平山ひらやま優ゆう (歴史れきし学者がくしゃ)

平山ひらやま 優ゆう（ひらやま まさる/ゆう、1964年ねん1月がつ10日とおか - ）は、日本にっぽんの歴史れきし学者がくしゃ。専せん門もんは日本にっぽん中世ちゅうせい史し・近世きんせい史し。2023年ねん健康けんこう科学かがく大学だいがく特とく任にん教授きょうじゅ。2023年ねん歴史れきし研究けんきゅう者しゃ。山梨やまなし県けんに教員きょういん採用さいようされ、山梨やまなし県けん埋蔵まいぞう文化財ぶんかざいセンター、山梨大学やまなしだいがく非常勤ひじょうきん講師こうし、山梨やまなし県けん史し編纂へんさん室しつ、山梨やまなし県けん教育庁きょういくちょう学術がくじゅつ文化財ぶんかざい課か、山梨やまなし県立けんりつ博物館はくぶつかん、山梨やまなし県立けんりつ中央ちゅうおう高等こうとう学校がっこう教諭きょうゆ（定時ていじ制せい）を経へて現職げんしょく。

武田たけだ氏し研究けんきゅう会かい、中世ちゅうせい史し研究けんきゅう会かい、戦国せんごく史し研究けんきゅう会かい、織お豊ゆたか期き研究けんきゅう会かい、山梨やまなし郷土きょうど研究けんきゅう会かい会員かいいん。武田たけだ氏し研究けんきゅう会かい副ふく会長かいちょう。

略歴りゃくれき

東京とうきょう都と新宿しんじゅく区くに生うまれる。両親りょうしんが武田たけだ家か滅亡めつぼうの地ちである田野でんや（山梨やまなし県けん甲州こうしゅう市し大和やまと町まち）の出身しゅっしんであり、幼少ようしょう期きから武田たけだ家かの歴史れきしに関心かんしんを持もち、小学校しょうがっこう4年ねんの自由じゆう研究けんきゅうで「武田たけだ氏し滅亡めつぼう」を調しらべて以来いらいの研究けんきゅう歴れきを持もつという。立教大学りっきょうだいがく大学院だいがくいん文学ぶんがく研究けんきゅう科か博士はかせ前期ぜんき課程かてい史学しがく専攻せんこう（日本にっぽん史し）修了しゅうりょう。

山梨やまなし県けんに教員きょういん採用さいようされ、山梨やまなし県けん史し編へんさん室しつ文化財ぶんかざい主事しゅじ主査しゅさ、山梨やまなし県けん教育庁きょういくちょう学術がくじゅつ文化財ぶんかざい課か主査しゅさ、山梨やまなし県立けんりつ博物館はくぶつかん副ふく主幹しゅかん、山梨やまなし県立けんりつ中央ちゅうおう高等こうとう学校がっこう定時ていじ制せい教諭きょうゆで2023年ねん3月がつ山梨やまなし県けんを退職たいしょくし、2023年ねんより健康けんこう科学かがく大学だいがく特とく任にん教授きょうじゅ、歴史れきし研究けんきゅう者しゃ。2023年ねん、ポニーキャニオンとエージェント契約けいやくを結むすぶ。執筆しっぴつと講演こうえんなど活動かつどうする。

大河たいがドラマ『武田たけだ信玄しんげん』時代じだい考証こうしょう上野うえの晴朗せいろう助手じょしゅで関かかわり、その後ご『真ま田丸たまる』、『どうする家康いえやす』時代じだい考証こうしょうとなる。 2002年ねんごろから、一般いっぱん向むけ著作ちょさくの執筆しっぴつや編集へんしゅう・監修かんしゅうも手てがける。

