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初瀬はつせ

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長谷寺はせでら表参道おもてさんどう

初瀬はつせ(はせ)は、奈良ならけん桜井さくらい地名ちめいふるくは「はつせ」とばれ、「とまり」とも表記ひょうきした。初瀬はつせさんには西国さいこくさんじゅうさんしょだいはちばん長谷寺はせでらがある。

概要がいよう

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とまりは『万葉集まんようしゅうまき7-1095にることができる。

さんもろつく三輪山みわやまればかくれこうはく桧原ひのはらおもえほゆるかも — 『万葉集まんようしゅうまき7-1095

この場所ばしょ大和やまとがわひがしから大和やまと盆地ぼんちながくだ川口かわぐちにあたり[1]船舶せんぱくによる運搬うんぱんおもだった上古じょうこ時代じだい船着場ふなつきば(=とまり)でもあった。これより上流じょうりゅう三輪山みわやまみなみふもと東西とうざいながれる隠遁いんとんとしたながたにとなっており、万葉まんよううたはこの様子ようすんだものである。

とまり東国とうごくとの交通こうつう要衝ようしょうでもあり(初瀬はつせ街道かいどう)、古代こだい皇室こうしつ支配しはいしていたとされる土地とちである。後述こうじゅつ天皇てんのうみやほか御名ぎょめい入部にゅうぶである長谷部はせべは、のちの飛鳥あすか時代ときよ皇族こうぞくいみなられる。


初瀬はつせは、古今ここん和歌集わかしゅうひゃくにんいちしゅえらばれた紀貫之きのつらゆき有名ゆうめいな「ひとはいさ しんらず ふるさとは はなむかしの こうににほひける」の詞書ことばがき(ことばがき)に登場とうじょうする。「初瀬はつせまいづるごとに宿やどりけるひといえに、ひさしく宿やどらで、ほどへてのちにいたれりければ、かのいえのあるじ、かくさだかになむ宿やどりはる、とげんしてはべりければ、そこにてりけるうめはなりてめる」貫之つらゆき京都きょうとから奈良ならまでなん長谷寺はせでら参拝さんぱいしていたことがうかがわれる事跡じせきである。長谷寺はせでら境内けいだいには、この歌碑かひ貫之つらゆきうめがある。

とまりせら朝倉あさくらみや

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だい21だい雄略天皇ゆうりゃくてんのうが、当地とうちとまりせら朝倉あさくらみやいたとされるが、その所在地しょざいち考古学こうこがくてきには確定かくていしていない。みや場所ばしょについてはふるくから2つのせつがあり、『帝王ていおうへんねん』などはいわ坂谷さかたに桜井さくらい岩坂いわさか)、『大和やまとこころざし』などはてんもり桜井さくらい黒崎くろさき)とするが、立地りっち条件じょうけんなどから、どちらの場所ばしょみや所在地しょざいちとしては疑問ぎもんされている[2]黒崎くろさき白山はくさん神社じんじゃ境内けいだいにも「とまりせら朝倉あさくらみや伝承でんしょう」のいしぶみがある。また、桜井さくらい脇本わきもと脇本わきもと遺跡いせきとまりせら朝倉あさくらみやあと有力ゆうりょく候補こうほとされ[3]1984ねんには5世紀せいき後半こうはんのものと推定すいていされる掘立柱ほったてばしらあな発見はっけんされている。

とまりれつじょうみや

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だい25だいたけれつ天皇てんのうは、初瀬はつせからすこくだった出雲いずもはくれつじょうみや(はつせのなみきのみや、『古事記こじき』では「長谷ながたにれつ木宮きのみや」)をいたとある。このじゅうはしら神社じんじゃに「たけれつ天皇てんのうはくれつじょうみやあと」の石碑せきひのこる。

名所旧跡めいしょきゅうせき

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交通こうつう

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ このような場所ばしょでは水利すいりやすいだけでなく山中さんちゅう(さんちゅう、大和やまと盆地ぼんち周辺しゅうへん山々やまやま言葉ことば)からながれでたかわ国中くになか(くんなか、大和やまと盆地ぼんち中央ちゅうおう言葉ことば)にながあつまる氾濫はんらんばらけることができ、当時とうじ豪族ごうぞく本拠地ほんきょちとして最適さいてきであった。大和やまと平野へいや周辺しゅうへん同様どうよう土地とちには当時とうじかく豪族ごうぞく本拠ほんきょいていた。(かわ豪族ごうぞく大和やまとのみちくさトリビア
  2. ^ 角川かどかわ日本にっぽん地名ちめいだい辞典じてん 奈良ならけん』(角川書店かどかわしょてん、1990)、p.878
  3. ^ 国史こくしだい辞典じてん』(吉川弘文館よしかわこうぶんかん)の「とまりせら朝倉あさくらみや」のこう

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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