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一時いちじ停止ていし

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
アメリカもちいられている「STOP」の標識ひょうしき

一時いちじ停止ていし(いちじていし)とは、おも道路どうろ交通こうつうにおいて、車両しゃりょうなどが一時いちじてき停止ていしすること。また、交差点こうさてんやその付近ふきんにおいて道路どうろ標識ひょうしきひとしにより車両しゃりょうなどが一時いちじてき停止ていしすべきことを指定していされていること。

日本にっぽんにおける一時いちじ停止ていし

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一時いちじ停止ていし日本にっぽん道路どうろ標識ひょうしき路面ろめん標示ひょうじ
日本にっぽん道路どうろ標識ひょうしき330(2017 - 当座とうざ

日本にっぽん道路どうろ交通こうつうほうには、(標識ひょうしき標示ひょうじによらず)一時いちじてき停止ていしすべき場合ばあい、および一時いちじ停止ていし」の道路どうろ標識ひょうしきひとしもとづきいち停止ていしする場合ばあいさだめられている。(参考さんこう日本にっぽん道路どうろ標識ひょうしき#規制きせい標識ひょうしき

指定してい場所ばしょにおける一時いちじ停止ていし

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車両しゃりょうおよび路面ろめん電車でんしゃは、交通こうつう整理せいりおこなわれていない交差点こうさてんまたはその手前てまえ直近ちょっきんにおいて、一時いちじ停止ていし道路どうろ標識ひょうしき(330)とうにより一時いちじ停止ていしすべきことが指定していされているときは、道路どうろ標識ひょうしきとうによる停止ていしせん直前ちょくぜん停止ていしせんがない場合ばあいは、交差点こうさてん直前ちょくぜん)で一時いちじ停止ていししなければならない[1]。この場合ばあいにおいて、交差こうさ道路どうろ通行つうこうする車両しゃりょうなどの進行しんこう妨害ぼうがいをしてはならない(道路どうろ交通こうつうほうだい43じょう)。

道路どうろ状況じょうきょう交差点こうさてんにおける道路どうろ優先ゆうせん関係かんけい[注釈ちゅうしゃく 1]車両しゃりょう通行つうこうじょうきょう一切いっさいいかんにかかわらず、停止ていしすべき場所ばしょで、いったん車両しゃりょう完全かんぜん停止ていししなければならない。停止ていしすべき場所ばしょ完全かんぜん停止ていしすることなく、さい徐行じょこう通過つうかした場合ばあいであっても、指定してい場所ばしょいち停止ていし違反いはん反則はんそく行為こうい)となる。

また、交差点こうさてん安全あんぜん進行しんこう義務ぎむなどとの関係かんけいから(道路どうろ交通こうつうほうだい36じょうだい4こうどうほうだい42じょうだい1こう)、完全かんぜん一旦いったん停止ていししたのちに、交差点こうさてん左右さゆう安全あんぜん確認かくにんおこない、さらにその徐行じょこうして交差点こうさてん進入しんにゅうするものとされている(自動車じどうしゃ教習所きょうしゅうじょ指導しどうなど)。

また、ただたん一時いちじ停止ていし安全あんぜん確認かくにんおよび徐行じょこうするだけでなく、交差点こうさてん車両しゃりょう状況じょうきょう一切いっさいいかんにかかわらず、交差こうさ道路どうろ車両しゃりょうなどの進行しんこう妨害ぼうがいをしてはならない。そのため、交通こうつう事故じこきた場合ばあいにおいて一時いちじ停止ていしがあるがわ車両しゃりょうは、一時いちじ停止ていしがないがわ車両しゃりょうたいして一般いっぱんてき不利ふりになる(過失かしつ割合わりあい[注釈ちゅうしゃく 2]

一時いちじ停止ていし道路どうろ標識ひょうしき交差点こうさてん手前てまえの30メートルのたん場所ばしょ設置せっちされていた場合ばあいでも、当該とうがい交差点こうさてんにおける指定してい場所ばしょいち停止ていし効力こうりょくみとめた判例はんれいがある。

一時いちじ停止ていしすべき場合ばあい

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法令ほうれい規定きていもしくは警察官けいさつかん命令めいれいにより、または危険きけん防止ぼうしするための一時いちじ停止ていし

