みずじゅう

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麒麟きりんいしあきら時代じだい
九尾つづらおきつね(『山海さんかいけい』より)

みずじゅう(ずいじゅう)とは、古代こだい中国ちゅうごくでこの動物どうぶつたちちょうだとかんがえられた特別とくべつな4つの霊獣れいじゅう代表だいひょうされる、瑞兆ずいちょうとして姿すがたあらわすとされるなんらかの特異とくい特徴とくちょう動物どうぶつのこと。

概説がいせつ[編集へんしゅう]

このにはさかなのようにうろこうろこちゅう[1]とりのようにはね羽虫はむし獣類じゅうるいのようにをもつ毛虫けむし甲殻こうかくるいのようにかたから甲羅こうらをもつ甲虫かぶとむしがそれぞれ360種類しゅるいいるとされたが、これらそれぞれの軍団ぐんだんちょう前述ぜんじゅつみずじゅうである。

すぐれた王者おうじゃ時代じだい出現しゅつげんするとされ、さらには王者おうじゃ裁判さいばん公正こうせいおこなわれる時代じだい出現しゅつげんする特別とくべつみずじゅうもいるといわれる。

またアルビノ動物どうぶつみずじゅうみずとりとみなし、しろすずめしろ鹿しかなどが献上けんじょうされたのを記念きねんして元号げんごうえるれいがよくられる。

よんれいふく架空かくうみずじゅうたち[編集へんしゅう]

鳳凰ほうおう
とくたか王者おうじゃによる平安へいあん治世ちせいか、すぐれた知性ちせいひとまれると姿すがたあらわ五色ごしき霊鳥れいちょうよんれい一種いっしゅ
平安へいあん治世ちせい姿すがたをあらわす鳳凰ほうおうとよく姿すがた青色あおいろっぽいはね霊鳥れいちょう鳳凰ほうおうからまれ、鸞鳥からしょとりまれたとする。
麒麟きりん
じんしん君主くんしゅまれると姿すがたあらわ一角いっかく霊獣れいじゅうかくにくつつまれ、いかなる生命せいめいをもきずつけない。麒麟きりんからしょししまれたとする。よんれい一種いっしゅとされるが、中央ちゅうおうまもよんかみちょうであるりゅう同一どういつされることや、りゅうのかわりによんかみちょうとしてあつかわれることがある。
りゅう
かく鹿しかあたま駱駝らくだうさぎ胴体どうたいへびはらは蜃、背中せなかうろここいつめたかてのひらとらみみうしていて、口辺こうへんちょうひげをたくわえ、のどにはいちしゃく四方しほう逆鱗げきりんがあり、あご宝珠ほうしゅつとわれるかみじゅう霊獣れいじゅう中国ちゅうごくでは皇帝こうていのシンボルとしてあつかわれた。よんれい一種いっしゅとしておうりゅう存在そんざいする。
れいかめ
治水ちすいざいひと帝王ていおう)がまれると姿すがたあらわかめ甲羅こうら水脈すいみゃくきざまれており治水ちすいたすける。へびたいえがかれ、水神すいじん象徴しょうちょうよんれい一種いっしゅ
獬豸
すぐれた裁判官さいばんかんまれると姿すがたあらわ一角いっかくひつじひと善悪ぜんあく理解りかい悪人あくにんかくく。
九尾つづらおきつね
かん王室おうしつまもがみとされた霊獣れいじゅう。ただしとくのない君主くんしゅ場合ばあい革命かくめいうながすのできょうじゅうでもある。

中国ちゅうごくみずじゅう[編集へんしゅう]

みずじゅうといえば、中国ちゅうごくでは一般いっぱんよんかみよん大聖たいせいじゅう)のことをす。

みずじゅうの「みず」の中国ちゅうごくでは「吉祥きっしょう」、「めでたい」という意味いみあらわし、みずじゅう吉祥きっしょうじゅうばれることもある。また、よんれい位置いちづけられるおうりゅう鳳凰ほうおう麒麟きりんれいかめよんだいみずじゅう場合ばあいがある。

みずじゅうはあくまで「めでたい動物どうぶつ」という意味いみなので、伝説でんせつじょう動物どうぶつでなくてもかまわない。中国ちゅうごく吉祥きっしょうじゅう書道しょどう彫刻ちょうこくなかでよくられる。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ うろこちゅう』 - コトバンク

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]