2021年ねん、映画えいが『信虎のぶとら』武田たけだ家か考証こうしょう。

業績ぎょうせき

• 立教大学りっきょうだいがく大学院だいがくいんで藤木ふじき久志ひさしに学まなび、大おおきな影響えいきょうを受うける。
• 1990年代ねんだいより戦国せんごく大名だいみょう武田たけだ氏しの領国りょうごくにおける在地ざいち支配しはい・戦国せんごく期きの郷ごう村むらに関かんする研究けんきゅうを展開てんかいし、戦国せんごく大名だいみょうの税制ぜいせいと地域ちいき社会しゃかいの慣習かんしゅうとの接点せってんの分析ぶんせきに力ちからを注そそいでいる。同どう研究けんきゅうは、1999年ねんに『戦国せんごく大名だいみょう領国りょうごくの基礎きそ構造こうぞう』としてまとめられた。
• 1998年ねんには韮崎にらさき市し教育きょういく委員いいん会かい・韮崎にらさき市し遺跡いせき調査ちょうさ会かい編へん『能見のうみ城しろ跡あと』において武田たけだ氏し滅亡めつぼう後ごの武田たけだ遺のこ領りょうの争奪そうだつ過程かていである天正てんしょう壬みずのえ午うまの乱らんについてはじめて総論そうろんを展開てんかいし、1999年ねんには『改訂かいてい南部なんぶ町まち誌し』において、河内かわうち領りょうの有力ゆうりょく国くに衆しゅである穴山あなやま氏しに関かんする総説そうせつをはじめて展開てんかいしている。その後ごは同おなじく武田たけだ領国りょうごくをフィールドに在地ざいち支配しはいのみならず治水ちすい史しや家臣かしん団だん、貫ぬき高だか制せいの成立せいりつなどをテーマに研究けんきゅうを展開てんかいしている。甲府こうふ城じょうや近世きんせい初期しょきの領主りょうしゅ支配しはい、甲州こうしゅう金きんなど武田たけだ氏しとも関係かんけいする甲斐かい国こく近世きんせい史しに関かんするテーマにも言及げんきゅうしている。
• 2009年ねん『甲きのえ陽よう軍ぐん鑑かん』信用度しんようどの問題もんだいで1960年ねん以来いらい難点なんてんとなっていた「長閑のどか斎とき問題もんだい」で新説しんせつを提唱ていしょう。天正てんしょう3年ねん（1575年ねん）長篠ながしのの戦たたかいでの他ほかの宿老しゅくろうたちの撤退てったい策さくに対たいし長老ちょうろうの長閑のどか斎とき（長坂ながさか光ひかり堅けん）が進軍しんぐんを主張しゅちょうし勝頼かつせが採用さいようして大敗たいはいに。この記述きじゅつに関かんして長篠ながしのの戦たたかいの前日ぜんじつの日付ひづけを持もつ長閑のどか斎とき宛あての勝頼かつせの書状しょじょうが存在そんざいし、「長閑のどか斎とき」は武田たけだ領国りょうごくのいずれかの城しろを守備しゅびして長篠ながしのの戦たたかいに参加さんかしていない事ことが指摘してきされ『甲きのえ陽よう軍ぐん鑑かん』が信用度しんようどを無なくしていた。平山ひらやま優ゆうは、これを勝頼かつせが書状しょじょうを出だした長閑のどか斎ときとは長坂ながさか光ひかり堅けんではなく、今福いまふく長閑のどか斎とき友清ともきよに比定ひていされるのではないかとの指摘してきを論文ろんぶんでして、一躍いちやく学名がくめいを高たかめた。

受賞じゅしょう

• 1991年ねん、第だい2回かいテレビ山梨てれびやまなしサイエンス振興しんこう基金ききん受賞じゅしょう
• 2000年ねん、著書ちょしょ『戦国せんごく大名だいみょう領国りょうごくの基礎きそ構造こうぞう』で、第だい24回かい野口のぐち賞しょう受賞じゅしょう
• 2007年ねん、著書ちょしょ『武田たけだ信玄しんげん』『山本やまもと勘助かんすけ』などで、NHK地域ちいき放送ほうそう文化ぶんか賞しょうを受賞じゅしょう

