割わり竹ちく形がた石棺せっかん

割わり竹ちく形がた石棺せっかん（わりたけがたせっかん）とは、古墳こふん時代じだいの棺かんの一種いっしゅである。

安福やすふく寺てら石棺せっかん（一番いちばん奥おく、復元ふくげん）
大阪おおさか府立ふりつ近ちかつ飛鳥あすか博物館はくぶつかん

概要がいよう

刳く抜式の割わり竹ちく形木かたぎ棺かんを真似まねて造つくられたものであり、断面だんめんは円形えんけいで、両りょう端はしを垂直すいちょくに切きってある。そこに縄なわ架かけ突起とっきを付つけたり、内部ないぶに石枕いしまくらを造つくり出だしたりしている。長ながさは2～3mのものが多おおい。4世紀せいき（古墳こふん時代じだい前期ぜんき）に出現しゅつげんし、香川かがわ県けんなどで造つくられた。その変容へんよう形がたが舟形ふながた石棺せっかんであり、それに先行せんこうして使用しようされたと推定すいていされている。

割わり竹ちく形がた石棺せっかんの例れい

• 快かい天山あまやま古墳こふん（香川かがわ県けん丸亀まるがめ市し綾歌あやうた町まち栗熊東くりくまひがしに所在しょざいする前方後円墳ぜんぽうこうえんふん）の三さん棺かん。
• 安福やすふく寺てら所在しょざい石棺せっかん（大阪おおさか府ふ柏原かしわばら市し、玉手たまて山さん3号ごう墳ふんから出土しゅつどしたと伝つたえられる）

参考さんこう文献ぶんけん

• 江坂えさか輝てる彌わたる・芹沢せりざわ長介ちょうすけ・坂さか詰つめ秀しゅう一いち編へん『新しん日本にっぽん考古学こうこがく小しょう辞典じてん』ニュー・サイエンス社しゃ 2005年ねん ISBN 4-8216-0511-2

• 永原ながはら慶けい二に監修かんしゅう　石上いしがみ英一ひでかず他た編集へんしゅう『岩波いわなみ　日本にっぽん史し辞典じてん』岩波書店いわなみしょてん　1999年ねん　ISBN 978-4-00-080093-8

関連かんれん項目こうもく

• 古墳こふん
• 棺かん
• 木き棺かん
• 石棺せっかん墓ぼ
• 木き棺かん墓はか