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大津川 (千葉県) - Wikipedia コンテンツにスキップ

大津おおつがわ (千葉ちばけん)

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大津川おおつがわ
なかはしより下流かりゅうかた
水系すいけい 一級いっきゅう水系すいけい 利根川とねがわ
種別しゅべつ 一級いっきゅう河川かせん
延長えんちょう 11.9 km
平均へいきん流量りゅうりょう 0.25 m³/s
下橋しもはし 2000ねん
流域りゅういき面積めんせき 35.9 km²
水源すいげん 鎌ケ谷かまがやくぬぎやま付近ふきん
水源すいげん標高ひょうこう 25 m
河口かこう合流ごうりゅうさき 手賀沼てがぬまかしわ
ながれ 千葉ちばけん鎌ケ谷かまがやかしわ
流域りゅういき 千葉ちばけん鎌ケ谷かまがやかしわ松戸まつど
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大津川おおつがわ(おおつがわ)は、千葉ちばけん鎌ケ谷かまがやかしわながれる利根川とねがわ水系すいけい一級いっきゅう河川かせん手賀てががわ流域りゅういきの24.2%をめ、手賀沼てがぬま最大さいだい流入りゅうにゅう河川かせんとなっている[1]

地理ちり[編集へんしゅう]

鎌ケ谷かまがやくぬぎやま5丁目ちょうめくぬぎやまえき東口ひがしぐち水源すいげんとしゆるやかにひがしりゅうする。源流げんりゅう串崎新田くしざきしんでん水路すいろという名称めいしょうであり、周辺しゅうへん鎌ケ谷かまがや北部ほくぶ畑地はたち果樹かじゅえん集中しゅうちゅうする地域ちいきである。串崎新田くしざきしんでん水路すいろ北初富きたはつとみえき北部ほくぶにて入道にゅうどうため水路すいろ流入りゅうにゅうし、粟野あわの鎌ケ谷かまがや市立しりつだいさん中学校ちゅうがっこう裏手うらて付近ふきんにて松戸まつど五香六実ごこうむつみ起点きてんとする柳沢やなぎさわ水路すいろ小池こいけきょう水路すいろ)をわせ大津おおつがわ準用じゅんよう河川かせん指定してい区間くかん)となる。つづいて鎌ケ谷かまがや市立しりつ北部ほくぶ小学校しょうがっこう手前てまえで、南初富みなみはつとみ4丁目ちょうめ起点きてん鎌ケ谷かまがや市街地しがいちきたながしてきた長谷ながたに水路すいろわせ、ながれをきたえる。りゅうひろがった大津川おおつがわははきょうより左岸さがんプロムナード区間くかん大津川おおつかわみどりどう)となり、終点しゅうてん白幡しらはたきょうよりいちきゅう河川かせん指定してい区間くかんとなる。さら佐津間さつま付近ふきん松戸まつどさかいよりながれてきたみなみ木戸きど水路すいろわせ、かしわはいる。低木ていぼくおお谷地やちながれていた大津川おおつがわ水田すいでん地帯ちたいながれるようになり、りょうきし一部いちぶ歩道ほどうとされている。高柳たかやなぎ北部ほくぶにて上大津かみおおづがわ合流ごうりゅうする。河川かせん改修かいしゅうによる整備せいびすすみ、河川かせんはばひろがったりゅう左岸さがんからおおくの雨水あまみず幹線かんせんそそいでおり、流量りゅうりょう増加ぞうかしてゆく。かしわ中心ちゅうしんからつづ市街地しがいち大津ケ丘おおつがおか市街地しがいちはさまれた低地ていちすすみ、河口かこう手賀沼てがぬまそそぐ。

