昭和しょうわ番付ばんづけ編成へんせい将棋しょうぎ

昭和しょうわ番付ばんづけ編成へんせい将棋しょうぎ（しょうわばんづけへんせいしょうぎ）は、1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）から1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）にかけて、東京とうきょう朝日新聞あさひしんぶん（現在げんざいの朝日新聞社あさひしんぶんしゃ）の主催しゅさいで行おこなわれた将棋しょうぎの棋戦きせん。旧きゅう字体じたいで昭和しょうわ番ばん附ふ編成へんせい將棋しょうぎ、また朝日あさひ番付ばんづけ戦せんとも表記ひょうきされる。

現在げんざいの順位じゅんい戦せんの前身ぜんしんの一ひとつとされる。

概要がいよう

当時とうじ、東京日日新聞とうきょうにちにちしんぶん（後ごの毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ）の主催しゅさいで行おこなわれていた名人めいじん戦せんに対抗たいこうするべく、東京とうきょう朝日新聞あさひしんぶんが当時とうじの将棋しょうぎ大成たいせい会かい（後ごの日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめい）理事りじだった加藤かとう治郎じろうらの協力きょうりょくを得えて発足ほっそくさせた棋戦きせん。

将棋しょうぎの手合てあい割わりに従したがい、プロ同士どうしでも駒こま落おちによる対局たいきょくが普通ふつうだった当時とうじとしては、異例いれいの「総そう平手ひらての公式こうしき棋戦きせん」として企画きかくされた。また大相撲おおずもうの番付ばんづけに範はんを取とり、対戦たいせん成績せいせきに応おうじて番付ばんづけが上下じょうげする形式けいしきを採用さいようした。なお、参加さんか者しゃは原則げんそくとして当時とうじの東京とうきょう方かたの棋士きしのみとされた。

しかし当時とうじは既すでに日にち中ちゅう戦争せんそうが始はじまっていただけでなく、1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）には太平洋戦争たいへいようせんそうも勃発ぼっぱつし、国内こくないの新聞しんぶん社しゃもページ減げんを余儀よぎなくされていたため、1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）3月がつ1日にち付づけで朝日新聞あさひしんぶんは将棋しょうぎ欄らんを休止きゅうし。以後いごは『週刊しゅうかん朝日あさひ』において棋譜きふ等とうを掲載けいさいする形かたちとなる。

1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）には、東京とうきょう方かたとは別べつに関西かんさい所属しょぞくの棋士きし（＋特別とくべつ枠わくとして木村きむら義雄よしお・松下まつした力つとむの2名めい）による編成へんせい将棋しょうぎも行おこなわれ、『週刊しゅうかん朝日あさひ』や『将棋しょうぎ世界せかい』でその様子ようすが伝つたえられたが、戦況せんきょうの悪化あっかに伴ともない棋戦きせんの継続けいぞくが困難こんなんとなり、同年どうねん限かぎりで終了しゅうりょうした。

ルール

主おもな規約きやくは以下いかの通とおり。

• 東西とうざい総そう当あたり、総そう平手ひらて戦せん
• 毎月まいつき一定いっていの期間きかん中ちゅうに各かく段だん一斉いっせいに対局たいきょくする
• 組くみ合あわせは各かく棋士きしの星ほし数すうを参酌さんしゃくして作成さくせいのうえ、毎月まいつき発表はっぴょうする
• 勝かち負まけの数かずは、番ばん附ふの地位ちいの上下じょうげに響ひびくだけでなく、給与きゅうよ金きんの増減ぞうげんに直接ちょくせつ関係かんけいする
• 不戦勝ふせんしょう・敗はい制せいを設もうけて厳重げんじゅうにこれを行おこなう
• 番ばん附ふは六ろくカ月かげつ後ごに編成へんせい替がえを行おこない、次つぎの場所ばしょへ移うつる準備じゅんび期間きかんを利りして優秀ゆうしゅう者しゃ選抜せんばつ棋戦きせんを行おこなう
• 大関おおぜきで二に場所ばしょ勝かち越こした時ときは張ちょう出いずる横綱よこづなに据すえて特別とくべつの待遇たいぐうを与あたえる
• 千日手せんにちては翌日よくじつ直ただちに指さし直なおし、再度さいど発生はっせいの場合ばあいには引ひき分わけとして双方そうほう半はん星ほしを与あたえる
• 持もち将棋しょうぎも双方そうほう半はん星ほしとする
• 持もち時間じかんは各かく10時じ間あいだ