(Translated by https://www.hiragana.jp/)
投票の逆理 - Wikipedia コンテンツにスキップ

投票とうひょう逆理ぎゃくり

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

投票とうひょう逆理ぎゃくり(とうひょうのぎゃくり)とは、投票とうひょうにおいて投票とうひょうしゃいちにん一人ひとり選好せんこう順序じゅんじょ推移すいいてきなのに、集団しゅうだんとしての選好せんこう順序じゅんじょ循環じゅんかんあらわれる状態じょうたいがあることをあらわ命題めいだい。18世紀せいき社会しゃかい学者がくしゃコンドルセ発見はっけんした。コンドルセのパラドックスともう。

れい[編集へんしゅう]

選択肢せんたくしがA、B、Cのみっつあり、投票とうひょうしゃきのえおつへいさんにんいて、さんにん選好せんこう順序じゅんじょ

投票とうひょうしゃ だいいち希望きぼう だい希望きぼう だいさん希望きぼう
きのえ A B C
おつ B C A
へい C A B

場合ばあいかんがえる。まず多数決たすうけつるとそれぞれの投票とうひょうしゃがAとBとCに別々べつべつ投票とうひょうするためにこたえがない。そこで別々べつべつ選択肢せんたくし個別こべつ分析ぶんせきしてみよう。

まず、AとCを比較ひかくする。CよりAをこのひときのえだけなのにたいし、AよりCをこのひとおつへいにんいる。このため、AよりもCのほう投票とうひょうしゃ集団しゅうだんとしては選好せんこう順序じゅんじょたかく、Aはえらばれない。つぎに、おなごとをCとBについてもかんがえると、CはBより選好せんこう順序じゅんじょひくいことがかる。同様どうようにして、BはAよりひくいこともかる。さらにAはCよりひくいので、結局けっきょく堂々巡どうどうめぐの「AよりもCがく、CよりもBがく、BよりもAがく、AよりもCが、CよりもBが、BよりもAが.....」になりこたえをせない。

この矛盾むじゅんの「政治せいじてき解決かいけつ方法ほうほうとして、作為さくいてき最初さいしょにAとBの選択せんたく投票とうひょうおこないBを選択せんたくから破棄はきしたのちAとCを比較ひかく最終さいしゅうてきにCを選択せんたくするという手立てだてがある。つまり投票とうひょう手続てつづきの決定けっていけんにぎっている場合ばあい結果けっか操作そうさできる。

コンドルセの投票とうひょう方法ほうほう[編集へんしゅう]

上記じょうきのように、投票とうひょうしゃ選好せんこう順序じゅんじょ投票とうひょうさせることによって、すべての候補こうほいちそうたりせんおこなう手続てつづきはコンドルセの投票とうひょう方法ほうほうばれる。もし堂々巡どうどうめぐりにならずにもっとこのまれる候補こうほ選出せんしゅつされた場合ばあい、その候補こうほコンドルセ勝者しょうしゃばれる。同様どうように、もっときらわれる候補こうほ決定けっていする場合ばあい、その候補こうほはコンドルセ敗者はいしゃばれる。

多数たすう代表だいひょう選挙せんきょ方法ほうほう評価ひょうか基準きじゅんに、コンドルセ勝者しょうしゃが(もしれば)かなら選出せんしゅつされること、コンドルセ敗者はいしゃが(もしれば)絶対ぜったい選出せんしゅつされないことのふたつがある。当然とうぜんコンドルセの投票とうひょう方法ほうほうはこれらの評価ひょうか基準きじゅんをどちらもたすが、ほかの選挙せんきょ方法ほうほうちが当落とうらく決定けっていできないことがある。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]