源流げんりゅう水路すいろあつまる地域ちいきから、佐津間さつま(さつまおとし)という別名べつめいがある。りゅう延長えんちょう11.9kmのうち、準用じゅんよう河川かせん指定してい区間くかんは1,290m、一級いっきゅう河川かせん指定してい区間くかんは7,900m(鎌ケ谷かまがや市内しない1,107m・かしわ市内しない6,793m)となっている。大津おおつがわ形成けいせいするかく水路すいろ延長えんちょうは、串崎新田くしざきしんでん水路すいろ入道にゅうどうため水路すいろ2,700m、柳沢やなぎさわ水路すいろ小池こいけきょう水路すいろ)2,038m、長谷ながたに水路すいろ2,730m、みなみ木戸きど水路すいろ1,200mである[2]支流しりゅう上大津かみおおづがわかしわ市内しない3,200m)と、高柳新田たかやなぎしんでん貯留ちょりゅう接続せつぞくする上大津かみおおづがわささえかわかしわ市内しない160m・松戸まつど市内しない246m、松戸まつど市内しないにおける名称めいしょうは「上大津かみおおづがわ」)も準用じゅんよう河川かせん指定していされている[3]

治水ちすい[編集へんしゅう]

河口かこう付近ふきんおくはヒドリきょう大津川おおつかわきょうより下流かりゅうかた

手賀沼てがぬま土地とち改良かいりょう事業じぎょう[編集へんしゅう]

かつての大津おおつがわ河川かせんはば3 - 4mほどで蛇行だこうしており、耕作こうさくどうもあまり整備せいびされていなかった。当時とうじ用水ようすいげん湧水わきみず雨水あまみず河川かせんからのすいほか昭和しょうわ初期しょき下流かりゅう設置せっちされた「竜巻たつまきせき」からの導水どうすい灌漑かんがい用水ようすいとしてちゅう下流かりゅう使用しようしていた。ところが昭和しょうわ30年代ねんだい以降いこう高度こうど経済けいざい成長せいちょうにより、これらの水量すいりょう減少げんしょうするとともに水質すいしつ汚濁おだく進行しんこうし、農業のうぎょう用水ようすい確保かくほ困難こんなんとなっていった。また流下りゅうか能力のうりょく不足ふそく降雨こううには氾濫はんらんこすようになった。

このころになると手賀沼てがぬま沿岸えんがん水害すいがい抑止よくしのため、国営こくえい手賀沼てがぬま干拓かんたく土地とち改良かいりょう事業じぎょうによって1956ねん昭和しょうわ31ねん)に手賀てが排水はいすいじょう完成かんせい。これにともなって周辺しゅうへん基幹きかん用水ようすい施設しせつ整備せいびすすんだ。手賀沼てがぬま南部なんぶにおいてはいずみ揚水ようすいじょう1963ねん昭和しょうわ38ねんより着工ちゃっこうし、かしわ沼南しょうなんまち白井しろいまち当時とうじ)にまたがる900ha以上いじょう耕地こうちにおいて農業のうぎょう用水ようすい確保かくほされるはこびとなった。そして大津川おおつかわ沿岸えんがん農家のうか408めい1964ねん昭和しょうわ39ねん)3がつ手賀沼てがぬま土地とち改良かいりょう編入へんにゅうされ、大津川おおつかわこう設立せつりつとともに県営けんえい圃場ほじょう整備せいび事業じぎょう開始かいしされた。大津川おおつがわについては1965ねん昭和しょうわ40ねん2がつ26にち告示こくじ宮下みやしたきょうより下流かりゅう3,500mがいちきゅう河川かせん指定していされ[4]かわどう拡幅かくふく農道のうどうよう排水はいすい整備せいびすすんだ。これらは関係かんけい農家のうかげんによって用地ようち確保かくほおこなわれたことによる。圃場ほじょう整備せいび事業じぎょう1970ねん昭和しょうわ45ねん)3がつ完了かんりょうし、暗渠排水あんきょはいすい工事こうじ大津川おおつかわ架橋かきょうといった附帯ふたい工事こうじのち1978ねん昭和しょうわ53ねんぜん事業じぎょう完了かんりょうした。そう事業じぎょうは7おく7800まんえん、うち25%が地元じもと負担ふたんとなった[5]

ちゅう下流かりゅう河川かせん整備せいび[編集へんしゅう]

宮下みやしたきょうより下流かりゅうかた河川かせん改修かいしゅうにより拡幅かくふくされている
河川かせん改修かいしゅうすす大津おおつがわ芦川あしかわきょうより上流じょうりゅうかた

