李り天佑てんゆう

李り 天佑てんゆう
李り天佑てんゆう上じょう将はた（1955年ねん）
生誕せいたん	1914年ねん1月がつ8日にち 広西ひろせ省しょう臨桂県けん六ろく塘圩高だか陂寨
死没しぼつ	(1970-09-27) 1970年ねん9月27日にち（56歳さい没ぼつ） 北京ぺきん
所属しょぞく組織そしき	中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐん
最終さいしゅう階級かいきゅう	上うえ将すすむ

李り 天佑てんゆう
各種かくしゅ表記ひょうき
繁体字はんたいじ：	李り天佑てんゆう
簡体字かんたいじ：	李り天佑てんゆう
拼音：	lǐ tiānyòu
ラテン字じ：	Li T'ien-yu
和名わみょう表記ひょうき：	り てんゆう
発音はつおん転記てんき：	リー・ティエンヨウ
英語えいご名めい：	Li Tianyou

李り 天佑てんゆう（り てんゆう、1914年ねん1月がつ8日にち - 1970年ねん9月27日にち）は、中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくの軍人ぐんじん・政治せいじ家か。最終さいしゅう階級かいきゅうは中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐん上うえ将すすむ（1955年ねん授与じゅよ）。

生涯しょうがい

紅べに軍ぐんに参加さんかするまで

広西ひろせ省しょう臨桂県けん（現げん・広西ひろせチワン族ぞく自治じち区く桂かつら林りん市し臨桂区く）六ろく塘圩高だか陂寨の貧まずしい農民のうみん家庭かていに生うまれる。二に年間ねんかん私塾しじゅくで学まなんだ後のち、8歳さいの時ときから家業かぎょうを手伝てつだい始はじめた。1926年ねん、家族かぞくは逃散して竜りゅう勝まさる県けんに移うつり、薪たきぎを拾ひろい炭すみを焼やいて日々ひびの生計せいけいを立たてた。1928年ねん初はじめ、桂かつら林りんに駐屯ちゅうとんする李り明あきら瑞みずの広西ひろせ国民党こくみんとう軍ぐん第だい7師し独立どくりつ団だんが募兵ぼへいを行おこなったので、まだ14歳さいの李り天佑てんゆうも同郷どうきょうの青年せいねんらとともにこれに応募おうぼ。1929年ねん、設立せつりつされたばかりの広こう西南せいなん寧やすし教導きょうどう総そう隊たいで学まなび、隊たい内ないの共産党きょうさんとうに影響えいきょうされた。同年どうねん10月がつ17日にち、張ちょう雲くも逸いっに率ひきいられた教導きょうどう総そう隊たいは南みなみ寧やすしから右みぎ江こうに沿そって百ひゃく色しょくに赴おもむき、叛乱はんらんを起おこす（百ひゃく色しょく起おこり義よし）。叛乱はんらん部隊ぶたいは中共ちゅうきょう中央ちゅうおうに承認しょうにんされて中国ちゅうごく工こう農のう紅べに軍ぐん第だい7軍ぐんとなり、張ちょう雲くも逸いっが軍ぐん長ちょう、李り明あきら瑞みずが総そう指揮しき、鄧小平ひらたが軍ぐん政治せいじ委員いいん・前ぜん敵てき委員いいん会かい書記しょきを兼かねた。李り天佑てんゆうはこの時とき中国共産党ちゅうごくきょうさんとうに入党にゅうとうし、紅べに7軍ぐんの排はい長ちょう（小隊しょうたい長ちょう）を務つとめる。

