浮遊ふゆう物質ぶっしつ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

浮遊ふゆう物質ぶっしつ(ふゆうぶっしつ、suspended solids)とは、みずなか浮遊ふゆうする粒子りゅうしみち2 mm以下いか溶解ようかいせい物質ぶっしつ総称そうしょうである。日本にっぽんでは水質すいしつ指標しひょうの1つとされており、重量じゅうりょう濃度のうど(mg/L)であらわされる。かかにご物質ぶっしつ(けんだくぶっしつ、suspended substance)ともばれる。通常つうじょうSSりゃくされる。

概要がいよう[編集へんしゅう]

浮遊ふゆう物質ぶっしつ(SS)をおおふくみず透視とうしがり、太陽光たいようあきらさえぎられることによって藻類そうるい光合成こうごうせい阻害そがいされる。また、汚濁おだくすすんだみずでは有機ゆうきたいのSSの比率ひりつたかくなり、その有機物ゆうきぶつ分解ぶんかい溶存ようぞん酸素さんそ消費しょうひされるため、生態せいたいけいおおきな影響えいきょうあたえる。

日本にっぽんでは、公共こうきょうよう水域すいいきにおける生活せいかつ環境かんきょう保全ほぜんかかわる環境かんきょう基準きじゅん特定とくてい事業じぎょうしょかかわる排水はいすい基準きじゅんとうにより基準きじゅんさだめられている。

測定そくていほう[編集へんしゅう]

浮遊ふゆう物質ぶっしつ測定そくていとしてはガラス繊維せんいほう遠心えんしん分離ぶんりほうがあるものの、通常つうじょうガラス繊維せんいほうもちいられ、遠心えんしん分離ぶんりほう濾過ろかしにくい試料しりょう適用てきようされる。ガラス繊維せんいほうは、試料しりょうあなみち1 μみゅーmのガラス繊維せんい吸引きゅういんし、ろ残留ざんりゅうぶつを105 から110 ℃で2あいだ乾燥かんそうさせたのち残留ざんりゅうぶつ重量じゅうりょう測定そくていする。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]