大津川おおつかわでは、ちゅう流域りゅういき周辺しゅうへん台地だいち都市としともなって流出りゅうしゅつ増加ぞうかし、浸水しんすい被害ひがい頻発ひんぱつするようになった。そのため千葉ちばけん1980ねん昭和しょうわ55ねん4がつ5にち告示こくじ改正かいせいいちきゅう河川かせん指定してい区間くかん白幡しらはたきょうまで延長えんちょうし、どう年度ねんどから広域こういき基幹きかん改修かいしゅう事業じぎょうとして河川かせん改修かいしゅうすすめている。関根せきねきょうより下流かりゅう5,640mを全体ぜんたい計画けいかく区間くかんとし、河口かこうより用地ようち取得しゅとく堤防ていぼう整備せいびはしえなどを実施じっししている。2000ねん平成へいせい12ねんには千葉ちばけん沼南しょうなんまちかしわやボランティア団体だんたいとう構成こうせいされた「大津川おおつかわ自然しぜんがたかわづくり懇談こんだんかい」が組織そしきされ、大津川おおつかわ遊歩道ゆうほどうなどの環境かんきょう整備せいびについて検討けんとうされている[6]。その河川かせん改修かいしゅう2005ねん平成へいせい17ねん総合そうごう流域りゅういき防災ぼうさい事業じぎょうとして見直みなおしがおこなわれ、現在げんざいつづいている。

大津川おおつかわ西部せいぶでは東武とうぶ野田線のだせん沿いに宅地たくち造成ぞうせいすすみ、雨水あまみず流出りゅうしゅつ増加ぞうか対応たいおうするためかしわ雨水あまみず幹線かんせん整備せいびすすめている。大津川おおつかわ左岸さがんにはだい1排水はいすいからだい8排水はいすいまでの排水はいすい設定せっていされており、1ごう戸張とばり、2ごう東柏ひがしかしわ八幡やはたまち、3ごう永楽台えいらくだい豊四季とよしき南部なんぶ)から日立台ひたちだい名戸ケ谷などがやにかけて、4ごう芝浦しばうら方面ほうめん増尾ますお中原なかはらだい酒井根さかいね)、5ごう南ケ丘みなみがおか増尾ますお7・8丁目ちょうめ)、6ごう逆井さかさい藤心ふじごころ、7ごう以降いこう上大津かみおおづがわ周辺しゅうへん藤心ふじごころ高柳たかやなぎ)にかかるものである[7]なかでもメインの幹線かんせんは3ごうから6ごうにかけてのものだが、これらは本流ほんりゅう河川かせん改修かいしゅうすすんでいなかったことから公共こうきょう下水道げすいどうとしての整備せいびながらくおこなわれなかった。河川かせん改修かいしゅう中流ちゅうりゅうまですすむと、2000ねん平成へいせい12ねん放流ほうりゅう協議きょうぎ開始かいしされ、事業じぎょう認可にんかてゆくこととなったが[8]千葉ちばけんによる河川かせん改修かいしゅう計画けいかく見直みなおしの影響えいきょうもあり認可にんかすすまなかった。そのため大津川おおつかわ左岸さがんだい3ごう雨水あまみず幹線かんせんではかしわ単独たんどく事業じぎょうえ、2004ねん平成へいせい16ねんから2006ねん平成へいせい18ねんまでの3年間ねんかん整備せいびおこなわれた[9][10]大津川おおつかわ左岸さがんだい6ごう雨水あまみず幹線かんせんでは2002ねん平成へいせい14ねんから2004ねん平成へいせい16ねんまで、東武とうぶ野田線のだせん橋梁きょうりょう西側にしがわ逆井さかさい多目的たもくてき調整ちょうせい整備せいびされた。貯留ちょりゅう促進そくしんしゅ目的もくてきだが、親水しんすい空間くうかんとしての機能きのうたせている[11]大津川おおつかわ左岸さがんだい4ごう雨水あまみず幹線かんせんでは2005ねん平成へいせい17ねん事業じぎょう認可にんか取得しゅとく以降いこう整備せいび方針ほうしん検討けんとうすすめられ[12]2009ねん平成へいせい21ねん着手ちゃくしゅ大津川おおつかわ接続せつぞく200mの整備せいび2010ねん平成へいせい22ねんから2013ねん平成へいせい25ねんまでの4年間ねんかん増尾ますおだい3調整ちょうせい増尾ますおつばめ)から増尾ますお雨水あまみず貯留ちょりゅうかしわ市立しりつぞう尾西びさい小学校しょうがっこう)までの1,750mの工事こうじおこなわれた[13]。また従前じゅうぜんより公共こうきょう下水道げすいどうとして認可にんかされていた大津川おおつかわ左岸さがんだい2ごう雨水あまみず幹線かんせんも、文京ぶんきょう学園がくえん跡地あとち宅地たくち開発かいはつ進展しんてんともな2005ねん平成へいせい17ねん以降いこう整備せいびすすめられた[14]

