ボロース

Borås
Borås
	ボロース駅えき
	; 紋章もんしょう
	; 紋章もんしょう
	愛称あいしょう： Textiletown
	Borås Borås
	北緯ほくい57度ど43分ふん16秒びょう東経とうけい12度ど56分ふん25秒びょう / 北緯ほくい57.72111度ど東経とうけい12.94028度ど座標ざひょう: 北緯ほくい57度ど43分ふん16秒びょう東経とうけい12度ど56分ふん25秒びょう / 北緯ほくい57.72111度ど東経とうけい12.94028度ど
国くに	スウェーデン
地方ちほう	ヴェステルイェートランド地方ちほう
県けん	ヴェストラ・イェータランド県けん
コミューン	Borås Municipality
Founded	1621
面積めんせき
• 合計ごうけい	31.40 km2
標高ひょうこう	143 m
人口じんこう（2010年ねん12月31日にち）
• 合計ごうけい	66,273人にん
• 密度みつど	2,111人にん/km2
等ひとし時とき帯おび	UTC+1 (CET)
• 夏時間なつじかん	UTC+2 (CEST)
郵便ゆうびん番号ばんごう	501 xx
市外しがい局番きょくばん	(+46) 33
ウェブサイト	公式こうしきウェブサイト

ボロース市し(Borås stad [bʊˈroːs] ( 音声おんせいファイル))はスウェーデンのヴェストラ・イェータランド県けんにある都市とし。地方ちほう区分くぶんとしてはヴェステルイェートランド(Västergötland)地方ちほうに属ぞくする。

歴史れきし[編集へんしゅう]

16世紀せいきには既すでに現在げんざいのボロースの周辺しゅうへんでは農業のうぎょうが行おこなわれていたが、生計せいけいを立たてるために各種かくしゅの手工業しゅこうぎょう製品せいひんを製造せいぞうし、それを売うり歩あるく行商ぎょうしょうが行おこなわれていた。しかし、ボロース出身しゅっしんの行商ぎょうしょう人じんたちは自分じぶんたちの商業しょうぎょう地域ちいきを保護ほごしようとする各地かくちの商人しょうにんたちによって、数々かずかずの暴行ぼうこうを受うける事ことになる。また、当時とうじの法律ほうりつでは町まちの境さかいを超こえての物品ぶっぴんの売買ばいばいは禁止きんしされており、スウェーデン国内こくないであっても境さかいを超こえての商品しょうひんの持もち込こみ・持もち出だしには関税かんぜいがかけられていた。これに業ごうを煮にやしたボロースの行商ぎょうしょう人じん（＝農民のうみん）たちは、時ときの国王こくおうグスタフ2世せいアドルフに問題もんだいの解決かいけつを嘆願たんがんした。国王こくおうが都市としの建設けんせつを条件じょうけんにこれを許可きょかしたので、住人じゅうにんたちの手てにより現在げんざいのボロース市しの基礎きそが築きずかれ、1621年ねんに「市し(stad)」を名乗なのる勅許ちょっきょを得える。現在げんざいでも、他たの市しであれば「～kommun」と名乗なのるところを、ボロース市しは「Borås stad」という歴史れきし的てき名称めいしょうを使つかい続つづけている。これを記念きねんしてグスタフ2世せいアドルフの胸像きょうぞうが市内しないの大だい広場ひろばに建たてられている。ボロース出身しゅっしんの行商ぎょうしょう人じんが他たの都市としで行商ぎょうしょうをする権利けんりは次第しだいに発展はってんを遂とげ、ボロース市しは商業しょうぎょう都市としとしての側面そくめんも持もち合あわせるようになった。

