(Translated by https://www.hiragana.jp/)
マペット - Wikipedia コンテンツにスキップ

マペット

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
マペットだい1ごうカーミット写真しゃしん中央ちゅうおう

マペット(The Muppets)は、ジム・ヘンソンによって創作そうさくされた、人形にんぎょうげき一団いちだんあやつ人形にんぎょう意味いみするマリオネット(marionnette)と指人形ゆびにんぎょう意味いみするパペット(puppet)をわせたヘンソンによる造語ぞうご

マペットの人形にんぎょうたちは、人間にんげん手指しゅしによって表情ひょうじょううごかされ、ぼういと)で手足てあしうごかされ、柔軟じゅうなんうごきをするため、軟質なんしつ素材そざいでできている。人形にんぎょう操作そうさする人物じんぶつ声優せいゆうねることにより、発声はっせい人形にんぎょうくちうごき(くちパク)が一致いっちすることが特徴とくちょう大型おおがたのマペットは2人ふたり以上いじょう操作そうさされる(これはヘンソンが来日らいにちしたさい鑑賞かんしょうした文楽ぶんらく人形浄瑠璃にんぎょうじょうるり影響えいきょうけたものである[よう検証けんしょうノート] )。ラジオコントロール操作そうさされる場合ばあいもある。

1950年代ねんだいからアメリカ子供こどもテレビ番組ばんぐみの『マペット・ショー』や日本にっぽんでも放送ほうそうされた『セサミストリート』などに登場とうじょうし、ながらく人気にんきはくしてきた。1980年代ねんだいには映画えいがなんほん公開こうかいされたほか、2004ねんウォルト・ディズニー・カンパニーザ・マペッツ・スタジオ権利けんり取得しゅとくしたのち複数ふくすう映画えいが(『ザ・マペッツ』、『ザ・マペッツ2』)やドラマが製作せいさくされている。

はん世紀せいき以上いじょうにわたるマペットの活躍かつやくはアメリカのエンターテイメントかいひろみとめられており、AFIしょうアカデミーしょうアメリカ議会ぎかい図書館としょかんハリウッド・ウォーク・オブ・フェームなどを獲得かくとくしている。

歴史れきし

[編集へんしゅう]

誕生たんじょう初期しょき

[編集へんしゅう]
マペットのみのおやであるジム・ヘンソン

マペットはジム・ヘンソンによって1950年代ねんだい創作そうさくされた。だいごうカーミットであり、現在げんざいでもマペットを代表だいひょうするキャラクターである。いままでの一般いっぱんてき人形にんぎょうげきとの区別くべつはかるため、マリオネットパペットわせた「マペット」というけられ、内容ないよう子供こどもだけでなく大人おとなけの作品さくひんつくることにめていた。1955ねんにマペットはテレビ番組ばんぐみの『サムと友達ともだち』ではつ登場とうじょうたし、大半たいはんやくはヘンソンによってえんじられた。斬新ざんしんなキャラクター設定せっていや、これまでの人形にんぎょうげきではかならずあったプロセニアム・アーチうつらないなどのちがいなどが人気にんきはくし、この番組ばんぐみは1961ねんまでつづいた。

この人気にんきけ、ヘンソンは営利えいり団体だんたい「チルドレンズ・テレビジョン・ワークショップ」(げんセサミワークショップ)にくわわり、マペットをもちいた子供こどもけの教育きょういく番組ばんぐみセサミストリート』の製作せいさくかる。この番組ばんぐみは1969ねん放映ほうえい開始かいし以降いこうはん世紀せいきちかくにわたってあいされつづけている。

マペット・ショーとその成功せいこう

[編集へんしゅう]

セサミストリートのだい成功せいこうはヘンソンにとってよろこぶべきもののはずだったが、大人おとなけの人形にんぎょうげきつくりたいという当初とうしょ目的もくてきとはことなったものであった。そのためセサミストリートのようにマペットを主役しゅやくきながらも、子供こども教育きょういく番組ばんぐみではなく純粋じゅんすいにコメディを追求ついきゅうし、よりひろ年齢ねんれいそうをターゲットにしたテレビ番組ばんぐみ製作せいさくかる。1974ねん、マペットのあらたなテレビシリーズのパイロットばんABC放映ほうえいされるものの、ABCをふくめアメリカの大手おおてテレビ会社かいしゃはこの作品さくひん興味きょうみしめさず、十分じゅうぶん資金しきん調達ちょうたつ出来できなくなってしまった。しかし英国えいこくのルー・グレードきょう番組ばんぐみ製作せいさく会社かいしゃITCの協力きょうりょくもと製作せいさくすることが出来できはじまった『マペット・ショー』はおおきな人気にんきはくした。