上大津かみおおづがわについては、東武とうぶ野田線のだせん橋梁きょうりょうより上流じょうりゅう暫定ざんてい整備せいび以外いがい着手ちゃくしゅ状態じょうたいであったが、2007ねん平成へいせい19ねん6がつ10日とおか集中しゅうちゅう豪雨ごううによって流域りゅういき高柳たかやなぎ東映とうえい団地だんち部分ぶぶん冠水かんすいしたことをけ、早期そうき河川かせん整備せいびのぞまれるようになった。また河川かせん整備せいびはさることながら、うえ流域りゅういき高柳新田たかやなぎしんでん貯留ちょりゅうについても問題もんだいされた。松戸まつどかしわさかい付近ふきん存在そんざいするこの貯留ちょりゅうかしわきゅう沼南しょうなんまち位置いちするが、当時とうじ沼南しょうなんまちより土地とち無償むしょう譲受じょうじゅした松戸まつど整備せいび管理かんりおこなっている。そのためかしわ市内しない上大津かみおおづがわ水位すいい様子ようす把握はあくせずに水門すいもん開閉かいへいおこなっていたことも水害すいがい一因いちいん指摘してきされた[15]。なお高柳新田たかやなぎしんでん貯留ちょりゅうほか高南台こうなんだい3丁目ちょうめには高南台こうなんだい調整ちょうせい存在そんざいするが、こちらはかしわ管轄かんかつとなっている[16]河川かせん改修かいしゅう本来ほんらいならのぞましいものの、本流ほんりゅう河川かせん整備せいび進捗しんちょくおそ早期そうき着手ちゃくしゅ困難こんなん状態じょうたいにあることから、暫定ざんてい対策たいさくとして高柳たかやなぎえき西部せいぶにてすすめられている土地とち区画くかく整理せいり事業じぎょうにおいて、2かしょ調整ちょうせい域内いきない整備せいびすることとされた[17]。またかしわくに補助ほじょきん利用りようし、かわどうを180mにわたって70cmげる工事こうじを2010ねん平成へいせい22ねん2011ねん平成へいせい23ねん実施じっしし、冠水かんすい対策たいさくつとめた[18]。その本流ほんりゅう河川かせん整備せいびすすみ、上大津かみおおづがわ合流ごうりゅうてんまで完成かんせい見込みこみとなった2014ねん平成へいせい26ねん上大津かみおおづがわ整備せいび現地げんち調査ちょうさ基本きほん設計せっけい開始かいしされた。5かねん計画けいかく2018ねん平成へいせい30ねん事業じぎょう完了かんりょう目指めざしている[19]

上流じょうりゅう河川かせん整備せいび[編集へんしゅう]

