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熊谷くまがい守一しゅいち

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1942年ねん（安井やすい仲治なかじ撮影さつえい）

熊谷くまがい 守一しゅいち（くまがい もりかず、1880年ねん〈明治めいじ13年ねん〉4月がつ2日にち - 1977年ねん〈昭和しょうわ52年ねん〉8月がつ1日にち）は、日本にっぽんの画家がか。日本にっぽんの美術びじゅつ史しにおいてフォービズムの画家がかと位置いちづけられている。しかし作風さくふうは徐々じょじょにシンプルになり、晩年ばんねんは抽象ちゅうしょう絵画かいがに接近せっきんした。富裕ふゆう層そうの出身しゅっしんであるが極度きょくどの芸術げいじゅつ家か気質きしつで貧乏びんぼう生活せいかつを送おくり、「二科展にかてん」に出品しゅっぴんを続つづけ「画壇がだんの仙人せんにん」と呼よばれた。勲くん三さん等とう（辞退じたい）、文化ぶんか勲章くんしょう（辞退じたい）。

経歴けいれき[編集へんしゅう]

1880年ねん（明治めいじ13年ねん）4月がつ2日にち、機械きかい紡績ぼうせきを営いとなむ事業じぎょう家かで地主じぬしの父ちち熊谷くまがい孫まご六ろく郎ろうと母ははタイの三男さんなん（7人にん兄弟きょうだいの末すえっ子こ）として岐阜ぎふ県けん恵那えな郡ぐん付知つけち（現げん・中津川なかつがわ市し付知つけち町まち）に生うまれた。子供こども時代じだいから絵えを好このんだ。父親ちちおやの孫まご六ろく郎ろうは学がくも財ざいもない中なかから製糸せいし業ぎょうで成功せいこうし、岐阜ぎふ県けん会かい議員ぎいんとなり、1885年ねん（明治めいじ18年ねん）には同どう議長ぎちょうを務つとめ、人口じんこう不足ふそくのため市制しせいが布ぬのされなかった岐阜ぎふの将来しょうらいのため有力ゆうりょく者しゃに働はたらきかけて市制しせい実施じっし運動うんどうを興おこし、近隣きんりん町村ちょうそんを合併がっぺいして人口じんこうを増ふやし、私財しざいを投とうじるなどして市制しせいを実現じつげんし、1889年ねんに初代しょだい岐阜ぎふ市長しちょうに就任しゅうにん、1892年ねんには衆議院しゅうぎいん議員ぎいんに選出せんしゅつされ、岐阜ぎふの名士めいしとなった人物じんぶつ[1][2][3][4]。製紙せいし工場こうじょうのほか春はる牛うし社しゃ牧牛ぼくぎゅう場じょうなどを経営けいえいする孫まご六ろく郎ろうは政治せいじや商売しょうばいに忙いそがしく、守一しゅいちが3歳さいのときに祖母そぼや母ははから引ひき離はなして他たの兄弟きょうだいとともに熊谷くまがい製糸せいし工場こうじょうに隣接りんせつする岐阜ぎふ市内しないの邸宅ていたくに住すまわせ、妾わらわの一人ひとりを「おかあさん」と呼よばせて養育よういくさせた[5]。同家どうけには、孫まご六ろく郎ろうの二人ふたりの妾わらわと大勢おおぜいの異母いぼ兄弟きょうだいが暮くらしていた[6]。岐阜ぎふ県けん尋常じんじょう小学校しょうがっこうに入学にゅうがくし、11歳さいのとき、濃こ尾お地震じしんで友人ゆうじんを多数たすう亡なくす[6]。12歳さいころより水彩すいさい画がを描えがきはじめ、14歳さいで岐阜ぎふ市し尋常じんじょう中学校ちゅうがっこうに進学しんがくする[6]。

青年せいねん時代じだい[編集へんしゅう]

