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リゾーム

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

リゾームとは、rhizome (まれ: ρίζωμαラテン文字もじ転写てんしゃ:rhízōma)のおとうつしであり、「地下茎ちかけい」の一種いっしゅ。「根茎こんけい(こんけい)」とやくひともいる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

日本にっぽんではしゅとして、ドゥルーズおよびガタリ共著きょうちょせんのプラトー』のなか登場とうじょうする比喩ひゆてき用語ようごあるいは哲学てつがく用語ようごとしてられている。両者りょうしゃは、伝統でんとうてき西洋せいよう形而上学けいじじょうがくはある絶対ぜったいてきひとつのものから展開てんかいしていくツリーのモデルをとってきたと解釈かいしゃくし、それに対抗たいこうして、中心ちゅうしんはじまりもわりもなく、おおかた錯綜さくそうするノマドてきなリゾームのモデルを提唱ていしょうねらいは、体系たいけいつくげそれにみこまれないものを排除はいじょしてきた西洋せいよう哲学てつがく反抗はんこうし、リゾーム(地下茎ちかけい根茎こんけい)をモデルに発想はっそう転換てんかんをさせるところにある。

西洋せいよう近代きんだい哲学てつがくしゃデカルトは、その著書ちょしょである『哲学てつがく原理げんり』の序文じょぶんにおいて、かれ時代じだい学校がっこう教育きょういくにおいても支配しはいてきであったアリストテレスてき学問がくもんろん、すなわちるいことにするしょ学問がくもん相互そうご比較ひかくすることができず、しょ学問がくもんはいくつかのるいかたれるという学問がくもんろんたいして、形而上学けいじじょうがくみきとし、そこからしょ学問がくもん派生はせいしていくような学問がくもんのモデルを提唱ていしょうした。このデカルトのいわゆる「ツリーがた」の学問がくもんのモデルが、そのまま西洋せいよう伝統でんとうてき形態けいたいしし、ひとつの絶対ぜったいてきどういちてきなものから存在そんざいしゃ派生はせいするという西洋せいよう伝統でんとうてき存在そんざいろん表現ひょうげんしているとドゥルーズは指摘してきしている。

リゾームがた組織そしき[編集へんしゅう]

中村なかむら雄二郎ゆうじろうは「術語じゅつごしゅう」(岩波いわなみ新書しんしょ)の「制度せいど」のしょうで、社会しゃかい思想しそうてきにはリゾームは、セミ・ラティスという概念がいねん同様どうように、官僚かんりょう組織そしき軍隊ぐんたいなどをツリー(樹木じゅもくがた)と場合ばあいにおけるそれらのたい概念がいねんであるだつ官僚かんりょうがた組織そしき横断おうだんてき組織そしき)となすことができるとべた。[1]

類似るいじ概念がいねん[編集へんしゅう]

文芸ぶんげい評論ひょうろん加藤かとう弘一こういちは、自身じしんのブログのなかさん総研そうけん研究けんきゅういんでメディア・アーティストの江渡えとひろし一郎いちろう著作ちょさく『パターン、Wiki、XP ~えた創造そうぞう原則げんそく~』(技術評論社ぎじゅつひょうろんしゃ)の書評しょひょうで、エリック・レイモンドたい概念がいねん伽藍がらんとバザール』と、ドゥルーズのたい概念がいねん「ツリーとリゾーム」は、たようなものだといた[2]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 術語じゅつごしゅう113ぺーじ
  2. ^ http://booklog.kinokuniya.co.jp/kato/archives/2010/07/post_206.html