主役しゅやくにこそ『サムと友達ともだち』や『セサミストリート』にすで登場とうじょうしているカーミットをおいたものの、著名ちょめいなキャラクターであるミス・ピギー、フォジー・ベア、ゴンゾなどはこの作品さくひんはつ登場とうじょうであり、特徴とくちょうてきなキャラクターせいにより一躍いちやく人気にんきしゃとなった。この斬新ざんしんスケッチ・コメディーかた番組ばんぐみは1981ねんまでつづき、それまでのあいだエミーしょうに21かいもノミネートされ、バラエティ部門ぶもんなどを受賞じゅしょうした。また1979ねんにははつ映画えいが作品さくひんとなる『マペットのゆめみるハリウッド』 が公開こうかいされマペット・ショーの終了しゅうりょうつづけに映画えいが作品さくひん公開こうかいされた。

1980年代ねんだい後半こうはんごろからジム・ヘンソンはウォルト・ディズニー・カンパニーマイケル・アイズナーともに、マペットの権利けんり売却ばいきゃくについての交渉こうしょうはじめる。ディズニーは1おく5000まんドルでの会社かいしゃ買収ばいしゅう検討けんとうしており、当初とうしょはセサミストリートのキャラクターの権利けんりふくめたがっていたが、ヘンソンはそれを拒否きょひした。またそれと同時どうじにマペットのアトラクションをディズニーパークつく計画けいかくされていた。

ところが1990ねんにヘンソンが死去しきょすると、マペットの権利けんり買収ばいしゅうはなし頓挫とんざする。しかしアトラクション建設けんせつ無事ぶじすすみ、1991ねんに「マペットビジョン3D」がディズニー・ハリウッド・スタジオ当時とうじディズニー・MGM・スタジオ)にオープンした。またディズニーは映画えいが作品さくひんかんしても、製作せいさく協力きょうりょくというかたちかかわり、テレビシリーズの『マペット放送ほうそうきょく』が当時とうじディズニー傘下さんかとなったばかりのABCで放映ほうえいされた。

ディズニーによる買収ばいしゅう

[編集へんしゅう]

交渉こうしょう開始かいしから14ねんった2004ねん2がつ17にち、ディズニーしゃがジム・ヘンソン・カンパニーを7500まんドルで買収ばいしゅうし、マペットのキャラクターけん獲得かくとくした。ただし例外れいがいとして『セサミストリート』に登場とうじょうするキャラクターけんはセサミワークショップが所持しょじしているほか、『フラグルロック』に登場とうじょうするキャラクターけんと『マペットめざせブロードウェイ!』、『ゴンゾ宇宙うちゅうかえ』、『カーミットのどろんこだい冒険ぼうけん』の配給はいきゅうけんソニー・ピクチャーズ エンタテインメント所持しょじしている。また、この買収ばいしゅうにより「マペット」という単語たんごはディズニーしゃ登録とうろく商標しょうひょうとなったが、セサミワークショップはこれまでとお自身じしんのキャラクターをマペットとぶことが出来でき、ディズニーしゃとのライセンスのもと過去かこのカーミットが登場とうじょうする映像えいぞう利用りようすること出来できる。

ディズニーによる買収ばいしゅうすうねんおおきな作品さくひんつくられずYouTubeうえでオリジナルの動画どうが複数ふくすう製作せいさくされるなどにとどまっていた。しかし2011ねんリブート作品さくひんともえる『ザ・マペッツ』が公開こうかいされ、マペット映画えいが史上しじょう最高さいこう興行こうぎょう成績せいせきしたほか批評ひひょうからもたか評価ひょうか[1]。またげき中歌なかうたの『Man or Muppets』は、そのとしアカデミー歌曲かきょくしょう受賞じゅしょうした。

この作品さくひん成功せいこうにより続編ぞくへんの『ザ・マペッツ2/ワールド・ツアー』が公開こうかいされ、およそ20ねんぶりとなるテレビシリーズが2015ねんからABCで放映ほうえいされた。また、ディズニーが開始かいしするあらたなストリーミング・サービスのなかあらたな作品さくひんつくられる予定よていであることが2018ねんほうじられ[2]、その、2020ねんにディズニーの定額ていがく制動せいどう配信はいしんサービスである「Disney+」にて、『Muppets Now』(邦題ほうだいマペットだい集合しゅうごう!)として、公開こうかい配信はいしんされた[3][4]

