで文化ぶんか変化へんか説明せつめいすることができ、従来じゅうらいからの話者わしゃ中心ちゅうしんとしたアプローチでは説明せつめいできないと主張しゅちょうしている。同書どうしょはミームの構造こうぞうについてかなり具体ぐたいてき提案ていあんをし、2つの経験けいけんてき示唆しさんだケーススタディを提供ていきょうしている。

A Memetic Paradigm of Project Management (International Journal of Project Management, 23 (8) 575-583) では、プロジェクトマネジメント言語げんごともなうミームふく合体がったいであり、その中核ちゅうかくには実践じっせんしゃのストーリーがあると主張しゅちょうしている。この過激かげきなアプローチによれば、プロジェクト管理かんりしゃ管理かんり対象たいしょうのプロジェクトを一種いっしゅまぼろしなすことを要求ようきゅうされる。つまり、プロジェクトとは、人間にんげんのう都合つごうよくつくげた感情かんじょう期待きたい感覚かんかく集合しゅうごうたいであるとした。それはまた、プロジェクトマネジメント手法しゅほうかならずしも利益りえき最大さいだいにするように機能きのうしないとかんがえることを管理かんりしゃ要求ようきゅうする。プロジェクト管理かんりしゃは、プロジェクトマネジメントがそれ自身じしん目的もくてきのために組織そしき発展はってんさせ設計せっけいする、利己りこてき自然しぜん発生はっせいてきなものとかんがえることを要求ようきゅうされる。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b もり 弘之ひろゆき やくしんあやつるウイルス: なぜおもどおりの人生じんせいきられないのか』東洋経済新報社とうようけいざいしんぽうしゃ、2013ねんISBN 4492045023 

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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