仇かたき成なり

仇かたき 成なり（きゅう せい、泰たい定じょう元年がんねん（1324年ねん） - 洪ひろし武たけ21年ねん7月がつ8日にち（1388年ねん8月がつ10日とおか））は、元もと末すえ明あきら初はつの軍人ぐんじん。本ほん貫ぬきは和かず州しゅう含山県けん。朱しゅ元もと璋あきらに仕つかえて、明あかり建国けんこくの功臣こうしんとなった。

生涯しょうがい

姓名せいめい	仇かたき成なり
時代じだい	元もと代だい - 明代あきよ
生なま没年ぼつねん	1324年ねん（泰たい定じょう元年がんねん） - 1388年ねん（洪ひろし武たけ21年ねん）
字じ・別名べつめい	-
本ほん貫ぬき・出身しゅっしん地ち	和かず州しゅう含山県けん
職しょく官かん	秦はた淮翼副ふく元帥げんすい（明あきら） 横よこ海うみ指揮しき同どう知ち 僉大都と督とく府ふ事ごと 永えい平たいら衛まもる指揮しき使し 征せい南みなみ副ふく将軍しょうぐん
爵位しゃくい	安やす慶けい侯こう（明あきら）→皖国公こう
諡号しごう	荘そう襄じょう
陣営じんえい・所属しょぞく	朱しゅ元もと璋あきら
家族かぞく・一族いちぞく	子こ : 仇かたき正ただし

朱しゅ元もと璋あきらの軍ぐんに従軍じゅうぐんして万まん戸ことなった。数々かずかずの戦たたかいの功こうで秦はた淮翼副ふく元帥げんすいとなった。

至いたり正ただし21年ねん（1361年ねん）8月がつ、安あん慶けいを攻せめたが、敵てきは守まもりを固かためて戦たたかおうとはしなかった。廖永忠ただし・張ちょう志雄しおが水みず寨を破やぶり、仇かたき成なりはこの動うごきに乗じょうじ、陸路りくろから攻撃こうげきをかけて、安やす慶けいを攻略こうりゃくした。仇かたき成なりは横よこ海うみ指揮しき同どう知ちとして、安やす慶けいの守まもりについた。左ひだり君くん弼が廬いおり州しゅうに拠より、朱しゅ元もと璋あきらの武将ぶしょうの羅ら友とも賢けんが池州いけすで叛き、無為むい州しゅう知ち州しゅうの董ただし曾を捕とらえ、これを殺害さつがいした。安やす慶けいは敵てきに囲かこまれた状況じょうきょうであったが、仇かたき成なりは軍民ぐんみんを集あつめ、守まもりを厳重げんじゅうに固かためた。陳ちん友とも諒りょう軍ぐんは安やす慶けいより東ひがしに進すすもうとしなかった。

至いたり正せい23年ねん（1363年ねん）7月がつ、鄱陽湖みずうみの戦たたかいに参加さんかし、敵てき軍ぐんを涇江口こうで殲滅せんめつし、第だい一等いっとうの功績こうせきを上あげた。

至いたり正せい26年ねん（1366年ねん）11月、平江ひらえを囲かこみ、仇かたき成なりは城しろの西南せいなんに配置はいちされた。張ちょう士し誠まこと軍ぐんを城しろの西南せいなんで破やぶった。

洪ひろし武ぶ3年ねん（1370年ねん）、僉大都と督とく府ふ事ごととなり、遼東りゃおとんの守まもりについた。呉ご禎ただしは水軍すいぐん数すう万まんを率ひきいて、登のぼり州しゅうから継続けいぞく的てきに軍ぐん糧かてを輸送ゆそうした。功績こうせきがなかったため、永えい平たいら衛まもる指揮しき使しに降格こうかくされた。後のちに復ふく官かんを果はたした。

洪ひろし武ぶ12年ねん（1379年ねん）1月がつ、沐英・藍あい玉たまらと洮州18族ぞくの反乱はんらん討伐とうばつに功こうを上あげた。11月、朱しゅ元もと璋あきらは仇かたき成なりの今いままでの功績こうせきを思おもい出だし、安やす慶けい侯こうに封ふうじ、歳とし禄ろく2千せん石せきを賜たまわった。

洪ひろし武ぶ20年ねん（1387年ねん）5月がつ、征せい南みなみ副ふく将軍しょうぐんとして容よう美び峒の蛮族ばんぞくを討うった。雲南うんなん討伐とうばつに参加さんかし、多おおくの功績こうせきを上あげて、世よ券けんを与あたえられ、5百ひゃく石せきを加くわえられた。

洪ひろし武ぶ21年ねん（1388年ねん）7月がつ、病やまいにかかり、亡なくなった。皖国公こうの爵位しゃくいを贈おくられ、荘そう襄じょうと諡おくりなされた。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『明あかり史し』巻まき1 本紀ほんぎ第だい1 太ふとし祖そ1
• 『明あかり史し』巻まき2 本紀ほんぎ第だい2 太ふとし祖そ2
• 『明あかり史し』巻まき125 列伝れつでん第だい13 徐じょ達いたる
• 『明あかり史し』巻まき130 列伝れつでん第だい18 仇かたき成なり
• 『明あかり史し』巻まき131 列伝れつでん第だい19 呉ご禎ただし
• 『明あきら史紀ふみのり事ごと本末ほんまつ』巻まき4 太ふとし祖そ平ひらた呉ご
• 『続ぞく資し治ち通どおり鑑かん』巻まき219