著作ちょさく

• 『戦国せんごく大名だいみょう領国りょうごくの基礎きそ構造こうぞう』校倉あぜくら書房しょぼう、1999年ねん
• 『川中島かわなかじまの戦たたかい（戦史せんしドキュメント）』 学研がっけん〈学研がっけんM文庫ぶんこ〉、2002年ねん
• 『武田たけだ信玄しんげん』 吉川弘文館よしかわこうぶんかん〈歴史れきし文化ぶんかライブラリー〉、2006年ねん
• 『山本やまもと勘助かんすけ』講談社こうだんしゃ〈講談社こうだんしゃ現代新書げんだいしんしょ〉、2006年ねん
• 『新編しんぺん武田たけだ二に十じゅう四よん将しょう正伝せいでん』武田たけだ神社じんじゃ、2009年ねん
• 『穴山あなやま武田たけだ氏し』（戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん〈中世ちゅうせい武士ぶし選書せんしょ5〉、2011年ねん、初出しょしゅつは1999年ねん刊行かんこう『改訂かいてい南部なんぶ町まち誌し』収録しゅうろく）
• 『天正てんしょう壬みずのえ午うまの乱らん 本能寺ほんのうじの変へんと東国とうごく戦国せんごく史し』 学研がっけん、2011年ねん
  • 『増補ぞうほ改訂かいてい版ばん 天正てんしょう壬みずのえ午うまの乱らん　本能寺ほんのうじの変へんと東国とうごく戦国せんごく史し』戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん、2015年ねん
• 『武田たけだ遺のこ領りょうをめぐる動乱どうらんと秀吉ひでよしの野望やぼう―天正てんしょう壬みずのえ午うまの乱らんから小田原おだわら合戦かっせんまで』 戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん、2011年ねん
• 『真田さなだ三さん代だい 幸綱ゆきつな・昌幸まさゆき・信繁のぶしげの史実しじつに迫せまる』PHP研究所けんきゅうじょ〈PHP新書しんしょ〉、2011年ねん
• 『長篠ながしの合戦かっせんと武田たけだ勝頼かつより』吉川弘文館よしかわこうぶんかん〈敗者はいしゃの日本にっぽん史し9〉、2014年ねん
• 『検証けんしょう 長篠ながしの合戦かっせん』吉川弘文館よしかわこうぶんかん〈歴史れきし文化ぶんかライブラリー〉、2014年ねん
• 『大おおいなる謎なぞ 真田さなだ一族いちぞく 最新さいしん研究けんきゅうでわかった100の真実しんじつ』PHP文庫ぶんこ、2015年ねん
• 『真田さなだ信繁のぶしげ 幸村ゆきむらと呼よばれた男おとこの真実しんじつ』 角川かどかわ学芸がくげい出版しゅっぱん〈角川かどかわ選書せんしょ〉、2015年ねん
• 『戦国せんごくサバイバル 真田さなだ一族いちぞく』株式会社かぶしきがいしゃサンニチ印刷いんさつ、2016年ねん
• 『真田さなだ信之のぶゆき 父ちちの知略ちりゃくに勝かった決断けつだん力りょく』 PHP研究所けんきゅうじょ〈PHP新書しんしょ〉、2016年ねん
• 『武田たけだ氏し滅亡めつぼう』KADOKAWA〈角川かどかわ選書せんしょ 580〉、2017年ねん2月がつ24日にち。ISBN 978-4-047-03588-1。 （電子でんし版ばんあり）
• 『戦国せんごく大名だいみょうと国くに衆しゅ』 角川かどかわ学芸がくげい出版しゅっぱん〈角川かどかわ選書せんしょ〉、2018年ねん
• 『信虎のぶとら・信玄しんげん・勝頼かつせ　武田たけだ三さん代だい』 株式会社かぶしきがいしゃサンニチ印刷いんさつ、2019年ねん
• 『武田たけだ信虎のぶとら 覆くつがえされる「悪逆あくぎゃく無道むどう」説せつ』 戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん〈中世ちゅうせい武士ぶし選書せんしょ42〉、2019年ねん
• 『戦国せんごくの忍しのび』角川かどかわ新書しんしょ、2020年ねん
• 『武田たけだ三さん代だい』PHP研究所けんきゅうじょ〈PHP新書しんしょ〉、2021年ねん
• 『図説ずせつ 武田たけだ信玄しんげん』戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん、2022年ねん
• 『徳川とくがわ家康いえやすと武田たけだ勝頼かつより』幻冬舎げんとうしゃ新書しんしょ、2023年ねん