17歳さいで上京じょうきょうし、芝公園しばこうえん内うちにある私立しりつ校こう正則せいそく尋常じんじょう中学ちゅうがくに転校てんこうするが、絵描えかきになりたいことを父ちちに告つげたところ、「慶応義塾けいおうぎじゅくに一いち学期がっき真面目まじめに通かよったら、好すきなことをしてもよい」と言いわれたため、1897年ねん（明治めいじ30年ねん）に慶應義塾けいおうぎじゅく普通ふつう科か（慶應義塾けいおうぎじゅく普通ふつう部ぶ）に編入へんにゅうし、1学期がっき間あいだだけ通かよって中退ちゅうたいする[6]。

1898年ねん（明治めいじ31年ねん）、共立きょうりつ美術びじゅつ学がく館かん入学にゅうがく。1899年ねん（明治めいじ32年ねん） 召集しょうしゅう、徴兵ちょうへい検査けんさで乙種おつしゅ合格ごうかく（前歯まえばが7本ほん抜ぬけていたため甲種こうしゅでは不ふ合格ごうかく。日にち露ろ戦争せんそうでは徴兵ちょうへいされなかった）。

1900年ねん（明治めいじ33年ねん）、東京とうきょう美術びじゅつ学校がっこうに入学にゅうがく[7]。同級生どうきゅうせいに青木あおき繁しげる、山下やました新太郎しんたろうらがいる。山梨やまなし県けんや東北とうほく地方ちほうを巡めぐるスケッチ旅行りょこうをする。

1905年ねん（明治めいじ38年ねん）から1906年ねん（明治めいじ39年ねん）にかけて樺太からふと調査ちょうさ隊たいに参加さんかしスケッチを行おこなう。

1909年ねん（明治めいじ42年ねん）自画じが像ぞう『蝋燭ろうそく』は、闇やみの中なかから世界せかいを見みつめる若わかき画家がかの不安ふあんを描えがき、第だい三さん回かい文展ぶんてんで入賞にゅうしょうした。

1913年ねん（大正たいしょう2年ねん）頃ごろ、実家じっかへ戻もどり林業りんぎょうなどの日雇ひやとい労働ろうどうの職しょくにつく。この時期じき作品さくひんは「馬うま」他た3点てんのみ。

1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）再ふたたび上京じょうきょう。第だい2回かい二科展にかてんに「女おんな」出展しゅってん。後のちに軍ぐんの圧力あつりょくで二科展にかてんが解散かいさんされるまで毎年まいとし作品さくひんを出品しゅっぴんする。

1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）42歳さいで18歳さい下かの大江おおえ秀子ひでこ（1898-1984）と結婚けっこん。秀子ひでこは和歌山わかやま県けん日置ひおき郡ぐん南部なんぶ町まちの生うまれ。大江おおえ家かは近在きんざいきっての豪商ごうしょうで、山林さんりん地主じぬしだった。大正たいしょう9年ねんに遠縁とおえんの美び大生おおう、原はら愛造あいぞうと結婚けっこんしている。[8]原はら愛造あいぞうとの婚約こんやく時代じだいに、熊谷くまがい守一しゅいちと音楽おんがくグループを通とおして知しり合あい、守一しゅいちは秀子ひでこをモデルに『某ぼう婦人ふじん像ぞう』を描えがき二科展にかてんに出品しゅっぴん。大江おおえ秀子ひでこが24歳さいのときに原はら愛造あいぞうと離婚りこん。守一しゅいちと秀子ひでこの間あいだに5人にんの子供こども、長男ちょうなん・黄き、次男じなんの陽ひ(1925～28、肺炎はいえんで３歳さいで死亡しぼう）、長女ちょうじょの萬まん(1924～47、肺結核はいけっかくで２３歳さいで死亡しぼう）、次女じじょの榧かやは画家がか・日本にっぽん山岳さんがく画が協会きょうかい会員かいいん、三さん女じょの茜あかね（1930〜1932、病死びょうし）を設もうけたが、熊谷くまがいは絵えが描えがけず貧乏びんぼうが続つづき「妻つまからは何なにべんも『絵えを描えがいてください』と言いわれた。（中略ちゅうりゃく）周まわりの人ひとからもいろいろ責せめ立たてられた」と後のちに述のべている。当時とうじは日々ひびの食事しょくじにも事欠ことかくありさまで、次男じなんの陽ひが肺炎はいえんに罹かかったときも医者いしゃにみせることができず死しなせてしまった。陽ひの亡骸なきがらを熊谷くまがいは絵えに描えがいている（『陽ひの死しんだ日ひ』1928年ねん（昭和しょうわ3年ねん））。熊谷くまがいは描えがいた後のちで、これでは人間にんげんではない、鬼おにだと気きづき愕然がくぜんとしたという。

