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栗毛 くりげ の馬 うま
尾花 おばな 栗毛 くりげ (Flaxen chestnut)
栗毛 くりげ (くりげ、英 えい : chestnut/sorrel [注釈 ちゅうしゃく 1] 、羅 ら : badius/spadix [注釈 ちゅうしゃく 2] 、中 なか : 棗 なつめ )は、馬 うま の毛色 けいろ のひとつ。一般 いっぱん に黄 き 褐色 かっしょく (栗色 くりいろ )の毛 け を持 も つ馬 うま のこと、またはその状態 じょうたい そのものを指 さ す。
多量 たりょう のフェオメラニン と、少量 しょうりょう のエウメラニン による全身 ぜんしん の黄 き 褐色 かっしょく が特徴 とくちょう である。鹿毛 かげ と異 こと なり、部位 ぶい による色見 しきみ の違 ちが いはあまりない。鹿毛 かげ との区別 くべつ は、体 からだ 色 しょく がより明 あか るいこと、四肢 しし が黒 くろ く着色 ちゃくしょく していないことにより行 おこな う。他 た に間違 まちが いやすい毛色 けいろ は栃 とち 栗毛 くりげ 、月毛 つきげ などがある。
鹿毛 かげ と並 なら び最 もっと も一般 いっぱん 的 てき な毛色 けいろ の一 ひと つであり、広 ひろ い品種 ひんしゅ にみられる毛色 けいろ である。おおむね、サラブレッド の1/4、クォーターホース の1/2を占 し める。明 あか るい長毛 ながもう を持 も つ個体 こたい を尾花 おばな 栗毛 くりげ と呼 よ ぶ。逆 ぎゃく に黒 くろ い長毛 ながもう を持 も つ個体 こたい もいる。
栗毛 くりげ の原因 げんいん 遺伝子 いでんし は、MC1R(1型 がた メラノコルチン受容 じゅよう 体 たい )のS83F変異 へんい 型 がた (これを栗毛 くりげ 遺伝子 いでんし と呼 よ ぶ)である。MC1Rは、MSH(メラニン細胞 さいぼう 刺激 しげき ホルモン)のシグナルを受 う け取 と り、フェオメラニンの合成 ごうせい を抑制 よくせい し、エウメラニンの合成 ごうせい を促進 そくしん する機能 きのう を持 も つ。
栗毛 くりげ 遺伝子 いでんし をホモ で持 も つと、MC1Rの本来 ほんらい の機能 きのう が働 はたら かず、結果 けっか としてフェオメラニンが過剰 かじょう に合成 ごうせい される。これが栗毛 くりげ である。メラニン 合成 ごうせい 系 けい の制御 せいぎょ 機構 きこう は、MC1R遺伝子 いでんし のコピーが1つのみでも正常 せいじょう に働 はたら くため、ヘテロ 個体 こたい は栗毛 くりげ にならない。これらは、ヒトにおける赤毛 あかげ の発現 はつげん 機構 きこう と類似 るいじ している。
なお、栃 とち 栗毛 くりげ や月毛 つきげ も同様 どうよう に栗毛 くりげ 遺伝子 いでんし をホモで持 も つ。月毛 つきげ は、栗毛 くりげ 遺伝子 いでんし に加 くわ えてクリーム様 さま 希釈 きしゃく 遺伝子 いでんし が作用 さよう し、メラニンの総量 そうりょう が抑 おさ えられることで起 お こっている。一方 いっぽう 、栗毛 くりげ と栃 とち 栗毛 くりげ の差 さ がどのように生 しょう じているか、現時点 げんじてん では明 あき らかでない。
^ 英語 えいご は、chestnutとsorrelを区別 くべつ する場合 ばあい が多 おお い。
^ badiusは鹿毛 かげ を含 ふく む。spadixは本来 ほんらい のラテン語 らてんご ではなく、ギリシア語 ご σπαδιξの借用 しゃくよう
Rieder, S., Taourit, S., Mariat, D., Langlois, B., Guérin, G. (2001). “Mutations in the agouti (ASIP), the extension (MC1R), and the brown (TYRP1) loci and their association to coat color phenotypes in horses (Equus caballus)”. Mammalian Genome 12 (6): 450-5. doi :10.1007/s003350020017 .
原 はら 秀昭 ひであき . “馬 うま の個体 こたい 識別 しきべつ ”. JRA競走 きょうそう 馬 ば 総合 そうごう 研究所 けんきゅうじょ . 2009年 ねん 4月 がつ 10日 とおか 閲覧 えつらん 。
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