牛尾うしお三千夫みちお

牛尾うしお 三千夫みちお（うしお　みちお、1907年ねん - 1986年ねん9月17日にち）は、日本にっぽんの民俗みんぞく学者がくしゃ、神職しんしょく、歌人かじんである。現代げんだいに神かみがかりを残のこす大だい元もと神楽かぐらの伝承でんしょう者しゃで主おもに神楽かぐらと田植たうえ歌かの分野ぶんやで功績こうせきを残のこしている。

略歴りゃくれき

島根しまね県けん邑智おうち郡ぐん市山いちやま村むら（現げん江津ごうつ市し桜江さくらえ町まち市山いちやま）出身しゅっしん。

1932年ねん、國學院大学こくがくいんだいがく卒業そつぎょう。在学ざいがく中ちゅう、西にし角井かくい正ただし慶けい「神楽かぐら研究けんきゅう」雑誌ざっし「民俗みんぞく芸術げいじゅつ」編集へんしゅうを手伝てつだう。

帰郷ききょう後ごは市山いちやま飯尾いのお山さん八幡宮はちまんぐう宮司ぐうじ、広島ひろしま・島根しまね・山口やまぐち県けんの文化財ぶんかざい保護ほご審議しんぎ会かい委員いいんを務つとめる。

勲くん五ご等とう瑞宝章ずいほうしょう。

学説がくせつ

牛尾うしおは「神楽かぐらと神かみがかり」で広島ひろしま県けん備後びんご地方ちほうの比婆ひば荒神こうじん神楽かぐらについて、三さん十じゅう三さん年ねん目めの式年しきねん祭さいを亡なくなった人ひとの魂たましいが祖そ霊れいに加入かにゅうする儀式ぎしきとした。

著書ちょしょ

• 『神楽かぐらと神かみがかり　牛尾うしお三千夫みちお著作ちょさく集しゅう１』名著めいちょ出版しゅっぱん　1985　※第だい二に十じゅう五ご回かい柳田やなぎだ国男くにお賞しょう受賞じゅしょう。
• 『大田おおた植しょくの習俗しゅうぞくと田植たうえ歌か　牛尾うしお三千夫みちお著作ちょさく集しゅう２』名著めいちょ出版しゅっぱん　1986
• 『美うつくしい村むら　民俗みんぞく採訪さいほう記き』石見いわみ郷土きょうど研究けんきゅう懇話こんわ会かい　1977
• 『続つづけ美うつくしい村むら　民俗みんぞく採訪さいほう記き』石見いわみ郷土きょうど研究けんきゅう懇話こんわ会かい　1983
• 『桔梗ききょうの空そら』私家版しかばん　1983

参考さんこう文献ぶんけん

• 岩田いわた勝まさる「牛尾うしお神楽かぐら学がくを継承けいしょうしていくために」『広島ひろしま民俗みんぞく』第だい26巻かん、1987年ねん、1-17頁ぺーじ。 
• 渡邊わたなべ昭五しょうご「牛尾うしおさんの他生たしょう解かい」『広島ひろしま民俗みんぞく』第だい26巻かん、広島ひろしま民俗みんぞく学会がっかい、1987年ねん、23-34頁ぺーじ。 
• 田中たなか重雄しげお「牛尾うしお三千夫みちお先生せんせいを偲しのびて」『広島ひろしま民俗みんぞく』第だい26巻かん、広島ひろしま民俗みんぞく学会がっかい、1987年ねん、36-38頁ぺーじ。 
• 内田うちだるり子こ「牛尾うしお三千夫みちお先生せんせいの思おもい出で」『広島ひろしま民俗みんぞく』第だい26巻かん、広島ひろしま民俗みんぞく学会がっかい、1987年ねん、38-40頁ぺーじ。 
• 田地たじ春江はるえ「追悼ついとう」『広島ひろしま民俗みんぞく』第だい26巻かん、広島ひろしま民俗みんぞく学会がっかい、1987年ねん、40-41頁ぺーじ。 
• 黒田くろだ正ただし「牛尾うしお先生せんせいと佐々木ささき宮司ぐうじのこと（比婆ひば郡ぐん荒神こうじん神楽かぐらの立場たちばから）」『広島ひろしま民俗みんぞく』第だい28巻かん、広島ひろしま民俗みんぞく学会がっかい、1988年ねん、28-30頁ぺーじ。 
• 山路やまじ興きょう三さん「牛尾うしお三千夫みちお」『芸能げいのう』第だい11巻かん第だい31号ごう、芸能げいのう発行はっこう所しょ、1989年ねん、20-21頁ぺーじ。 
• 橋本はしもと裕之ひろゆき「「近代きんだい」の復讐ふくしゅう――牛尾うしお三千夫みちおの「美うつくしい村むら」をめぐって」『民俗みんぞく芸能げいのう研究けんきゅうという神話しんわ』森もり話はなし社しゃ、2006年ねん、76-108頁ぺーじ。