1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）二科会にかかいの番ばん衆しゅ技わざ塾じゅく開設かいせつに際さいし参加さんか。後進こうしんの指導しどうに当あたった[9]。

池袋いけぶくろ時代じだい[編集へんしゅう]

1951年ねん

1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）後ご々池袋いけぶくろモンパルナスと称しょうされる地域ちいきの近ちかく（現在げんざいの豊島としま区く千早ちはや）に80坪つぼに満みたない土地とちを借かり、家いえを建たてる。

1938年ねん（昭和しょうわ13年ねん）同おなじ二科会にかかい会員かいいんの濱田はまだ葆光のつよい薦こもめで墨絵すみえ（日本にっぽん画が(毛筆もうひつ画が)）を描えがき、この年としに濱田はまだ葆光の助たすけで大阪おおさかと奈良ならと名古屋なごやで相次あいついで個展こてんが開ひらかれる。熊谷くまがい守一しゅいちの最初さいしょの個展こてんは、意外いがいにも墨絵すみえ（日本にっぽん画が(毛筆もうひつ画が)）であった。

1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん） 二に紀き会かい創立そうりつに参加さんか。

1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん） 二に紀き会かい退会たいかい。無所属むしょぞく作家さっかとなる。

晩年ばんねん[編集へんしゅう]

1956年ねん（昭和しょうわ31年ねん）76歳さい　軽かるい脳卒中のうそっちゅうで倒たおれる。以降いこう、長ながい時間じかん立たっていると眩暈げんうんがすると写生しゃせい旅行りょこうを断念だんねんし遠出とおでを控ひかえた。晩年ばんねん20年間ねんかんは、30坪つぼもない鬱蒼うっそうとした自宅じたくの庭にわで、自然しぜん観察かんさつを楽たのしむ日々ひびを送おくる。（熊谷くまがい守一しゅいち自身じしんが「約やく30年間ねんかん 家かから出でていない」などの言葉ことばを残のこしているが、実際じっさいはこの脳卒中のうそっちゅう以降いこうというのが正ただしい。また、庭にわについても自身じしんが「50坪つぼ足たらずの庭にわ」と言葉ことばを残のこしているが実際じっさいはずっと狭せまかった。）

1967年ねん（昭和しょうわ42年ねん）87歳さい　「これ以上いじょう人ひとが来きてくれては困こまる」と文化ぶんか勲章くんしょうの内示ないじを辞退じたいした。また1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）の勲くん三さん等とう叙勲じょくんも辞退じたいした。 1976年ねん 郷里きょうりの岐阜ぎふ県けん恵那えな郡ぐん付知つけち町まちに熊谷くまがい守一しゅいち記念きねん館かんが設立せつりつされる。 1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）8月がつ1日にち、老衰ろうすいと肺炎はいえんのため97歳さいで没ぼっした。墓所はかしょは多磨たま霊園れいえん。

没後ぼつご[編集へんしゅう]