一時いちじ停止ていしすべき時間じかん

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道路どうろ交通こうつうほうでは一時いちじ停止ていしすべき時間じかんびょうすう)にさだめはない。車体しゃたい完全かんぜん静止せいししたことをもって「一時いちじ停止ていし」の要件ようけんたす。警察けいさつによる指導しどう基準きじゅんではすうびょう停止ていし状態じょうたい規定きていされているが、いわゆる内部ないぶ基準きじゅんぎず、(条例じょうれいさだめのある場合ばあいのぞき)法令ほうれいじょう根拠こんきょはない。

ただし、交差点こうさてん進入しんにゅうするための安全あんぜん確認かくにんには一定いっていびょうすう必要ひつようとなるため、客観きゃっかんてきにみて停止ていし時間じかん極端きょくたんみじか場合ばあい交差点こうさてん安全あんぜん進行しんこう義務ぎむ違反いはんうたがわれることになる。

アメリカにおける一時いちじ停止ていし

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交差点こうさてん

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アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは一時いちじ停止ていし標識ひょうしきは「STOP」で交通こうつうルールでは原則げんそくとして交差点こうさてん先着せんちゃくしたじゅん安全あんぜん確認かくにんしたうえで通行つうこうすることとされている[3]

「STOP」の標識ひょうしきとともに全車ぜんしゃいち停止ていし必要ひつよう交差点こうさてんには「ALL WAY STOP」や、「STOP 4-WAY」(十字路じゅうじろ場合ばあい)または「STOP 3-WAY」(三叉路さんさろ場合ばあい)があわせて標示ひょうじされている[3]方向ほうこうのみ一時いちじ停止ていしであれば「STOP 2-WAY」が標示ひょうじされている(一時いちじ停止ていし標識ひょうしきがない方向ほうこうからはそのまま通過つうかできる)[3]

交差点こうさてん以外いがい

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アメリカではスクールバス停車ていしゃした場合ばあい、スクールバスの後続こうぞく車両しゃりょうはそのあいだ最低さいてい25フィート(やく7.62メートル)はなれた場所ばしょ一時いちじ停止ていしする必要ひつようがあるほか(禁止きんし)、スクールバスの対向たいこう車両しゃりょう一時いちじ停止ていしすることが義務ぎむづけられている[3][4]

また、アメリカでは日本にっぽんとはことなり(大型おおがたしゃのぞいて)踏切ふみきり直前ちょくぜんにおいて一時いちじ停止ていしすることがきんじられている[3][4]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 交差点こうさてんにおける車両しゃりょうとうどうしの優先ゆうせん関係かんけいについては、優先ゆうせん道路どうろ項目こうもく参照さんしょう。ただし、一時いちじ停止ていし標識ひょうしきがある交差こうさ道路どうろかならずしも優先ゆうせん道路どうろとはならない。
  2. ^ たとえば住宅じゅうたくがいとうどうはば道路どうろどういち車種しゃしゅどうしの出会であがしら事故じこ場合ばあい一時いちじ停止ていしがわ徐行じょこうせず、一時いちじ停止ていしがわ一時いちじ停止ていしないし徐行じょこうしていた場合ばあいには過失かしつ割合わりあいが4:6となる。これにたいし、一時いちじ停止ていし有無うむにかかわらず、優先ゆうせん道路どうろまたは広幅ひろはば道路どうろとそうでない道路どうろとの場合ばあい過失かしつ割合わりあいが2:8から1:9と非常ひじょう不利ふりになる。

出典しゅってん

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  1. ^ 道路どうろ交通こうつうほう実務じつむ研究けんきゅうかいへん図解ずかい道路どうろ交通こうつうほう』(5ていばん東京法令出版とうきょうほうれいしゅっぱん、2017ねん5がつ10日とおか 
  2. ^ 警察庁けいさつちょう交通こうつうきょく (平成へいせい29ねん(2017ねん)4がつ24にち), 交通こうつう規制きせい基準きじゅん, p. 141-142,144-145, https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/kisei/kisei20170424.pdf 
  3. ^ a b c d e 日本人にっぽんじんまよいやすい・間違まちがえやすいアメリカの交通こうつうルールを15まとめてみた”. junglecity.com. 2019ねん1がつ23にち閲覧えつらん
  4. ^ a b ブルーガイド編集へんしゅう 『ブルーガイド わがままあるき アメリカ西海岸にしかいがん実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ、2017ねん、p.322

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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