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リアルタイム4WD

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

リアルタイムAWD、またはリアルタイム4WDは、本田技研工業ほんだぎけんこうぎょう(ホンダ)が開発かいはつしたスタンバイしきよんりん駆動くどう名称めいしょうである。

歴史れきし

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初代しょだい(ビスカスカップリングしき

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1986ねん昭和しょうわ61ねん)、それまで機械きかいしきパートタイムよんりん駆動くどう採用さいようしていた初代しょだいシビックシャトルリアルタイム4WD搭載とうさいされた。旧来きゅうらいはボタン操作そうさトランスファー接続せつぞくすることによって前輪ぜんりん駆動くどうよんりん駆動くどうえていたものを、こう駆動くどうりょくつたえるプロペラシャフトビスカスカップリングはいすことにより、前後ぜんごの「回転かいてん」により、駆動くどうりょくこうにもつたわるようにしたもの。前後ぜんご回転かいてん過大かだいとき発生はっせいするタイトコーナーブレーキング現象げんしょうには、ビスカスカップリングがトルク発生はっせいさせないため、基本きほんてきには発生はっせいしない。

1988ねん昭和しょうわ63ねん)に発表はっぴょうされた初代しょだいコンチェルトには、あらたにINTRAC搭載とうさいこうディファレンシャルギアわりにビスカスカップリングを左右さゆう2はいし、前輪ぜんりんおよ左右さゆう駆動くどうりょく配分はいぶんどう制限せいげんとをおこない、ビスカスカップリングとプロペラシャフトとのあいだアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)と連動れんどうして作動さどうするドグクラッチはいし、当時とうじ技術ぎじゅつではむずかしかったスタンバイしき4WDと4りんABSとを両立りょうりつした。

2代目だいめ(デュアルポンプしき

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ビスコドライブしゃよりの大幅おおはば特許とっきょ使用しようりょう請求せいきゅうけて開発かいはつされたホンダ独自どくじ油圧ゆあつどう装置そうち1993ねん平成へいせい5ねん)に発表はっぴょうされた2代目だいめインテグラ(4ドア)にはじめて搭載とうさいされ、1994ねん平成へいせい6ねん)にはいすゞ自動車ずじどうしゃにOEM供給きょうきゅうされていた製品せいひんふくドマーニなどにも搭載とうさいされるようになった。前輪ぜんりんがわこうがわとのふたつの油圧ゆあつポンプと、その油圧ゆあつ作動さどうするクラッチとで構成こうせいされ、前輪ぜんりんがわ回転かいてんすう上回うわまわったとき油圧ゆあつ発生はっせいさせ、クラッチがつながることによりのちがわ駆動くどうりょくつたわる構造こうぞうである。その構造こうぞうじょう前後ぜんご回転かいてんがない状態じょうたいではFFとなるが、凍結とうけつ路面ろめんなどのごくひく摩擦まさつ係数けいすう環境かんきょうでは、前輪ぜんりん空転くうてんのちにややおくれて唐突とうとつこう駆動くどうりょく伝達でんたつされることで、カーブなどで車両しゃりょう挙動きょどうおおきく変化へんかすることもおおかった。

2003ねん平成へいせい15ねん)に発表はっぴょうされた3代目だいめオデッセイから搭載とうさいされたものには、ボールカム機構きこう追加ついかされ、駆動くどうりょく伝達でんたつ初期しょきレスポンスが若干じゃっかん向上こうじょうされ、上記じょうき欠点けってん改善かいぜんしようとした。

3代目だいめ電子でんし制御せいぎょしき

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2011ねん平成へいせい23ねん)、4代目だいめCR-Vはつ搭載とうさい。これ以降いこうはシリーズ名称めいしょうが「リアルタイムAWD」となり、そのなかでデュアルポンプしきのものと区別くべつするために“インテリジェント・コントロール・システム”の別称べっしょう付与ふよされている。2代目だいめまではポンプの継続けいぞくした駆動くどうによって油圧ゆあつ維持いじ駆動くどうりょく接続せつぞくさせていたものを、湿式しっしきいたクラッチ自体じたい接続せつぞくされたらポンプは停止ていしし、クラッチ内部ないぶ封入ふうにゅうされたあぶら剪断ちからによって駆動くどう伝達でんたつ維持いじする封入ふうにゅうしき油圧ゆあつ制御せいぎょ採用さいようすることで、ポンプ作動さどうですなわち完全かんぜん駆動くどう接続せつぞくとはならない構造こうぞうとし、唐突とうとつ駆動くどう変化へんか挙動きょどう変化へんか)をらした。あわせて、ポンプやクラッチ本体ほんたい小型こがた可能かのうになり、従来じゅうらいのデュアルポンプしきから15 %の軽量けいりょう達成たっせいした。

2018ねん平成へいせい30ねん)モデルチェンジ・発売はつばい搭載とうさい車種しゃしゅより制御せいぎょアルゴリズムの大幅おおはば見直みなおしがおこなわれた。従来じゅうらい前輪ぜんりん駆動くどうをデフォルトにした制御せいぎょからよんりん駆動くどうをデフォルトにした制御せいぎょ方法ほうほうへと変更へんこうされ、車輪しゃりんすべまえからこうへのトルク配分はいぶんおこなうことができる方式ほうしきになり雪上せつじょう・ドライ舗装ほそうとも安定あんていせいおおきく向上こうじょうさせた。

技術ぎじゅつとの併用へいよう

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ホンダのコアバリュー活動かつどう一環いっかんとしてリアルタイムAWDと技術ぎじゅつとの相乗そうじょう効果こうかによる性能せいのう向上こうじょう順次じゅんじ導入どうにゅうされている [1]

  • e:HEVによるモーター駆動くどうとのわせにより、エンジン駆動くどうよりもたか応答おうとうせいの4WD制御せいぎょ実現じつげん安定あんていせい向上こうじょう
  • Agile Handling Assistとのわせにより、コーナリングちゅう前後ぜんご駆動くどうりょく配分はいぶん左右さゆう制動せいどうりょく配分はいぶん変更へんこうによる旋回せんかい性能せいのう向上こうじょうとスムーズな操舵そうだせい実現じつげん

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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出典しゅってん

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