1985年ねんに次女じじょで画家がかの榧かや（かや）が守もり一いちの旧居きゅうきょに「熊谷くまがい守一しゅいち美術館びじゅつかん」を創設そうせつし、館長かんちょうとなる（2007年ねんに豊島としま区くに寄贈きぞうし区立くりつの美術館びじゅつかんとなる）[10]。2004年ねんには長男ちょうなん・黄き（こう）が『熊谷くまがい守一しゅいちの猫ねこ』の画が文集ぶんしゅうを刊行かんこうし、守一しゅいちの絵画かいが、日記にっき、スケッチ帳ちょうなどを岐阜ぎふ県けんに寄贈きぞう[11]。2015年ねんに中津川なかつがわ市しに「熊谷くまがい守まもる一ひとつけち記念きねん館かん」が設立せつりつされる。

作風さくふう[編集へんしゅう]

写実しゃじつ画がから出発しゅっぱつし、表現ひょうげん主義しゅぎ的てきな画風がふうを挟はさみ、やがて洋画ようがの世界せかいで「熊谷くまがい様式ようしき」ともいわれる独特どくとくな様式ようしき-極端きょくたんなまでに単純たんじゅん化かされた形かたち、それらを囲かこむ輪郭りんかく線せん、平面へいめん的てきな画面がめんの構成こうせいをもった抽象ちゅうしょう度どの高たかい具象ぐしょう画がスタイル-を確立かくりつした。轢死れきし体たいを目めにしたことをきっかけに、人ひとの死しや重おもい題材だいざいも扱あつかった。生活苦せいかつくの中なかで5人にんの子こをもうけたが、赤貧せきひんから3人にんの子こを失うしなった。

4歳さいで死しんだ息子むすこ・陽ひ（よう）が自宅じたくの布団ふとんの上うえで息いき絶たえた姿すがたを荒々あらあらしい筆遣ふでづかいで描えがいたもの（「陽ひの死しんだ日ひ」1928年ねん/大原おおはら美術館びじゅつかん）、結核けっかくを患わずらい2年ねんも寝込ねこんでいた長女ちょうじょ・萬ばん（まん）の病床びょうしょうの顔かおを描えがいた作品さくひん、その萬まんが21歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえてすぐ亡なくなり野辺のべの送おくりの帰かえりを描えがいた作品さくひん（「ヤキバノカエリ」1948-55年ねん/岐阜ぎふ県けん美術館びじゅつかん）、仏壇ぶつだんに当時とうじは高価こうかであったタマゴをお供そなえした様子ようす（「仏前ぶつぜん」1948年ねん/豊島としま区立くりつ熊谷くまがい守一しゅいち美術館びじゅつかん 寄託きたく作品さくひん(個人こじん蔵ぞう)）なども絵えに残のこしている。子煩悩こぼんのうで大変たいへんに子供こどもをかわいがった。

自然しぜんや裸婦らふ、身近みぢかな小しょう動物どうぶつや花はななど生命せいめいのあるものを描えがいた画家がかで、洋画ようがだけでなく日本にっぽん画がも好このんで描えがき、書しょ・墨絵すみえも多数たすう残のこした。墨すみの濃淡のうたんを楽たのしみながら自由じゆうに描えがかれた墨絵すみえ、生命せいめいあるものを絵えでなく「書しょ」で表現ひょうげんしたとも評ひょうされた書しょ、また、頼たのまれれば皿さらに絵付えつけなどもした。摺すり師しとの仕事しごとを楽たのしんで制作せいさくした木版もくはん画がも残のこされている。

熊谷くまがいは、昭和しょうわ46年ねん6月がつ14日にち〜7月がつ12日にちまで連載れんさいされた日本経済新聞にほんけいざいしんぶんの私わたしの履歴りれき書しょにおいて（現在げんざいは『へたも絵えのうち』と題だいされ平凡社へいぼんしゃライブラリーより文庫ぶんこ化かされている）「二科にしなの研究所けんきゅうじょの書生しょせいさんに「どうしたらいい絵えがかけるか」と聞きかれたときなど、私わたしは「自分じぶんを生いかす自然しぜんな絵えをかけばいい」と答こたえていました。下品げひんな人ひとは下品げひんな絵えをかきなさい、ばかな人ひとはばかな絵えをかきなさい、下手へたな人ひとは下手へたな絵えをかきなさい、と、そういっていました。」「結局けっきょく、絵えなどは自分じぶんを出だして自分じぶんを生いかすしかないのだと思おもいます。自分じぶんにないものを、無理むりになんとかしようとしても、ロクなことにはなりません。だから、私わたしはよく二に科かの仲間なかまに、下手へたな絵えも認みとめよといっていました。」と言いっている。

