難むずかし度たび

難むずかし度たび（なんど）または難易なんい度ど（なんいど）とは、難むずかしさ（むずかしさ、物事ものごとの実現じつげんしやすさ）の度合どあいの事ことである。

難むずかしいと易やさしい

難なん度どが高たかく物事ものごとが実現じつげんしにくいさまを難むずかしい（むずかしい）、逆ぎゃくに難なん度どが低ひくく物事ものごとが実現じつげんしやすいさまを易やさしい（やさしい）と言いう。難むずかしいは何なんらかの理由りゆうで実現じつげんさせる事ことが上手うまくいかず、実現じつげんさせるためには知識ちしきや技術ぎじゅつ、運うんなどがないと不可能ふかのうである状態じょうたいをさし、転てんじて病気びょうきなどの現状げんじょう打開だかいが上手うまくいかない状況じょうきょうも難むずかしいというが易やさしいには後者こうしゃの用法ようほうはない。また難むずかしいあるいは易やさしいと認定にんていされる事柄ことがらは抽象ちゅうしょう的てきな事柄ことがらに限かぎられており、主おもに問題もんだいや方法ほうほうと言いった主体しゅたいと勝利しょうりなどといったの行為こういの二ふたつに分わけられる。

困難こんなん・容易ようい・簡単かんたん

困難こんなん（こんなん）は難むずかしい事ことをさすが、難むずかしいとは違ちがい実現じつげんに向むけて何なにかすることを前提ぜんていとしない。容易ようい（ようい）は行為こういが易やさしいことをさすが、特とくに規模きぼの大おおきく複雑ふくざつな行為こういについて使つかわれることが多おおく打うち消けしで用もちいられることも多おおい。簡単かんたん（かんたん）は本来ほんらいあまり手間てまをかけていない様子ようすを表あらわす語かたりであるが一般いっぱんに易やさしいと似にたような意味いみにとられることが多おおい。

スポーツにおける難むずかし度たび

スポーツの中なかでも演技えんぎをメインとする採点さいてん競技きょうぎでは技術ぎじゅつは構成こうせい要素ようその一ひとつとして重視じゅうしされる。それらの競技きょうぎでは技術ぎじゅつを採点さいてんする際さい、難なん度どを基準きじゅんとしている。技わざの難なん度どを元もとに採点さいてんする競技きょうぎとしては以下いかのような物ものがある。

体操たいそう競技きょうぎにおける難むずかし度たび

詳細しょうさいは「体操たいそう競技きょうぎ#技わざと難むずかし度たび」を参照さんしょう

体操たいそう競技きょうぎで難むずかし度たびは技わざや運動うんどうの難むずかしさの程度ていどを言いう。現在げんざいはA～G(男子だんし)ないしはI(女子じょし)までの7または9段階だんかいに分類ぶんるいされている。

新体操しんたいそうにおける難むずかし度たび

飛込とびこみ競技きょうぎにおける難なん度ど(難易なんい率りつ)

飛込とびこみ競技きょうぎでは演技えんぎや空中くうちゅう姿勢しせい、回転かいてんなどの回数かいすうや組くみ合あわせに応おうじて個々ここに他たの競技きょうぎにおける難なん度どに当あたる難易なんい率りつが設定せっていされており得点とくてんは5または7人にんの審査しんさ員いんの内うち、中間ちゅうかんの得点とくてんを出だした3人にんの審判しんぱん員いんの採点さいてんを合計ごうけいしこれに難易なんい率りつを掛かけて求もとめる。なお、男子だんしは3.4、女子じょしは3.0以上いじょうが高こう難なん度どの目安めやすとなるほか、難易なんい率りつは飛とび込こみ台だいの高たかさによっても違ちがう。また、基本きほん的てきに難易なんい率りつに制限せいげんを設もうけない自由じゆう選択せんたく飛とびと呼よばれる方式ほうしきが一般いっぱん的てきであるがたまに難易なんい率りつの合計ごうけい数すうの上限じょうげんが定さだめられた制限せいげん選択せんたく飛とびという方式ほうしきも存在そんざいする。

教育きょういくにおける難易なんい度ど

教育きょういくにおいては明確めいかくな基準きじゅんこそ存在そんざいしないものの、入試にゅうしの難なん度ど(試験しけんの難易なんい度どや入学にゅうがく者しゃ志願しがん倍率ばいりつ)によって、難なん度どの高たかい順じゅんからおおむね難関なんかん校こう、中堅ちゅうけん校こう、下位かい校こうに分類ぶんるいされる。

仏教ぶっきょうにおける難むずかし度たび

仏教ぶっきょうにおいては自力じりきで長ながい間あいだ修行しゅぎょうする事ことで悟さとりに至いたる難行道なんぎょうどう（聖せい道みち門もん）と念仏ねんぶつなどの仏ふつの慈悲じひに頼たよって悟さとりを目指めざす易行道いぎょうどう（浄土じょうど門もん）の難易なんい二道ふたみちが存在そんざいする。これは龍りゅう樹いつきが十じゅう住じゅう毘婆沙すな論ろんの中なかで初はじめて説といたものであり、彼かれ自身じしんは易行道いぎょうどうによる極楽往生ごくらくおうじょうを薦すすめている。また、曇くもり鸞は浄土じょうど三さん部ぶ経けいに説とかれる念仏ねんぶつの修行しゅぎょうを易行道いぎょうどうとし、それ以外いがいの経典きょうてんに記しるされている修行しゅぎょう法ほうを難行道なんぎょうどうとしたうえで後者こうしゃでは悟さとりは開ひらくことができず、前者ぜんしゃのみが極楽往生ごくらくおうじょうに至いたるという考かんがえを示しめした。