李り御ご寧やすし

李り 御ご寧やすし／1973年ねん

李り御ご寧やすし
各種かくしゅ表記ひょうき
ハングル：	이어령
漢字かんじ：	李り御お寧やすし
発音はつおん：	イ・オリョン
RR式しき：	I Eoryeong
MR式しき：	Yi Ŏryŏng

李り 御ご寧やすし（イ・オリョン、이어령、1933年ねん12月29日にち（旧暦きゅうれきは11月13日にち、戸籍こせき上じょうは1934年ねん1月がつ15日にち） - 2022年ねん2月がつ26日にち）は、韓国かんこくの文芸ぶんげい評論ひょうろん家か。韓国かんこくの初代しょだい文化ぶんか相しょう。

来歴らいれき・人物じんぶつ

韓国かんこく忠清ただきよ南道みなみどう牙きば山やま郡ぐん温ゆたか陽ひ邑左部ぶ里さと生うまれ。ソウル大だい学校がっこう国文こくぶん科か卒そつ、同どう大学院だいがくいん修了しゅうりょう、大学院だいがくいん碩せき士し。文学ぶんがく博士はかせ。朝鮮日報ちょうせんにっぽうなどの論説ろんせつ委員いいん、梨花りか女子じょし大学だいがく教授きょうじゅ、碩学せきがく教授きょうじゅ、記号きごう学がく研究所けんきゅうじょ長ちょうを経へて、同どう大学だいがく学術がくじゅつ院いん名誉めいよ碩せき座ざ教授きょうじゅ・中央日報ちゅうおうにっぽう社しゃ常任じょうにん顧問こもん、財ざい）韓かん中日ちゅうにち比較ひかく文化ぶんか研究所けんきゅうじょ理事りじ長ちょう。1981年ねんから1982年ねん、国際こくさい交流こうりゅう基金ききんの招聘しょうへいにより東京大学とうきょうだいがく比較ひかく文学ぶんがく比較ひかく文化ぶんか研究けんきゅう室しつ客員きゃくいん研究けんきゅう員いん。1988年ねん、ソウルオリンピックの開閉かいへい会式えしき等とう文化ぶんか企画きかくを主導しゅどうした。1990年ねん、盧の泰愚てう大統領だいとうりょうの政府せいふに於おいて初代しょだい文化ぶんか相しょうに任命にんめいされた。2000年ねん、新しん千せん年ねん準備じゅんび委員いいん会かい委員いいん長ちょう（大統領だいとうりょう直属ちょくぞく）。

1982年ねん、日本語にほんごで書かかれて出版しゅっぱんされた『「縮ちぢみ」志向しこうの日本人にっぽんじん』（学生がくせい社しゃ）がベストセラーになる。同書どうしょでは、従来じゅうらいの日本にっぽんの比較ひかく文化ぶんか論ろんが日本にっぽんと西洋せいようの比較ひかくでしかなかったことを批判ひはんし、土居どい健郎たけおの「甘あまえ」概念がいねんについて、日本にっぽん独特どくとくというが、単たんに西洋せいようにはないだけで韓国かんこくにもそれに相当そうとうする語かたりはあると批判ひはんした。

1992年ねん、日本にっぽん文化ぶんかデザイン大賞たいしょう受賞じゅしょう。1996年ねん、国際こくさい交流こうりゅう基金ききん賞しょう受賞じゅしょう。2008年ねん、『蛙かえるはなぜ古池ふるいけに飛とびこんだか』（学生がくせい社しゃ、1993年ねん）により、正岡子規まさおかしき国際こくさい俳句はいく賞しょうスウェーデン賞しょう受賞じゅしょう。

2022年ねん2月がつ26日にち、長ながい癌がん闘病とうびょうの末すえ、ソウルの自宅じたくで死去しきょ。享年きょうねん89歳さい没ぼつ。

韓国かんこくでは『李り御ご寧やすし全集ぜんしゅう』（22巻かん）のほか、多数たすうの著書ちょしょがある。

親族しんぞく

妻つまは評論ひょうろん家か、大学だいがく教授きょうじゅの姜きょう仁ひとし淑よし。韓国かんこく芸術げいじゅつ総合そうごう学校がっこう映像えいぞう院いん教授きょうじゅのイ・スンムは長男ちょうなん。金きむハンギルの元もと妻つまで弁護士べんごし、牧師ぼくしのイ・ミナは娘むすめ。

日本にっぽんで刊行かんこうされた著書ちょしょ

• 『恨の文化ぶんか論ろん 韓国かんこく人じんの心しんの底そこにあるもの』 (イ・オリョン文化ぶんか論ろんシリーズ 1) 裴康煥 訳やく（学生がくせい社しゃ、1978年ねん） - 後のちに『韓国かんこく人じんの心しん』へ改題かいだい
• 『「縮ちぢみ」志向しこうの日本人にっぽんじん』（学生がくせい社しゃ、1982年ねん） - 後のちに講談社こうだんしゃ文庫ぶんこ、講談社こうだんしゃ学術がくじゅつ文庫ぶんこ（講談社こうだんしゃ）
• 『俳句はいくで日本にっぽんを読よむ なぜ「古池ふるいけの蛙かえる」なのかー日本人にっぽんじんの美意識びいしき・行動こうどう様式ようしきを探さぐる』（PHP研究所けんきゅうじょ、1983年ねん）
• 『ふろしき文化ぶんかのポスト・モダン 日本にっぽん・韓国かんこくの文物ぶんぶつから未来みらいを読よむ』（中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ、1989年ねん） - 後のちに『「ふろしき」で読よむ日にち韓かん文化ぶんか』へ改題かいだい（学生がくせい社しゃ）
• 『蛙かえるはなぜ古池ふるいけに飛とびこんだか 「俳句はいく」と日本人にっぽんじんの発想はっそう』（学生がくせい社しゃ、1993年ねん）
• 『ジャンケン文明ぶんめい論ろん』（新潮社しんちょうしゃ・新潮しんちょう新書しんしょ、2005年ねん）
• 『デジログ :サイバー空間くうかんと魂たましいの融合ゆうごう』宮本みやもと尚しょう寛ひろし 訳わけ（サンマーク出版しゅっぱん、2007年ねん5月がつ）
• 『韓国かんこく的てき思考しこう』橋川はしかわ幸一こういち 訳わけ.（スカイ出版しゅっぱん、2010年ねん11月）
• 『無む神かみ論ろん者しゃの祈いのり 詩集ししゅう』権けん宅たく明あきら、佐川さがわ亜紀あき 訳やく（花はな神社じんじゃ、2012年ねん12月がつ）

共著きょうちょ編へん

• 『韓国かんこく 韓国かんこくのプロになる185のポイント』責任せきにん編集へんしゅう（セルネート出版しゅっぱん、1988年ねん）
• 『キムチの国くに』李り圭けい泰たい、金かね晩ばん助じょ 共著きょうちょ（千早ちはや書房しょぼう、2000年ねん）

脚注きゃくちゅう

出典しゅってん

公職こうしょく
先代せんだい 崔ちぇ秉烈 （文化ぶんか公報こうほう部ぶ長官ちょうかん）	大韓民国だいかんみんこく文化ぶんか部ぶ長官ちょうかん 第だい29代だい：1990 - 1991	次代じだい イ・スジョン