中村 雄二郎
1925 | |
2017 | |
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経歴
[1925
「
研究 内容 ・業績
[西洋 哲学 を基点 に、日本 文化 ・言語 ・科学 ・芸術 などに目 を向 けた現代 思想 に関 する著書 が多数 あり、主要 著作 は『中村 雄二郎 著作 集 』(岩波書店 、第 1期 全 10巻 ・第 2期 全 10巻 )にまとめられている。山口 昌男 と共 に1970年代 始 めから雑誌 『現代 思想 』などで活躍 した。1984年 から1994年 まで「へるめす」(岩波書店 )で磯崎 新 、大江 健三郎 、大岡 信 、武満 徹 、山口 昌男 とともに編集 同人 として活躍 し、その思想 は『かたちのオディッセイ』や『悪 の哲学 ノート』に結実 した。浅薄 な理解 による構造 主義 批判 などせず、構造 主義 の遺産 を正当 に評価 したうえで、ことばへの関心 と交錯 させながら、人間 の感覚 にまで、測鉛 を下 ろして根底 的 な思索 を進 めている。著作 は、現代 国語 (評論 )の教科書 や試験 問題 の題材 として取 り上 げられることが多 い。著名 な哲学 キーワードに、パトスの知 (深層 の知 演劇 的 知 臨床 の知 )汎 リズム論 述語 的 世界 など
『魔女 ランダ考 』について
[代表 作 は、後 掲『魔女 ランダ考 』である。中村 は、王子 が魔女 である母 ランダに迫害 されるというストーリーのバリ島 の野外 演劇 において示 される、愛 すべき母 と憎 むべき魔女 という二 重 の背反 した関係 をあるときは服従 しつつ、あるときは争 いつつ克服 することによって示 される単 なる理性 的 な知識 を超 えた身体 ・共通 感覚 に基 づく実践 的 な知 である「演劇 的 知 」をもって「近代 知 の解体 」を目指 した。
共通 感覚 について
[中村 が『共通 感覚 論 』なる自著 で、用 いた用語 。「常識 」のことを英語 で「コモンセンス」というが、これはアリストテレスの哲学 用語 である「センススコムニス」が語源 である。コモンセンスは「社会 の各 構成 員 の間 に共通 な感覚 」という意味 だが、センススコムニスは「五感 の統合 様式 」という意味合 いだった。両者 を綜合 しようという試 みが本書 でなされており、刊行 当時 に流行 していたパラダイム論 を身体 論 的 に捉 え直 そうとしたものとみられる[4]。- この
共通 感覚 は、カントの「統覚 」に非常 に近 い概念 だと、西田 哲学 についての講演 で語 っている[5]。
主 な著書 ・著作
[1960年代
[1970年代
[1980年代
[1990年代
[- 『
哲学 の水脈 』岩波書店 - 「
脳 と人間 の高次 機能 をめぐって」「現代 思想 」1991,1 - 『
臨床 の知 とは何 か』岩波 新書 - 『かたちのオディッセイ─エイドス・モルフェー・リズム』
岩波書店 中村 雄二郎 編 『人間 環境 の内 と外 』天理 やまと文化 会議 ・天理教 道 友 社 - 『
悪 の哲学 ノート』岩波書店 - 『
人類 知 抄 ─百家 言 』朝日新聞社 、朝日 選書 『知 の百 家 言 』講談社 学術 文庫 - 『
日本 文化 の悪 と罪 』新潮社 - 『
講座 生命 vol.1』哲学 書房 - 『
講座 生命 vol.2』哲学 書房 - 『
講座 生命 vol.3』哲学 書房 - 『
術語 集 II』岩波 新書 - 『
述語 的 世界 と制度 場所 の論理 の彼方 へ』岩波書店 - 「インターネット
哲学 アゴラ」付 CD-ROM 池田 清彦 『生命 』岩波書店 金子 郁 容 『弱 さ』岩波書店 町田 宗鳳 『宗教 』岩波書店 姜 尚中 『文化 』岩波書店 - いとうせいこう『
