出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山梨県立甲府工業高等学校(やまなしけんりつ こうふこうぎょうこうとうがっこう)は山梨県甲府市にある公立の工業高等学校。通称「工業」「甲工」。
- 1917年(大正6年)4月28日 - 甲府市工町に、市営の甲府市立工芸学校として誕生。
- 1936年(昭和11年) - 市立甲府工業学校と改称。
- 1941年(昭和16年) - 県移管となり、山梨県立甲府工業学校となる。
- 1947年(昭和22年) - 学制改革により、山梨県立甲府工業高等学校となる。
- 1950年(昭和25年) - 私立山梨工業学校の定時制を統合。
- 1965年(昭和40年) - 分校を廃止。
- 校章 - 1948年(昭和23年)改定。当時の同校教師、依田君美のデザインによる。「山梨の葉」の五葉は五科を象徴している。
- 校訓 - 質実剛健
- 信条 - 技術者となる前に人間となれ
- 制服 - 男子は一金ボタン5個の学ラン。女子は紺のブレザー、金ボタン2個と白ブラウスにエンジ色のリボン。
存在する部活(令和6年現在)
学芸局
- ギター部
- 写真部
- 茶道部
- 吹奏楽部
- 情報システム部
- 美術部
- ハングル研究部
- ボランティア部
- 建築研究部
- 機械技術部
- 無線部
体育局
- 陸上・駅伝
- 空手
- 弓道
- 剣道
- サッカー
- 山岳
- 自転車
- 柔道
- テニス
- 新体操
- 卓球
- ソフトテニス
- バスケットボール
- バドミントン
- バレーボール
- ハンドボール
- ボクシング
- 野球
- ラグビー
野球部は春夏通算10回以上甲子園に出場し、複数のプロ野球選手を輩出している。
無線部はコールサイン(識別信号)「JA1YBX」。令和6年現在無線局免許状は更新しているが、部としては活動停止中(部員募集も停止[2])。
敷地内には古墳時代を中心とした塩部遺跡(甲府工業高校遺跡)があり、1953年(昭和28年)には旧グラウンド部分から古墳時代前期の土器資料が出土していた。1995年(平成7年)に旧グラウンドへの校舎新築に際して山梨県埋蔵文化センターによる発掘調査が行われ、古墳時代の方形周溝墓やヒスイ製の勾玉、丸底壺や装飾器台、ウマの歯などの出土遺物が確認されており、特に5世紀以前のウマの出土例が注目されている。また、縄文時代の石鏃や弥生時代の竪穴建物、古代の相川旧河道や集落遺跡、水田跡、植物や動物の遺存体、斎串や人形木製品など祭祀に関わる木製品が出土している。ほか、甲府空襲の焼夷弾も発見されている。
現在は校舎が建築され、周辺は市街地となっている。出土資料は山梨県埋蔵文化センターで保管され、出土した馬歯は山梨県立博物館において常設展示されている。
- 森原明廣「塩部遺跡」『山梨県史資料編1考古(遺跡)』