晩年ばんねんは自宅じたくからほとんど出でることがなく、夜よるはアトリエで数時間すうじかん絵えを描えがき、昼間ひるまはもっぱら自宅じたくの庭にわで過すごした。熊谷くまがいにとっての庭にわは小宇宙しょううちゅうであり、日々ひび、地ちに寝転ねころがり空そらをみつめ、その中なかで見みえる動植物どうしょくぶつの形態けいたいや生態せいたいに関心かんしんをもった。晩年ばんねんの作品さくひんは、庭にわにやってきた鳥とりや昆虫こんちゅう、猫ねこや庭にわに咲さいていた花はななど、身近みぢかなものがモチーフとなっている。（現在げんざい庭にわは残のこっていない。旧居きゅうきょ跡地あとちには1985年ねんに熊谷くまがい守一しゅいち美術館びじゅつかんが建たてられた。）

熊谷くまがい様式ようしきとされる下絵したえデッサン（線せん）が塗ぬり残のこされた作品さくひんで、山々やまやまや海うみ・風景ふうけいが描えがかれたものについては、若わかい頃ころのスケッチブックを広ひろげて油絵あぶらえにしていた。同おなじ下絵したえで描えがかれた作品さくひんも多おおく、構図こうずの違ちがいや色いろ使づかいを変かえたりと熊谷くまがい自身じしんが楽たのしみながら描えがかれたであろう作品さくひんが展開てんかいされる。線せんと面めんで区切くぎられた小ちいさな4号ごうサイズの板いたには 作品さくひんを見みるものに【昆虫こんちゅうの目め】を持もたせてくれる。

面めんと線せんだけで構成こうせいされた独特どくとくな画風がふうによる作品さくひんは、現在げんざいも高たかい評価ひょうかを得えている。

趣味しゅみ[編集へんしゅう]

自みずからチェロやヴァイオリンや三味線しゃみせんを奏かなでる音楽おんがく愛好あいこう家か。作曲さっきょく家かの信しん時じ潔きよしとは30代だいからの友人ゆうじんで、後のちに信しんじ時じの娘むすめと熊谷くまがいの息子むすこが結婚けっこんするほど親したしい間柄あいだがらだった。一頃ひところは絵えを描えがくことをせず信しんじ時じの資料しりょうを元もとに音おとの周波数しゅうはすうの計算けいさんに熱中ねっちゅうしていた。

美術館びじゅつかん[編集へんしゅう]

  • 木村きむら定三ていぞうコレクション

愛知あいち県けんの資産しさん家か・木村きむら定三ていぞうが熊谷くまがい守一しゅいちの作品さくひんに惚ほれ、買取かいとりの個展こてんを開ひらくなどし、熊谷くまがいの名なは晩年ばんねんにかけて広ひろく日本にっぽんの画壇がだんに名なを知しられるようになった。木村きむら定三ていぞうが集あつめた熊谷くまがいのコレクションは100点てんを越こえ、その全すべてが現在げんざいは愛知あいち県けん美術館びじゅつかんに所蔵しょぞうされている。

  • 村山むらやまコレクション

天童てんどう市し美術館びじゅつかん村山むらやま祐太郎ゆうたろう記念きねん熊谷くまがい守一しゅいち展示てんじ室しつに所蔵しょぞう。

  • 熊谷くまがい守まもる一ひとつけち記念きねん館かん - 生うまれ故郷こきょうに設立せつりつされた記念きねん館かん。
  • 豊島としま区く立たて熊谷くまがい守一しゅいち美術館びじゅつかん - 1985年ねんに自宅じたくを建たて替かえ私設しせつ美術館びじゅつかんとして開館かいかん。次女じじょ・熊谷くまがい榧かやが館長かんちょうを務つとめる。2007年ねん11月6日にちより豊島としま区立くりつとなる。