哲学 』岩波書店 上野 千鶴子 『日本 社会 』岩波書店 小松 和彦 『死 』岩波書店 野家 啓一 『歴史 』岩波書店 - 『
正念場 』岩波 新書 鈴木 忠志 【増補 版 】『劇的 言語 』朝日 文庫 - 『
講座 生命 vol.4』河合 文化 研究所
2000年代
[著作 集 ・エッセイ集
[中村 雄二郎 エッセー集成 (青土 社 、1993年 )- 『
考 える愉 しみ』 - 『
哲学 的 断章 』 - 『
共振 する世界 』 - 『
触 知 するイデー』 - 『
表現 する生命 』 - 『デザインする
意志 』 - 『
死 と生 のレッスン』1999年 - 『
哲学 の五 十 年 』 - 『デジタルな
時代 』2000年 - 『
歓 ばしきポイエシス』2001年
著作 集 第 一 期 (岩波書店 、1993年 )- I『
情念 論 』 - II『
制度 論 』 - III『
言語 論 』 - IV『
方法 序説 』 - V『
共通 感覚 』 - VI『パトス
論 』 - VII『
西田 哲学 』 - VIII『ドラマトゥルギー』
- IX『
術語 集 ・問題 群 』 - X『トポス
論 』
著作 集 第 二 期 (岩波書店 、2000年 )- I『かたちのオディッセイ 』
- II『
臨床 の知 』 - III『
悪 の哲学 ノート』 - IV『
増補 21世紀 問題 群 /術語 集 II』 - V『
宗教 と科学 /人類 知 抄 』 - VI『
新編 日本 文化 における悪 と罪 /正念場 』 - VII『
述語 的 世界 と制度 』 - VIII『
精神 のフーガ(付 ・音楽 論 )』 - IX『
新編 パスカルとその時代 』 - X『
新編 近代 日本 における制度 と思想 』
主 な訳書
[- ロジェ・ダヴァル『フランス
社会 思想 史 』串田 孫一 共 訳 、白水 社 文庫 クセジュ、1954年 、のち改版 - フランソワ・グレゴワール『
哲学 入門 』白水 社 文庫 クセジュ、1963年 、のち改版 - ブレーズ・パスカル『パスカル
全集 2』人文書院 。公開 書簡 集 「プロヴァンシアル」「同 関係 文書 」 - アンリ・ベルクソン『
道徳 と宗教 の二 源泉 』「全集 6」白水 社 、1965年 。度々 新版 - ベルクソン『
時間 と自由 』「世界 の大 思想 」河出書房新社 、1972年 、オンデマンド版 2005年 - アラン『
思索 と行動 のために著作 集 1』白水 社 。度々 再刊 改訳 新版 『哲学 講義 白水 イデークラシックス』白水 社 、2012年
- アラン『
幸福 論 著作 集 2』串田 孫一 共 訳 、白水 社 。白水 Uブックスほか新装 再刊 多数 - ミシェル・フーコー『
知 の考古学 』河出書房新社 、1970年 。新装 再刊 多数 - ミシェル・フーコー『
言語 表現 の秩序 』河出書房新社 、1972年 。度々 新版 - ガストン・バシュラール『
否定 の哲学 』遠山 博雄 共 訳 、白水 社 、1978年 、新版 1998年 - アンリ・グイエ『
人間 デカルト』原田 佳彦 共 訳 、白水 社 、1981年 、新版 1988年
関連 人物
[出典
[- ^
国立 国会 図書館 . “博士 論文 『パスカルとその時代 』”. 2023年 4月 2日 閲覧 。 - ^ 『
哲学 者 ・中村 雄二郎 の仕事 <道化 的 モラリスト>の生 き方 と冒険 』(トランスビュー)のあとがきより - ^ “
哲学 者 の中村 雄二郎 さんが死去 …91歳 ”.読売新聞 . (2017年 8月 30日 ) - ^ 「
共通 感覚 論 」(岩波 現代 文庫 ) - ^ 『
西田 哲学 を語 る』239頁 「西田 哲学 の新 しさ」(燈影 舎 ) - ^
中村 雄二郎 「西田 哲学 と日本 の社会 科学 」5-6頁 ,『思想 1995年 第 11号 』pp.5-22,岩波書店 ,1995年