デザインと演技えんぎ

[編集へんしゅう]

おおくのマペットはうごかすものとぼううごかすもののふくごうがたである。キャラクターによって様々さまざまつが、そのおおくがとてもおおきなくち、フェルトのような質感しつかんはだつ。モチーフとなるものは動物どうぶつだけでなく、人間にんげんやロボット、神話しんわじょうもの、そしてモチーフがまったあたらしいもの場合ばあいもある。

マペットとその演者えんじゃ(マペティアとばれることおおい)は腹話術ふくわじゅつ使つかわれる人形にんぎょう演者えんじゃとはことなる。腹話術ふくわじゅつ場合ばあい演者えんじゃ姿すがたもカメラにうつるが、マペットはおおくの場合ばあい演者えんじゃはカメラにうつらないように操縦そうじゅうおこない、演者えんじゃをいないものとしてあつかう。ライブ・パフォーマンスのさいはテーブルなどのしたかくれながらマペットの操縦そうじゅうおこなう。これは人形にんぎょう内部ないぶれるだけでなく、観客かんきゃくからはえづらいいとでマペットのこまかいうごきを表現ひょうげんしているため可能かのうになったものである。つまり演者えんじゃ右手みぎて使つかってマペットのからだ表現ひょうげんし、左手ひだりて使つかってあしうごかしているため、必然ひつぜんてきおおくのマペットは左利ひだりききとなる。また、たとえ演者えんじゃ姿すがたえていたとしても、マペットをうごかしているときはそのキャラクターとしてうよう徹底てっていされている。

マペットの技術ぎじゅつ向上こうじょうすると、二人ふたり以上いじょううごかしたり、ラジオコントロール操作そうさされるマペットも登場とうじょうするようになった。これによって演者えんじゃ画面がめんうつらずともマペットが自由自在じゆうじざいうごけるようになり、マペットが自転車じてんしゃったり、ボートをいだり、もしくはステージのうえ自由自在じゆうじざいおどるといった場面ばめん撮影さつえいできるようになった。

登場とうじょうキャラクター

[編集へんしゅう]

作品さくひん

[編集へんしゅう]

映画えいが作品さくひん

[編集へんしゅう]

テレビ映画えいが

[編集へんしゅう]

オリジナルビデオ

[編集へんしゅう]

テレビ作品さくひん

[編集へんしゅう]

テーマパーク

[編集へんしゅう]
マペットビジョン3D

マペットはいままで複数ふくすうディズニーパーク登場とうじょうしている。最初さいしょ登場とうじょうしたのは1990ねん、「ヒア・カム・ザ・マペット」とのショーであり、その1991ねん常設じょうせつアトラクションである「マペット・ビジョン3D」がディズニー・ハリウッド・スタジオ当時とうじディズニー・MGM・スタジオ)にオープンし、そのディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーにもオープンした。

その新規しんきのアトラクションはつくられていないものの、エプコット香港ほんこんディズニーランドでブンゼンとビーカーを主役しゅやくにした「マペット・モバイルラボ」、マジック・キングダムでマペットたちがアメリカの歴史れきし紹介しょうかいする「マペッツ・プレゼンツ...グレート・モーモンツ・イン・アメリカン・ヒストリー」というのショーが公演こうえんされている。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  1. ^ The Muppets”. Box Office Mojo. 2018ねん6がつ10日とおか閲覧えつらん
  2. ^ Goldberg, Lesley (February 21, 2018). “Disney Planning Another 'Muppets' Reboot for Its Streaming Service” (英語えいご). The Hollywood Reporter. https://www.hollywoodreporter.com/live-feed/disney-planning-muppets-reboot-streaming-service-1086800 March 9, 2018閲覧えつらん 
  3. ^ Disney+@disneyplusのツイート” (2020ねん5がつ20日はつか). 2020ねん8がつ25にち閲覧えつらん
  4. ^ Disney+、はん世紀せいき以上いじょうあいされつづける“マペッツ”しん番組ばんぐみ配信はいしん”. AV Watch (2020ねん8がつ19にち). 2020ねん8がつ25にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]