李元りげん祥さち

李り 元もと祥さち（り げんしょう、生年せいねん不ふ詳しょう - 調しらべ露ろ2年ねん7月がつ24日にち（680年ねん8月がつ23日にち））は、中国ちゅうごくの唐とうの高祖こうそ李り淵ふかしの二に十じゅう男なん。母ははは楊嬪。

経歴けいれき

貞さだ観かん5年ねん（631年ねん）、許もと王おうに封ふうぜられた。貞さだ観かん11年ねん（637年ねん）、江こう王おうに徙封され、蘇州そしゅう刺史ししに任にんぜられ、実じつ封ふう八はち百ひゃく戸こを受うけた。貞さだ観かん23年ねん（649年ねん）、実じつ封ふうは千せん戸こまで加増かぞうされた。高こう宗はじめのとき、金きむ州しゅう・鄜州・鄭てい州しゅうの刺史ししを歴任れきにんした。性格せいかくは貪欲どんよくで、金宝きんぽうを蒐集しゅうしゅうし、利殖りしょくに飽あきることがなかった。ときに滕王李り元もと嬰・蒋王李り惲・虢王李り鳳おおとりらはみな貪欲どんよく暴虐ぼうぎゃくであって、王おう府ふの官かんにある者ものはかれらを嫌きらって行いきたがらず、「儋州・崖がけ州しゅう・振ふ州しゅう・白州はくしゅうに流ながされたとしても、江こう王おう・滕王・蒋王・虢王に仕つかえたくはない」と言いっていた。元げん祥さちの体からだはたいへん大おおきく、腰帯こしおびは十じゅう人にん分ぶんの長ながさで、食事しょくじは数すう人にん分ぶんを平たいらげた。当時とうじ韓かん王おう李元りげん嘉よしみ・虢王李り鳳おおとり・魏ぎ王おう李り泰やすしもまた体からだが大おおきかったが、李り元もと祥さちには及およばなかった。また李元りげん祥さちは片かた眼めがすがめであったと伝つたえられる。

調しらべ露あらわ2年ねん（680年ねん）、世よを去さると、司つかさ徒と・并州大だい都と督とくの位いを追贈ついぞうされ、献けんじ陵りょうに陪葬された。諡おくりなを安やすといった。

子こに李り晫・李り晈・李り昕・李り晧・李り炅・李り晃あきら・李り暹の7子しがいた。李り晫は永えい嘉よしみ王おうに封ふうぜられ、復ふく州しゅう刺史ししとなったが、禽獣きんじゅうの行おこないがあったとして、処刑しょけいされた。李り晈は武たけ陽よう王おうに封ふうぜられた。李り昕は任国にんごく公こうに封ふうぜられた。李り晧は義興よしおき郡ぐん公おおやけに封ふうぜられた。李り炅（李元りげん裕ひろしの養子ようし）は広こう平郡へごおり公こうに封ふうぜられた。李り晃あきらは鉅鹿郡ぐん公こうに封ふうぜられた。

伝記でんき資料しりょう

• 『旧きゅう唐とう書しょ』巻まき64 列伝れつでん第だい14「江こう王おう元もと祥さち伝でん」
• 『新しん唐とう書しょ』巻まき79 列伝れつでん第だい4「江こう王おう元もと祥さち伝でん」