橋本はしもと禎造ていぞう

橋本はしもと 禎造ていぞう(はしもと ていぞう、1904年ねん3月14日にち-1991年ねん11月18日にち)は大正たいしょう時代じだいから昭和しょうわ時代じだいにかけての江戸えど凧だこ職人しょくにん、凧たこ絵師えし。歌川うたがわ派はの流ながれをくむ凧たこ絵師えしである。

来歴らいれき

1904年ねん、東京とうきょう向島むこうじま請地うけち曳舟に生うまれる。 父ちちは際物きわもの師しの橋本はしもと留吉とめきち。4歳さいの時とき、上野うえのに転居てんきょする。江戸えど時代じだいから上野うえのにおいて坂本さかもと房吉ふさきち、橋本はしもと留吉とめきち、橋本はしもと禎造ていぞうと三さん代だい続つづく手描てがきによる江戸えど凧だこ作づくりの職人しょくにんであった。10歳さいで江戸えど凧だこ作づくりを始はじめており、13歳さいの時ときから橋本はしもと留吉とめきちのもとで修業しゅぎょうしている。これ以降いこう、歌川うたがわ国芳くによしの流ながれをくむ武者むしゃ絵えなどによる江戸えど凧だこつくりを77年間ねんかんの生涯しょうがいにわたって続つづけている。なお、大正たいしょうの頃ころまでには木版もくはんによる凧たこもあり、版木はんぎが存在そんざいしていたが、1923年ねんの関東大震災かんとうだいしんさいにおいて焼失しょうしつしたという。1988年ねんには東京とうきょう都と無形むけい文化財ぶんかざいの指定していをうけている。享年きょうねん87。門人もんじんに志村しむら康夫やすおがいる。

作品さくひん

• 「甲冑かっちゅう凧だこ(手描てがき)」
• 「羅生門らしょうもん」 角かく凧だこ(手描てがき 西にしの内うち二に枚まい半はん、障子しょうじ張ちょう)
• 「宇治川うじがわ合戦かっせん」 角かく凧だこ
• 「一いち谷たに合戦かっせん」 角かく凧だこ
• 「義経よしつね八はち艘そう飛ひ」 角かく凧だこ
• 「川中島かわなかじま」 角かく凧だこ
• 「加藤かとう清正きよまさ」 角かく凧だこ(題字だいじは「清正きよまさ公おおやけ」)
• 「和わ唐とう内ない」 角かく凧だこ
• 「八犬伝はっけんでん」 角かく凧だこ
• 「水みず滸伝」 角かく凧だこ
• 「義経よしつねと弁慶べんけい」 角かく凧だこ
• 「船ふね弁慶べんけい」 大だい凧たこ
• 「奴やつ凧だこ(三さん奴やつ)」
• 「奴やつ凧だこ(墨すみは木版もくはん、色いろは型かた摺すり、ぼかしは手て彩色さいしき)」
• 「六ろく角かく凧だこ 鍾馗しょうき」

参考さんこう文献ぶんけん

• 橋本はしもと禎造ていぞう・きよ 喜多川きたがわ周あまね之の 『江戸えど凧だこ三さん代だい』 徳間書店とくましょてん、1978年ねん
• 上田うえだ正ただし昭あきらほか編へん 『日本人にっぽんじん名めい大だい辞典じてん』 講談社こうだんしゃ、2001年ねん
• 日外にちがいアソシエーツ編へん 『20世紀せいき日本人にっぽんじん名めい事典じてん』 日外にちがいアソシエーツ、2004年ねん