手工業しゅこうぎょう製品せいひんとしては木工もっこう品ひんや金属きんぞく加工かこう品ひんもつくられていたが、織物おりもの製品せいひんが手工業しゅこうぎょう製品せいひんの割合わりあいの多おおくを占しめた。19世紀せいきから20世紀せいきにかけての織物おりもの・繊維せんい産業さんぎょうの発展はってんはボロース市しの人口じんこうの増加ぞうか、都市としとしての発展はってんを促うながす事ことになる。19世紀せいき初頭しょとうにおいての織物おりもの・繊維せんい産業さんぎょうは、豪農ごうのうが市内しないの女性じょせいに刈かり取とった羊毛ようもうを渡わたし、撚ひねりあがった糸いともしくは織おりあがった生地きじとして受うけ取とり、それを商品しょうひんとして転売てんばいするという形態けいたいであった。このような産業さんぎょう形態けいたいを通つうじて1834年ねん、スヴェン・エリクソン（通信つうしん機器ききメーカーエリクソンの設立せつりつ者しゃとは別人べつじん）によってスウェーデン初はつの機械きかい式しき織機しょっきが発明はつめいされ、1858年ねんにボロース初はつの織物おりもの工場こうじょうが起業きぎょうされた。スヴェン・エリクソンの名前なまえは現在げんざい、ボロース駅前えきまえに立地りっちする高校こうこうの名称めいしょうとなって残のこっている。20世紀せいき初頭しょとうには市内しないの労働ろうどう者しゃの三さん分ぶんの二にが繊維せんい関連かんれん産業さんぎょうに従事じゅうじしていた。しかし1960年代ねんだい以降いこう、東南とうなんアジアに繊維せんい産業さんぎょうの生産せいさん拠点きょてんが移転いてんするに従したがい、ボロースにおける繊維せんい産業さんぎょうは衰退すいたいしていった。生産せいさん拠点きょてんは移転いてんしたものの、本社ほんしゃ機能きのうや販売はんばい部門ぶもんはボロース市内しないに残のこり、商業しょうぎょう都市としとしての地位ちいを維持いじしたまま現在げんざいに至いたっている。

ボロースは4回かい（1681年ねん、1727年ねん、1822年ねん、1827年ねん）の大火たいかに見舞みまわれたため、それ以前いぜんの古ふるい木造もくぞう建築けんちくは市内しないにほとんど残のこっていない。唯ただ一いちカロリー教会きょうかい(Caroli kyrka)のみは、石造いしづくりであった事ことも幸さいわいして、4回かいの災厄さいやくを全すべて逃のがれ、現在げんざいも福音ふくいんルーテル派はの教会きょうかいとして利用りようされている。

産業さんぎょう[編集へんしゅう]

スウェーデン有数ゆうすうの織物おりもの産業さんぎょうの町まちとして1960年代ねんだいまで名なを馳はせ、今いまでもその名残なごりを留とめる。歴史れきし的てき経緯けいいから行商ぎょうしょう人じんの町まちとしても有名ゆうめいで、特とくに小売こうり業ぎょうが盛さかんである。スウェーデンにおける通信つうしん販売はんばい（カタログショッピング）の先駆さきがけエッロス(Ellos)はボロースで起業きぎょうされた。鉄道てつどうを利用りようした材木ざいもく輸送ゆそうの中継ちゅうけい地点ちてんでもあり、ボロース中央ちゅうおう駅えきはスモーランド地方ちほうで伐採ばっさいされた材木ざいもくを西海岸にしかいがんにある各かく港みなとに搬入はんにゅうする際さいの仕分しわけを行おこなう操車そうしゃ場じょうの役目やくめも果はたしている。

交通こうつう[編集へんしゅう]

ボロースはヨーテボリのベッドタウン的てき側面そくめんもあるので、ヨーテボリまでの交通こうつうの便びんはよい。ヴェストラ・イェータランド県けんの公共こうきょう交通こうつう機関きかんを担当たんとうしているヴェストトラフィーク(Västtrafik)がボロース・ヨーテボリ間あいだを30分ふん～1時じ間あいだ毎ごとにバスか電車でんしゃを運行うんこうしている。また、高速こうそくバス会社かいしゃのスウェブスがボロースを経由けいゆしてヨーテボリ・ストックホルム間あいだの高速こうそくバスを運転うんてんしている。ボロース・ヨンショーピングもスウェブスによってバス便びんが運行うんこうされている。

市内しないのバスはボロース交通こうつう局きょく(Borås lokaltrafik)によって実際じっさいには運営うんえいされているが、ヴェストトラフィークがヴェストラ・イェータランド県けんと県内けんない各市かくしの持もち株かぶ会社かいしゃであるため、県内けんない他た市しとほぼ同おなじ塗装とそうの車両しゃりょうが使つかわれている。