第だい一いち次じ国共こっきょう内戦ないせん

1930年ねん2月がつ、国民党こくみんとう軍ぐんとの戦闘せんとう中ちゅう、足あしに銃創じゅうそうを負おって病院びょういんに送おくられる。同年どうねん4月がつには特務とくむ連れん連れん長ちょう（中隊ちゅうたい長ちょう）となり貴き州しゅう省しょう榕よう江え県けん城しろの攻略こうりゃく戦せんに参加さんかし、突撃とつげき隊たいを率ひきいて城壁じょうへきを上のぼっている時ときに腿ももに被弾ひだん。1931年ねん6月の百ひゃく色しょくにおける戦闘せんとうでは再ふたたび足あしを負傷ふしょうし、1932年ねん2月がつの赣州における戦闘せんとうでは右手みぎてと背部はいぶに3発はつの銃弾じゅうだんを受うけて生死せいしの境さかいを迷まよう。それでも李り天佑てんゆうは傷きずを癒いやし、1932年ねん5月には紅べに1方面ほうめん軍ぐん7軍ぐん58団だん副ふく団長だんちょう（副ふく連隊れんたい長ちょう）として戦線せんせんに復帰ふっきした。間まもなく瑞みず金きんに送おくられて中央ちゅうおう紅べに軍ぐん学校がっこう上級じょうきゅう幹部かんぶ隊たいに学まなび、1933年ねんより58団だん団長だんちょう・紅べに3軍団ぐんだん5師し13団だん団長だんちょうとして第だい4次じ対たい囲かこえ剿戦せんに参加さんかした。第だい1次じ入いれ閩作戦せん（福建ふっけん省しょうへの遠征えんせい）からの帰路きろ、国民党こくみんとう軍ぐんの1個いっこ連隊れんたいを殲滅せんめつする軍功ぐんこうを立たて、同年どうねん三等紅星奨章を授与じゅよされる。1934年ねん1月がつ、紅べに3軍団ぐんだん5師し師長もろなが（師団しだん長ちょう）となり、第だい5次じ対たい囲かこえ剿戦・第だい2次じ入いれ閩作戦さくせんに参加さんか。同年どうねん10月がつ、紅べに1方面ほうめん軍ぐんの長ちょう征ただしに従したがって軍団ぐんだんの前衛ぜんえいを担になった。広西ひろせ省しょう灌陽新しん圩における戦闘せんとうでは、2個こ連隊れんたいの兵力へいりょくで国民党こくみんとう軍ぐんの桂かつら系けい2個こ師団しだん・1個いっこ連隊れんたいと3昼夜ちゅうやにわたる激戦げきせんを繰くり広ひろげ、中共ちゅうきょう中央ちゅうおうと主力しゅりょく部隊ぶたいが湘江を渡河とかするのを援護えんごした。1935年ねん初はじめの遵義会議かいぎ後のちに紅べに3軍団ぐんだん作戦さくせん課か課長かちょうとなり、同年どうねん6月がつ紅べに1方面ほうめん軍ぐんと紅べに4方面ほうめん軍ぐんが四川しせん省しょう小金おがね県けんで会合かいごうすると、紅べに4方面ほうめん軍ぐん30軍ぐん参謀さんぼう長ちょうに転てんじた。陝北に到着とうちゃくした後のち、紅べに1軍団ぐんだん10団だん団長だんちょう・2師し副ふく師長もろながとして直ちょく羅ら鎮戦役やく・東征とうせい戦役せんえき、1936年ねん5月には4師し師長もろながとして西にし征戦せいせん役やく・山城やましろ堡戦役やくに参加さんかした。

八はち路ろ軍ぐん第だい115師し幹部かんぶ。左ひだりから陳ひね士し榘・羅ら栄さかえ桓・李り天佑てんゆう・蕭しょう華はな（1938年ねん、山西さんせい省しょう孝義たかよし）

日にち中ちゅう戦争せんそう

1937年ねん8月がつ、日にち中ちゅう戦争せんそうの勃発ぼっぱつに伴ともない紅べに軍ぐん主力しゅりょく部隊ぶたいが八はち路ろ軍ぐんに改編かいへんされると、紅べに第だい1軍団ぐんだん第だい4師しは八はち路ろ軍ぐん第だい115師し第だい343旅たび第だい686団だんとなり、李り天佑てんゆうが団長だんちょう、楊勇が副ふく団長だんちょう（その後ご政治せいじ委員いいん）に任にんじられた。1937年ねん9月の平たいら型がた関せきの戦たたかいでは、李り天佑てんゆうの686団だんは楊得志こころざし率ひきいる685団だんとともに主しゅ攻おさむを担当たんとう。同年どうねん10月がつには広陽こうよう伏ふく撃げき戦せんに参加さんかした。1938年ねん3月、343旅たび副ふく旅たび長ちょう・代理だいり旅たび長ちょう（旅団りょだん長ちょう代理だいり）となったが、同年どうねん5月がつに病やまいのため延のべ安やすに戻もどらざるを得えなくなり、まもなく西安しーあんでの療養りょうように入はいった。1939年ねん、劉りゅう亜あ楼ろう・盧の冬ふゆ生せいらとともにソ連それんのフルンゼ軍事ぐんじ大学だいがくに留学りゅうがく。1941年ねんに独どくソ戦せんが始はじまるとモンゴル経由けいゆでの帰国きこくを試こころみたものの、日本にっぽん軍ぐんの国境こっきょう警備けいびが厳きびしく断念だんねんした。1943年ねん8月がつ、モンゴル人じん商人しょうにんに扮装ふんそうしてゴビ砂漠ごびさばくの無人むじんの野のを越こえ、寧やすし夏なつ・甘粛かんせいを経へて西安しーあんに到着とうちゃく。1944年ねん3月がつには延のべ安やすに戻もどることができた。