かにうちきょうより下流かりゅうかた

関根せきねきょうより上流じょうりゅう区間くかんについては整備せいび着手ちゃくしゅされないままであったが、1980年代ねんだい以降いこう鎌ケ谷かまがや市内しない都市とし急激きゅうげき進行しんこう下流かりゅう整備せいび進捗しんちょく状況じょうきょうながら、早期そうき整備せいびのぞまれていた。鎌ケ谷かまがや1983ねん昭和しょうわ58ねん3月24にち白幡しらはたきょうより上流じょうりゅう準用じゅんよう河川かせん指定してい1988ねん昭和しょうわ63ねん)に準用じゅんよう河川かせん区間くかんかわどう整備せいび計画けいかく策定さくていし、河川かせんはば2.8 - 4mでのしがらみみぞ木柵もくさく整備せいびすすめたほかまい年度ねんど浚渫しゅんせつおこなった。支流しりゅう長谷ながたに津水つみづでも1984ねん昭和しょうわ59ねんから1993ねん平成へいせい5ねんまでボックスカルバートの敷設ふせつなどの整備せいびすすめられた[20]千葉ちばけん1992ねん平成へいせい4ねん白幡しらはたきょうから山王さんのうきょうまでの810mについてかわどう掘削くっさく浚渫しゅんせつ先駆さきがけて実施じっしし、準用じゅんよう河川かせん区間くかん水位すいいがるなどの効果こうかられた。その千葉ちばけんは1993ねん平成へいせい5ねんより関根せきねきょうから白幡しらはたきょうまでの河川かせん整備せいび計画けいかく策定さくてい開始かいししているが、現在げんざい整備せいび完了かんりょう区間くかんはまだ関根せきねきょうまでたっしていない。完了かんりょう予定よてい年度ねんどしめされていないが、鎌ケ谷かまがや市内しないいたるまではかなりの時間じかんようするとされている。

源流げんりゅうにおける調整ちょうせい整備せいび同時どうじ並行へいこう実施じっしされている。1992ねん平成へいせい4ねんから1994ねん平成へいせい6ねんにかけて、柳沢やなぎさわ水路すいろ水源すいげん五香ごこう一文字ひともじ貯留ちょりゅう松戸まつど五香六実ごこうむつみ容量ようりょう8,300㎥)が整備せいびされ、松戸まつど鎌ケ谷かまがや流域りゅういき面積めんせき(68:32)におうじてそう事業じぎょう4おく7,500まんえん負担ふたんした。そのあいだ1993ねん平成へいせい5ねん長谷ながたに水路すいろにて、上流じょうりゅう水路すいろ拡幅かくふく鎌ケ谷かまがや単独たんどく事業じぎょうとしておこなわれ、拡幅かくふく部分ぶぶん長谷ながたに貯留ちょりゅう鎌ケ谷かまがや南初富みなみはつとみ2丁目ちょうめ容量ようりょう1,000㎥)となった[21]串崎新田くしざきしんでん水路すいろにおいても串崎新田くしざきしんでん貯留ちょりゅう整備せいび容量ようりょう8,000㎥目標もくひょう)がすすめられており、2006ねん平成へいせい18ねん基本きほん設計せっけい場所ばしょ選定せんていおこなわれ、2007ねん平成へいせい19ねん)より地質ちしつ調査ちょうさ用地ようち取得しゅとく開始かいしされた[22]用地ようち取得しゅとく進展しんてんわせて2008ねん平成へいせい20ねんと2010ねん平成へいせい22ねん部分ぶぶん工事こうじがなされ、暫定ざんていがた容量ようりょうけい540㎥)として供用きょうよう開始かいししている。2014ねん平成へいせい26ねんさらなる増強ぞうきょうおこなわれ、容量ようりょう2,300㎥となる予定よてい[23]長谷ながたに津水つみづ路上ろじょうりゅう南初富みなみはつとみ5丁目ちょうめにおいても2013ねん平成へいせい25ねんより貯留ちょりゅう容量ようりょう965㎥)の整備せいび開始かいしされた[24]現在げんざい串崎新田くしざきしんでん貯留ちょりゅう増強ぞうきょう南初富みなみはつとみ5丁目ちょうめ貯留ちょりゅう整備せいび鎌ケ谷かまがやすすめられているところである。

水質すいしつ[編集へんしゅう]

