(Translated by https://www.hiragana.jp/)
外的視点と内的視点 - Wikipedia コンテンツにスキップ

外的がいてき視点してん内的ないてき視点してん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

法学ほうがくでは立場たちばによる法律ほうりつたいする視点してんちがいが研究けんきゅう対象たいしょうとなっている。一般人いっぱんじんまたは法律ほうりつ客体かくたいととらえる立場たちばから外的がいてき視点してん(がいてきしてん、えい: external point of view)と、法律ほうりつ立場たちばから内的ないてき視点してん(ないてきしてん、えい: internal point of view)とがある。この概念がいねんハーバート・ハートにより考察こうさつされた。

一人ひとり人間にんげんなかでは両方りょうほう視点してん存在そんざいしており、職業しょくぎょう職務しょくむ内容ないよう法律ほうりつとのかかわりかたによりどちらがより重視じゅうしされるかがわってくる。

外的がいてき視点してん

[編集へんしゅう]

外的がいてき視点してんにおいて、法律ほうりつ公表こうひょうされた条文じょうぶんや、制度せいどとその運用うんようかんする人間にんげんなどのかたちとらえられる。法律ほうりつ効果こうかや、したがうべき規則きそく認知にんちされるが、あくまで実用じつようてき規範きはんとみなされるだけであり、法律ほうりつ順守じゅんしゅするのもそのほうが有利ゆうりだからにすぎない。

この視点してんにおいて、善悪ぜんあく判断はんだん社会しゃかい規範きはんによりなされる。社会しゃかい規範きはんとの乖離かいりおおきい法律ほうりつ敬意けいいがもたれず、順守じゅんしゅされない。

内的ないてき視点してん

[編集へんしゅう]

内的ないてき視点してんにおいて、法律ほうりつ自発じはつてき拘束こうそくされる規則きそくである。法律ほうりつ問題もんだいがあれば、無視むししたり実力じつりょく行使こうしするのでなく、法律ほうりつかなうやりかたであらためることをかんがえる。

近代きんだい民主みんしゅ主義しゅぎ国家こっかにおいては、一般いっぱん国民こくみん有権者ゆうけんしゃとして立法りっぽう関与かんよしており、法律ほうりつ専門せんもんはその意思いし尊重そんちょうしなければならない。また、社会しゃかい規範きはん法律ほうりつとの乖離かいりすくなくしていく必要ひつようがある。そのためには、一般いっぱん国民こくみんにも、内的ないてき視点してん理解りかいし、適切てきせつ方法ほうほうでその意思いし主張しゅちょうしていくことがもとめられる。

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • 星野ほしの英一ひでかず、1995、「ひとほう法律ほうりつたいする見方みかた、かかわりかた」、『法学ほうがく入門にゅうもん』、放送大学ほうそうだいがく教育きょういく振興しんこうかい放送大学ほうそうだいがく教材きょうざい〉 pp. 14-26