第だい二に次じ国共こっきょう内戦ないせん

日本にっぽん降伏ごうぶく後ごは東北とうほく地方ちほうに派遣はけんされ、1946年ねん1月がつに北きた満まん軍ぐん区く参謀さんぼう長ちょうとなり、同年どうねん4月がつのハルビン占領せんりょうを指揮しき。松江まつえ軍ぐん区く司令しれい員いん兼けんハルビン市し代理だいり衛戍えいじゅ司令しれい員いんとして1946年ねん冬ふゆの三下さんした江南えな作戦さくせん、1947年ねん5月には東北とうほく民主みんしゅ連れん軍ぐん第だい1縦隊じゅうたい司令しれい員いんとなって第だい3次じ四よん平ひら戦役せんえきや1947年ねん夏なつ・秋あき・冬季とうき攻勢こうせいに参加さんか。1948年ねん1月がつ、東北とうほく野戦やせん軍ぐん第だい1縦隊じゅうたい司令しれい員いんに任にんじられ、同年どうねん3月がつの第だい4時じ四よん平ひら戦役せんえきや遼りょう瀋戦役やくに参加さんかした。1948年ねん11月、東北とうほく野戦やせん軍ぐん第だい1縦隊じゅうたいが東北とうほく野戦やせん軍ぐん第だい38軍ぐんに改編かいへんされたことに伴ともない、李り天佑てんゆうは後のちに人民じんみん解放かいほう軍ぐんきっての精鋭せいえい部隊ぶたいとして知しられることになる38軍ぐんの初代しょだい軍ぐん長ちょうとなった。初代しょだい政治せいじ委員いいんは梁りょう必業である。38軍ぐんは北京ぺきん・天津てんしんの解放かいほうを狙ねらった平津ひらつ戦役せんえきに参加さんかし、1949年ねん1月がつ14日にちに天津てんしんへ入城にゅうじょう、天津てんしん警備けいび司令しれい官かん陳ちん長ちょう捷としらの国民党こくみんとう軍ぐん幹部かんぶを捕虜ほりょとした。李り天佑てんゆうは1949年ねん5月、第だい4野戦やせん軍ぐん第だい13兵団へいだん第だい一いち副ふく司令しれい員いんに転てんじた。

視察しさつを行おこなう李り天佑てんゆう（1964年ねん、遼寧りょうねい省しょう安東あんどう）

人民じんみん共和きょうわ国こく成立せいりつ後ご

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく成立せいりつ後ごは、広西ひろせ軍ぐん区く副ふく司令しれい員いん・同どう司令しれい員いんとして帰順きじゅんした国民党こくみんとう軍ぐんの改編かいへんを行おこなうとともに、残党ざんとう狩かり・土匪どひ狩かり・スパイ狩かりを実施じっし。1954年ねん、南京なんきん軍事ぐんじ学院がくいん戦役せんえき系けいに入校にゅうこう。1957年ねんに卒業そつぎょうすると広州こうしゅう軍ぐん区く第だい一いち副ふく司令しれい員いん・代理だいり司令しれい員いんとして海岸かいがん防衛ぼうえいの増強ぞうきょうに努つとめた。1962年ねん9月、中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほう軍ぐん副ふく総そう参謀さんぼう長ちょう。文化ぶんか大だい革命かくめいでは総そう参謀さんぼう長ちょう羅ら瑞卿ずいきょうが失脚しっきゃくするなど総そう参謀さんぼう部ぶも混乱こんらんに晒さらされ、李り天佑てんゆうは激務げきむと心労しんろうにより腎臓じんぞう病びょうを悪化あっかさせた。1969年ねんには中共ちゅうきょう中央ちゅうおう軍事ぐんじ委員いいん会かい委員いいんとなるが、1970年ねん9月がつ27日にち、北京ぺきんにて病死びょうし。国家こっか財産ざいさんの浪費ろうひになるとして治療ちりょうを拒こばんでの死しであった。

第だい2、第だい3届とどけ国防こくぼう委員いいん会かい委員いいん、中共ちゅうきょう第だい9届とどけ中央ちゅうおう委員いいん、第だい1・2・3届とどけ全国ぜんこく人じん大だい代表だいひょう。1955年ねん、一級いっきゅう八はち一いち勲章くんしょう・二に級きゅう独立どくりつ自由じゆう勲章くんしょう・一級いっきゅう解放かいほう勲章くんしょうを授与じゅよ。

参考さんこう資料しりょう

• “李り天佑てんゆう上じょう将はた--党とう史し频道--人民じんみん网”. 2017年ねん9月がつ26日にち閲覧えつらん。
• ““一いち代だい名将めいしょう”李り天佑てんゆう的てき传奇人生じんせい--党とう史し频道-人民じんみん网”. 2017年ねん9月がつ26日にち閲覧えつらん。
• “李り天佑てんゆう--中国ちゅうごく共ども产党新しん闻--人民じんみん网”. 2017年ねん9月がつ26日にち閲覧えつらん。