(Translated by https://www.hiragana.jp/)
女峰 - Wikipedia コンテンツにスキップ

おんなほう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
おんなほう栃木とちぎけんさん

おんなほう(にょほう)はイチゴ品種ひんしゅめい栃木とちぎけん開発かいはつされた。

概要がいよう

[編集へんしゅう]

粒揃つぶぞろいがよく、凜としたあまさとさわやかなっぱさ[1]のバランスがよい[2]。「ひがしおんなほう西にしとよのか」といわれるほど人気にんきのイチゴであった[1][2]が、品種ひんしゅ改良かいりょうにより生産せいさんりょう減少げんしょう[ちゅう 1]したことや、おなじく栃木とちぎけんのイチゴとちおとめ登場とうじょうしたことから[2]おんなほうのシェアはおとろえている傾向けいこうにある。

おんなほう以前いぜん日本にっぽんでの栽培さいばい主流しゅりゅうであったたから交早せいちがい、おんなほうはとよのかとともたんびょう罹病りびょうせいがあったため、たんびょうはイチゴの重要じゅうよう病害びょうがいとしてられるようになった[3]

開発かいはつ経緯けいい

[編集へんしゅう]

栃木とちぎけんでは昭和しょうわ初期しょきにはイチゴの栽培さいばいはじまり、ダナーしゅなどが栽培さいばいされていた[4]昭和しょうわ40年代ねんだいになると九州きゅうしゅう地方ちほうでははるのか促成そくせい栽培さいばい近畿きんき東海とうかい地方ちほうではたから交早せいでんあきら促成そくせい栽培さいばい出荷しゅっかりょうえ、栃木とちぎけんさんイチゴのはん促成そくせい栽培さいばい相対そうたいてき収益しゅうえきせい悪化あっかしていた[4]。これを解消かいしょうすべくはん促成そくせい栽培さいばい改善かいぜんこころみられたが、品種ひんしゅ適応てきおう技術ぎじゅつてき限界げんかいおもわしい成果せいかられず、北関東きたかんとう適応てきおうしたしん品種ひんしゅ育成いくせいのぞまれるようになっていった[4]

1969ねんから栃木とちぎけん農業のうぎょう試験場しけんじょう野分のわけじょう育成いくせい試験しけん開始かいしされる[4]

1970年代ねんだいにははるのかとダナーを交配こうはいさせた試験しけんしゅもちいていたが、いずれもたから交早せいよりおとっていたため選抜せんばつ中止ちゅうしする。そのなかでも「けい210」と名付なづけられた品種ひんしゅしょうはてであるが果実かじつかたく、かおり、糖度とうどともすぐれており、そのうえ早生わせであったため、この特性とくせいかすべく1979ねんからはけい210とうららべにたから交早せいとの交配こうはい試験しけんおこなうことにした[4]けい210とうららべには4系統けいとうあり、それぞれ栃木とちぎ2ごう、4ごう、8ごう、9ごう系統けいとうめいがつけられ、鹿沼かぬま大平おおひらまち二宮にのみやまち西方にしほうむら西方にしほうまちげん栃木とちぎ)で現地げんち試験しけんおこない、早期そうき収量しゅうりょう品質ひんしつすぐれていた栃木とちぎ2ごう選抜せんばつされた[4]1984ねん1がつ船田ふなだゆずる栃木とちぎ県知事けんちじ当時とうじ)により「おんなほう(にょほう)」と命名めいめいされる[4]日光にっこう代表だいひょうするやまである女峰山にょほうさんにあやかり、「おおくのイチゴのなかでもきんでてたかくそびえるように」とのねがいがめられている[4]

1985ねん1がつにはしん品種ひんしゅおんなほう」の種苗しゅびょうほうによる登録とうろく完了かんりょうした[4]

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ 2022ねん現在げんざいおんなほうの9わり香川かがわけん生産せいさんされている[1]

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b c おんなほうについて - 香川かがわけん三木みきまちおんなほういちご”. 2022ねん7がつ23にち閲覧えつらん
  2. ^ a b c おんなほうとは - コトバンク”. 2022ねん7がつ23にち閲覧えつらん
  3. ^ 『イチゴだい事典じてんのうやま漁村ぎょそん文化ぶんか協会きょうかい、2016ねん、247ぺーじISBN 978-4540151538 
  4. ^ a b c d e f g h i j イチゴしん品種ひんしゅおんなほう」について」(PDF)『栃木とちぎのうためしけんほう』No.31、1985ねん、29-41ぺーじ