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労使ろうし協調きょうちょう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

労使ろうし協調きょうちょう(ろうしきょうちょう)とは、労働ろうどう組合くみあい使用しようしゃ協力きょうりょくして企業きぎょう利潤りじゅんげ、結果けっかとして労働ろうどうしゃぶんやそうとする立場たちば労資ろうし協調きょうちょう労働ろうどう組合くみあい資本しほん)とも。

源流げんりゅう

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思想しそうてき源流げんりゅうはいくつかあるようだが、そのひとつは、19世紀せいきすえドイツ社会しゃかい民主党みんしゅとう論客ろんかくエドゥアルト・ベルンシュタイン発表はっぴょうした修正しゅうせい主義しゅぎ理論りろんにある。 すなわち、マルクス予言よげんでは、資本しほん主義しゅぎ発達はったつすればするほど貧富ひんぷ拡大かくだいし、労働ろうどうしゃ資本しほん和解わかい不可能ふかのうとされたが、ベルンシュタインの予言よげんでは、双方そうほう譲歩じょうほすることにより可能かのうとされた。

歴史れきし

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資本しほんが、収益しゅうえき独占どくせんしては自分じぶんくびめると気付きづいたきっかけが、1930ねん発生はっせいした世界せかい恐慌きょうこうであった。それ以前いぜんは、政府せいふによる市場いちば介入かいにゅうはむしろ禁忌きんきとされたが、ケインズりゅう財政ざいせい政策せいさく労働ろうどうしゃにとっても資本しほんにとっても有益ゆうえきかり、発達はったつした資本しほん主義しゅぎ国家こっかでは財政ざいせい政策せいさく採用さいようしていった。

だい世界せかい大戦たいせん労使ろうし協調きょうちょうアメリカなど西側にしがわ労働ろうどう組合くみあいが、従来じゅうらいからあった世界せかい労働ろうどう組合くみあい連盟れんめいから離脱りだつ国際こくさい自由じゆう労働ろうどう組合くみあいそう連盟れんめい結成けっせい対決たいけつしていくことになる。現在げんざい連合れんごうけい労働ろうどう運動うんどう基本きほんてきには労使ろうし協調きょうちょうつ。また、ドイツ連邦れんぽう共和きょうわこくでは労働ろうどう組合くみあい代表だいひょう監査かんさやくかいのメンバーとなるなど、労働ろうどうしゃ経営けいえいにも参画さんかくしてきた。

労使ろうし協調きょうちょうがた労組ろうそとして有名ゆうめい組織そしきは、日本にっぽんではかつて存在そんざいしたてつろう鉄道てつどう労働ろうどう組合くみあい)がある。国鉄こくてつ分割ぶんかつ民営みんえい以降いこう改編かいへんかえし、現在げんざいのJR連合れんごう日本にっぽん鉄道てつどう労働ろうどう組合くみあい連合れんごうかい)にあたる。連合体れんごうたい全国ぜんこく繊維せんい化学かがく食品しょくひん流通りゅうつうサービス一般いっぱん労働ろうどう組合くみあい同盟どうめい(UIゼンセン同盟ぜんせんどうめい)。

近年きんねん状況じょうきょう

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しかし、近年きんねんでは「労使ろうし協調きょうちょう」の名目めいもくした組合くみあい経営けいえいがわ状態じょうたいになっていたり、経営けいえいがわ労働ろうどうしゃ管理かんりするための機関きかんつまり御用ごよう組合くみあいした労働ろうどう組合くみあいおおくなっている。労組ろうそ幹部かんぶ経験けいけんしゃ出世しゅっせ優遇ゆうぐうされるれいや、組合くみあいいんである正社員せいしゃいん雇用こよう賃金ちんぎん保障ほしょうされるも採用さいようひかえられ、組合くみあいいんである正規せいき雇用こよう社員しゃいん雇用こよう賃金ちんぎん保障ほしょうされないまま増員ぞういんされるれいがある。 共産きょうさん主義しゅぎけいなかでもとく先鋭せんえいてき立場たちばをとるしん左翼さよくはこうした労働ろうどう運動うんどうすすかたを、「ボス交渉こうしょう」「だい労務ろうむ」と批判ひはんした。また、バブル経済けいざい崩壊ほうかいきょうでは、率先そっせんして人員じんいん整理せいり協力きょうりょくしている組合くみあいもあり、だい労務ろうむとの批判ひはんつよめる原因げんいんとなっている。

出典しゅってん脚注きゃくちゅう

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文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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