大津川おおつかわみどりどう

戦後せんご日本一にっぽんいちわる手賀沼てがぬま水質すいしつ社会しゃかい問題もんだいとなったが、その汚濁おだくやく4わり大津川おおつかわから流入りゅうにゅうしていたという[25]水質すいしつ対策たいさくとして1976ねん昭和しょうわ51ねん以降いこう浚渫しゅんせつ大津川おおつかわ浄化じょうか施設しせつなかはし整備せいびなどの治水ちすい対策たいさくすすめられた。1989ねん平成へいせい元年がんねんから1994ねん平成へいせい6ねんにかけては、河口かこう付近ふきん戸張とはりにてつぶてあいだ接触せっしょく酸化さんか施設しせつ(79,000t/にち)の整備せいびおこなわれた[26]。これらのみによって一時いちじてき改善かいぜん傾向けいこうあらわれたものの、そのふたた悪化あっかしたこともあり1996ねん平成へいせい8ねんに「手賀沼てがぬま総合そうごう浄化じょうか計画けいかく」が策定さくていされ、自然しぜんがたかわづくりをすすめるみがなされた[27]。そのなかでは大津川おおつかわ浄化じょうか施設しせつ改修かいしゅうほか昭和しょうわ40年代ねんだいより汚濁おだくすすんでいた大津川おおつかわ左岸さがんだい6ごう雨水あまみず幹線かんせんにてあらたに逆井さかさい河川かせん浄化じょうか施設しせつリン除去じょきょ施設しせつ)が設置せっちされ、2001ねん平成へいせい13ねん)4がつより稼働かどう開始かいし雨水あまみず幹線かんせん全量ぜんりょう(11,200t/にち)を取水しゅすいし、80%の除去じょきょりつ放流ほうりゅうしている[28][29]。その雨水あまみず幹線かんせん水質すいしつ検査けんさでは、除去じょきょりつ上回うわまわ効果こうかられている[30]

鎌ケ谷かまがや市内しないでは都市とし進展しんてんして上下水道じょうげすいどう整備せいびおくれていたことから、準用じゅんよう河川かせん大津おおつがわたい1984ねん昭和しょうわ59ねんより建設省けんせつしょう補助ほじょ事業じぎょうである「ざつ排水はいすい対策たいさく緊急きんきゅうモデル事業じぎょう」を策定さくていし、1987ねん昭和しょうわ62ねんより事業じぎょう開始かいし下水道げすいどう整備せいびずみ地域ちいき処理しょり施設しせつ最終さいしゅう終末しゅうまつ処理しょりじょう)を活用かつようした汚染おせん負荷ふか軽減けいげんすすめられた。白幡しらはたきょう付近ふきんより1にち1000t程度ていど処理しょりする。ほかにも粟野あわの地域ちいきざつ排水はいすい共同きょうどう処理しょり施設しせつ整備せいび合併がっぺい浄化槽じょうかそう普及ふきゅうすすめている。また2001ねん平成へいせい13ねん)には上流じょうりゅう環境かんきょう保全ほぜんのため、やく9,000にん市民しみん大津川おおつかわ遊歩道ゆうほどうもとめる陳情ちんじょうおこなった[31]。その10がつには地元じもと説明せつめいかい開催かいさいされ、白幡しらはたきょうからははきょうまでのあいだ休耕きゅうこう利用りようした大津川おおつかわみどりどう整備せいびが2002ねん平成へいせい14ねん)2がつから3がつにかけておこなわれた。全体ぜんたい計画けいかくは330mであったが、白幡しらはたきょうから270m部分ぶぶんだいいちぶん)の整備せいびのみがなされている[32]。これらのみの結果けっか大津川おおつかわ上流じょうりゅうのBODは2002ねん平成へいせい14ねんにおいて粟野あわのぞう32.6・山王さんのうきょう45.6であったものが、2006ねん平成へいせい18ねんにおいては粟野あわのぞう9・山王さんのうきょう8.3まで改善かいぜんした[33]現在げんざい鎌ケ谷かまがやみどり基本きほん計画けいかくもとづき、支流しりゅう長谷ながたに水路すいろ沿いの市内しない最大さいだい樹林じゅりんである「粟野あわのもり周辺しゅうへん緑地公園りょくちこうえんとし、流域りゅういき自然しぜん環境かんきょう保全ほぜんすすめられている[34]

支流しりゅう[編集へんしゅう]

