春日大社かすがたいしゃ五重塔ごじゅうのとう

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春日大社かすがたいしゃ西にし塔とうと同どう規模きぼとされる興福寺こうふくじ五重塔ごじゅうのとう

春日大社かすがたいしゃ五重塔ごじゅうのとう（かすがたいしゃごじゅうのとう）は、春日大社かすがたいしゃに中世ちゅうせいまで存在そんざいした東西とうざい双そう塔とうの五重塔ごじゅうのとう。

歴史れきし

• 天てん永ひさし3年ねん（1112年ねん）、関白かんぱく藤原ふじわら忠実ちゅうじつの本願ほんがんで西にし塔とうが起工きこう。「殿下でんかの御ご塔とう」と称しょうされる。
  • 興福寺こうふくじの承うけたまわ暦こよみ度ど五重塔ごじゅうのとう（承うけたまわ暦こよみ2年ねん・1078年ねん再興さいこう塔とう）を参考さんこうとする。
• 永久えいきゅう4年ねん（1116年ねん）3月がつ6日にち、西にし塔とう落慶らっけい。塔とうは回廊かいろうに囲かこまれていた。
  • 西にし塔とう内ないに釈迦如来しゃかにょらい、薬師やくし如来にょらい、地蔵じぞう菩薩ぼさつ、十じゅう一いち面めん観音かんのん菩薩ぼさつ（それぞれ脇わき侍さむらいを有ゆうする三さん尊みこと形式けいしき）の春日しゅんじつ四よん所しょの本地ほんじ仏ふつを安置あんちする、釈迦三尊しゃかさんぞん脇わきにはさらに不空ふくう羂索観音かんのんを添そえた。
• 保ほ延のべ6年ねん（1140年ねん）10月がつ29日にち、鳥羽とば上皇じょうこうの本願ほんがんで東ひがし塔とうが建立こんりゅうされ「院いんの御ご塔とう」と称しょうされる。こちらも塔とうは回廊かいろうに囲かこまれていた。また、東ひがし塔とうには裳も階かいが付つけられていた。
  • 東ひがし塔とうは高たかさ十じゅう七なな丈たけの規模きぼという。
• 治ち承うけたまわ4年ねん（1180年ねん）、平重衡たいらのしげひらの南都なんと焼討やきうちにより両りょう塔とうは焼失しょうしつする。
• 建たて保たもつ5年ねん（1217年ねん）、東ひがし塔とうは再興さいこうされる。
• 寛ひろし元もと4年ねん（1246年ねん）、西にし塔とうの心しん柱ばしらに相輪そうりん裳もを上あげる。
  • 再興さいこう西にし塔とうは宝たから治おさむ年間ねんかん（1247年ねん-1249年ねん）頃ごろまでに落成らくせいしたという。
• 応おう永ひさし18年ねん（1411年ねん）閏うるう10月がつ15日にち、雷火らいかによって興福寺こうふくじの4代目だいめ東金とうがね堂どう、5代目だいめ五重塔ごじゅうのとう、大だい湯屋ゆやと共ともに両りょう塔とうは焼失しょうしつする。
  • 以後いご度々たびたび再興さいこうが計画けいかくされるが現在げんざいまで実現じつげんしていない。

参考さんこう文献ぶんけん

• 上田うえだ篤あつし編へん『五重塔ごじゅうのとうはなぜ倒たおれないか』新潮社しんちょうしゃ（新潮しんちょう選書せんしょ）
• 殿しんがり暦れき
• 中ちゅう右記うき
• 百錬ひゃくれん抄しょう
• 興福寺こうふくじ別当べっとう次第しだい
• 院いん家か雑ざつ々跡あと文ぶん

外部がいぶリンク

• 春日しゅんじつ東西とうざい塔とう跡あと

関連かんれん項目こうもく

• 春日しゅんじつ曼荼羅まんだら
• 四恩しおん院いん十じゅう三さん重じゅう塔とう - 興福寺こうふくじ四恩しおん院いんにあった木き塔とう。明和めいわ年間ねんかんに焼失しょうしつしたという。
• 興福寺こうふくじ多宝塔たほうとう - 興福こうふく寺子てらこ院いんにあった八角はっかく多宝塔たほうとう。明治めいじの廃仏毀釈はいぶつきしゃくで喪失そうしつした。