共編きょうへん著ちょ

• 『武田たけだ勝頼かつよりのすべて』 柴しば辻つじ俊六しゅんろく共編きょうへん　新人物往来社しんじんぶつおうらいしゃ、2007年ねん
• 『戦国せんごく大名だいみょう武田たけだ氏しの権力けんりょくと支配しはい』 丸島まるしま和洋わよう共編きょうへん 岩田いわた書院しょいん、2009年ねん
• 『武田たけだ氏し年表ねんぴょう』武田たけだ氏し研究けんきゅう会かい編へん （秋山あきやま敬たかし・鈴木すずき将すすむ典てん・丸島まるしま和洋わようと共同きょうどう執筆しっぴつ）高志こうし書院しょいん、2010年ねん
• 『武田たけだ氏し家臣かしん団だん人名じんめい辞典じてん』 （柴しば辻つじ俊六しゅんろく・黒田くろだ基樹もとき・丸島まるしま和洋わよう・柴しば裕之ひろゆき・鈴木すずき将すすむ典てん）東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、2015年ねん
• 『甲信越こうしんえつの名城めいじょうを歩あるく 山梨やまなし編へん』 山下やました孝司たかし共著きょうちょ 吉川弘文館よしかわこうぶんかん、2016年ねん
• 『戦国せんごく遺文いぶん 真田さなだ氏し編へん 第だい1巻かん』 （黒田くろだ基樹もとき・丸島まるしま和洋わよう・山中やまなかさゆり・米澤よねざわ愛あい）東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、2018年ねん
• 『戦国せんごく遺文いぶん 真田さなだ氏し編へん 第だい2巻かん』 （黒田くろだ基樹もとき・丸島まるしま和洋わよう・山中やまなかさゆり・米澤よねざわ愛あい）東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、2019年ねん
• 『戦国せんごく遺文いぶん 真田さなだ氏し編へん 第だい3巻かん』 （黒田くろだ基樹もとき・丸島まるしま和洋わよう・山中やまなかさゆり・米澤よねざわ愛あい）東京とうきょう堂どう出版しゅっぱん、2020年ねん

監修かんしゅう

• 『マンガで読よむ武田たけだ二に十じゅう四よん将しょう』 （すずき孔あな著ちょ） 戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん、2021年ねん
• 『山梨やまなし「地理ちり・地名ちめい・地図ちず」の謎なぞ 意外いがいと知しらない山梨やまなし県けんの歴史れきしを読よみ解とく! 』実業之日本社じつぎょうのにほんしゃ〈じっぴコンパクト新書しんしょ〉、2015年ねん
• 『マンガで読よむ真田さなだ三さん代だい』 （すずき孔あな著ちょ） 戎えびす光ひかり祥さち出版しゅっぱん、2015年ねん

メディア出演しゅつえん

• 2010年ねん、11月24日にち放映ほうえい：NHK『歴史れきし秘話ひわヒストリア』第だい58回かい「こんなBOSSならついていきたい！～武田たけだ信玄しんげん 悩なやんで学まなんで大おおきくなった～」コメンテーター
• 2011年ねん、9月14日にち放映ほうえい：NHK『歴史れきし秘話ひわヒストリア』第だい83回かい「真田さなだ一族いちぞく 戦国せんごく最強さいきょうの絆きずな～真田さなだ昌幸まさゆき・信之のぶゆき・幸村ゆきむら　父ちちと子この物語ものがたり～」コメンテーター
• 2016年ねん2月がつ25日にち、『英雄えいゆうたちの選択せんたく』 「真田さなだ昌幸まさゆき　戦国せんごくサバイバル術じゅつ～大だい勝負しょうぶ　第だい一いち次じ上田うえだ合戦かっせん」コメンテーター
• 2018年ねん11月8日にち、『英雄えいゆうたちの選択せんたく』 「武田たけだ勝頼かつより・山城やましろをめぐる最期さいごの決断けつだん」コメンテーター
• 2021年ねん5月がつ19日にち:NHK『歴史れきし探偵たんてい』「長篠ながしのの戦せん」コメンテーター

外部がいぶリンク

• 武田たけだ氏し研究けんきゅう文献ぶんけん目録もくろく
• 平山ひらやま優ゆう (@HIRAYAMAYUUKAIN) - X（旧きゅうTwitter）