代表だいひょう作さく[編集へんしゅう]

  • 『泉いずみ』 1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）熊谷くまがい守まもる一ひとつけち記念きねん館かん

著作ちょさくと回想かいそう[編集へんしゅう]

  • 『へたも絵えのうち』1971年ねん。随筆ずいひつ集しゅう（日本経済新聞にほんけいざいしんぶんの「私わたしの履歴りれき書しょ」に掲載けいさい）、平凡社へいぼんしゃライブラリー・日経にっけいビジネス人文じんぶん庫こで再刊さいかん
  • 『蒼あおい蠅はえ』求もとめ龍りゅう堂どう、1976年ねん、新版しんぱん2014年ねんほか、。随筆ずいひつ集しゅう
  • 『ひとりたのしむ　熊谷くまがい守一しゅいち画が文集ぶんしゅう』求もとむ龍りゅう堂どう、1997年ねん
  • 『熊谷くまがい守一しゅいち　わたしはわたし』求もとむ龍りゅう堂どう、2020年ねん。各かく・熊谷くまがい榧かや編へんの新版しんぱん
  • 熊谷くまがい榧かや『モリはモリ、カヤはカヤ　父ちち・熊谷くまがい守一しゅいちと私わたし』新しん日本にっぽん出版しゅっぱん社しゃ、1990年ねん、白山はくさん書房しょぼう、2013年ねん
  • 向井むかい加か寿枝ひさえ『赤あかい線せんそれは空間くうかん　思おもい出での熊谷くまがい守一しゅいち』岐阜新聞社ぎふしんぶんしゃ、1996年ねん

関連かんれん図書としょ[編集へんしゅう]

演えんじた俳優はいゆう[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 児玉こだま九峯きゅうほう; 藤田ふじた桜さくら鉄てつ「熊谷くまがい孫まご六郎ろくろう君くん」『濃こ飛ひ名誉めいよ人物じんぶつ評ひょう 上じょう』濃こ飛ひ名誉めいよ会かい、1894年ねん。 
  2. ^ 歴代れきだい議長ぎちょう・副ふく議長ぎちょう岐阜ぎふ県議会けんぎかい
  3. ^ 岐阜ぎふ市し 編へん「市制しせいの実施じっし」『岐阜ぎふ市し史し』岐阜ぎふ市し、1928年ねん。 
  4. ^ 『衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょ一覧いちらん 明治めいじ45年ねん2月がつ』衆議院しゅうぎいん事務じむ局きょく、1912年ねん、32頁ぺーじ。 
  5. ^ 『私わたしの履歴りれき書しょ (文化ぶんか人じん 7) 』（日本経済新聞社にほんけいざいしんぶんしゃ, 1984）
  6. ^ a b c d 守まもり一いち略歴りゃくれき熊谷くまがい守まもる一ひとつけち記念きねん館かん
  7. ^ 1904年ねん卒業そつぎょう（『東京とうきょう美術びじゅつ学校がっこう一覧いちらん 従したがえ明治めいじ37年ねん至いたり明治めいじ38年ねん』東京とうきょう美術びじゅつ学校がっこう、1905年ねん、111頁ぺーじ。 ）。
  8. ^ 田村たむら祥さち蔵ぞう『仙人せんにんと呼よばれた男おとこ』
  9. ^ 石塚いしづか太ふとし喜治よしはるはここで守もり一いちに師事しじした。
  10. ^ 略りゃく年譜ねんぷ熊谷くまがい榧かやつけちギャラリー
  11. ^ 熊谷くまがい守一しゅいち歴史れきしが眠ねむる多磨たま霊園れいえん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

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