入道にゅうどうため水路すいろひだり)と柳沢やなぎさわ水路すいろみぎ)の合流ごうりゅう地点ちてん

上流じょうりゅうより掲載けいさい

  • 柳沢やなぎさわ水路すいろ小池こいけきょう水路すいろ
  • 長谷ながたに水路すいろ
  • みなみ木戸きど水路すいろ
  • 上大津かみおおづがわ
  • 大津川おおつかわ左岸さがんだい6ごう雨水あまみず幹線かんせん
  • 大津川おおつかわ左岸さがんだい5ごう雨水あまみず幹線かんせん
  • 大津川おおつかわ左岸さがんだい4ごう雨水あまみず幹線かんせん増尾ますお排水はいすい
  • 大津川おおつかわ左岸さがんだい3ごう雨水あまみず幹線かんせんめいたに排水はいすい
  • 大津川おおつかわ左岸さがんだい2ごう雨水あまみず幹線かんせん

橋梁きょうりょう[編集へんしゅう]

ははきょうより下流かりゅうかた
関根せきねきょうより下流かりゅうかた
みや根橋ねばしより下流かりゅうかた

上流じょうりゅうより掲載けいさい

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 健全けんぜんみず循環じゅんかんけい構築こうちくのための計画けいかくづくりにけて」だい7しょう モデル調査ちょうさにおける技術ぎじゅつてき検討けんとう事例じれい国土こくど交通省こうつうしょう
  2. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい5ねん3がつ定例ていれいかいだい1かい(3がつ2にち・03ごう
  3. ^ 準用じゅんよう河川かせん指定していについて(千葉ちばけん
  4. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい7ねん12月定例ていれいかいだい4かい(12月5にち・03ごう
  5. ^ ほんこうかしわ塚崎つかさきにある竣功しゅんこう記念きねんいしぶみ塚崎つかさき支部しぶ土地とち改良かいりょう事業じぎょう概要がいよう」を参考さんこうにしている。
  6. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい15ねんだい1かい定例ていれいかい(3がつ10日とおか・04ごう
  7. ^ かしわ下水道げすいどう事業じぎょう年報ねんぽう平成へいせい24年度ねんどばん
  8. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい12ねんだい3かい定例ていれいかい(9がつ7にち・03ごう
  9. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい16ねんだい4かい定例ていれいかい(12月9にち・07ごう
  10. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい16ねんだい4かい定例ていれいかい(11月26にち・01ごう
  11. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい15ねんだい2かい定例ていれいかい(6がつ18にち・06ごう
  12. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい19ねんだい1かい定例ていれいかい(3がつ9にち・03ごう
  13. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい20ねんだい3かい定例ていれいかい(9がつ11にち・02ごう
  14. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい20ねんだい1かい定例ていれいかい(3がつ6にち・02ごう
  15. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい19ねんだい3かい定例ていれいかい(9がつ20日はつか・05ごう
  16. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい19ねんだい4かい定例ていれいかい(12月13にち・07ごう
  17. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい21ねんだい1かい定例ていれいかい(3がつ10日とおか・05ごう
  18. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい23ねんだい3かい定例ていれいかい(9がつ22にち・06ごう
  19. ^ かしわ市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい25ねんだい4かい定例ていれいかい(12月12にち・07ごう
  20. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい12ねん6がつ定例ていれいかいだい2かい(6がつ13にち・03ごう
  21. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい10ねん9がつ定例ていれいかいだい3かい(9がつ9にち・04ごう
  22. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい18ねん9がつ定例ていれいかいだい3かい(9がつ25にち・03ごう
  23. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい26ねん3がつ定例ていれいかいだい1かい(3がつ7にち・03ごう
  24. ^ 鎌ケ谷かまがや市議会しぎかい会議かいぎろく 平成へいせい25ねん12月定例ていれいかいだい4かい(12月6にち・03ごう
  25. ^ 千葉ちば県議会けんぎかい会議かいぎろく 平成へいせい8ねん2がつ定例ていれいかいだい5にち(3がつ12にち
  26. ^ 千葉ちば県議会けんぎかい会議かいぎろく 平成へいせい4ねん12月定例ていれいかいだい5にち(11月25にち
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参考さんこう資料しりょう[編集へんしゅう]