瑠璃るり河かわ遺跡いせき

瑠璃るり河かわ遺跡いせき（るりがいせき）は、中国ちゅうごくの北京ぺきん市し房ぼう山やま区く瑠璃るり河かわ地区ちくの北きたに位置いちする西にし周あまね時代じだいの燕つばめ国こくの城市じょうし跡あとおよび墓地ぼち跡あとである。

概要がいよう

瑠璃るり河かわの西にし周しゅう時代じだいの城跡じょうせきは現在げんざいの董ただし家か林村はやしむら一帯いったいに広ひろがり、北きた壁かべの長ながさが800メートルあまり、東ひがし壁かべと西にし壁かべについてはその北側きたがわの300メートルあまりが確認かくにんされている。東西とうざい城壁じょうへきの南側みなみがわ部分ぶぶんと南みなみ壁かべについては破壊はかいが著いちじるしく、その長ながさは不明ふめい。城壁じょうへきの外周がいしゅうには濠ほりが巡めぐらされ、城内きうちには住居じゅうきょ跡あとも発見はっけんされている。

城跡じょうせき東南とうなんの黄土おうど坡村付近ふきんが当時とうじの墓地ぼちであり、300基き以上いじょうの墓はかが発掘はっくつされている。副葬品ふくそうひんは青銅せいどう礼れい器き・玉たま器き・漆器しっき・磁器じき・武器ぶき・車馬しゃば具ぐなどであり、殉葬者しゃも発見はっけんされている。

出土しゅつどした青銅器せいどうきの銘文めいぶんには「匽侯」（燕つばめ侯こう）の文字もじが頻繁ひんぱんに見みられる。例たとえば253号ごう墓はか出土しゅつどの「菫すみれ鼎かなえ」には、燕つばめ侯こうに命めいじられた菫すみれが宗そう周あまねに赴おもむき、太ふとし保ほの召公奭に貢みつげ納品のうひんを献上けんじょうした経緯けいいが記録きろくされている。251号ごう墓はか出土しゅつどの「伯はく矩のり鬲」の銘文めいぶんには、作さく器き者しゃの伯はく矩のりが燕つばめ侯こうから賞賜しょうしを受うけたことが記しるされている。

1986年ねんに発掘はっくつされた1193号ごう墓はかは、瑠璃るり河かわ墓地ぼちの中なかで最大さいだいのものであり、被葬ひそう者しゃは燕つばめ侯こうであると考かんがえられている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 黄き石林いしばやし、朱しゅ乃誠著ちょ，高木たかぎ智さとし見み訳やく『中国ちゅうごく文化ぶんか史しライブラリー 中国ちゅうごく考古こうこの重要じゅうよう発見はっけん』（2003年ねん，日本にっぽんエディタースクール出版しゅっぱん部ぶ）