申さる應おう均ひとし

申さる 應おう均ひとし（シン・ウンギュン、1921年ねん1月がつ22日にち - 1996年ねん3月25日にち）は、昭和しょうわ時代じだいの朝鮮ちょうせん人じん日本にっぽん兵へい。大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん少佐しょうさ、大韓民国だいかんみんこく陸軍りくぐん中将ちゅうじょう。創はじめ氏し改名かいめい時どきの日本にっぽん名めいは平山ひらやま 勝敏かつとし（ひらやま かつとし）。

人物じんぶつ

日本にっぽん統治とうち下かの京きょう城府じょうふで生うまれる。父ちちは陸軍りくぐん少佐しょうさの申さる泰たい英えい（平山ひらやま輔英、陸軍りくぐん士官しかん学校がっこう第だい26期生きせい）。

1940年ねん2月がつ、陸軍りくぐん士官しかん学校がっこう卒業そつぎょう（第だい53期生きせい）。同期どうきには、後のちに沖縄おきなわ戦せんにおける集団しゅうだん自決じけつの日本にっぽん軍ぐん関与かんよに関かんする裁判さいばんで注目ちゅうもくされることとなった渡嘉敷島とかしきじまの守備しゅび隊長たいちょう赤松あかまつ嘉よしみ次じ、また座間味島ざまみじまの守備しゅび隊長たいちょう梅澤うめざわ裕ひろしの二人ふたりがいた。

陸軍りくぐん科学かがく学校がっこう砲兵ほうへい科かに入学にゅうがくし、高等こうとう軍事ぐんじ技術ぎじゅつを習得しゅうとく後ご、1943年ねん8月がつ付づけで陸軍りくぐん重砲じゅうほう兵へい学校がっこう教導きょうどう隊たいに勤務きんむ。

1943年ねん12月、砲兵ほうへい大尉たいい。

1944年ねん (昭和しょうわ19年ねん)、6月22日にち、陸りく亜あ機密きみつ第だい三さん一いち〇号ごうで動員どういん編成へんせい下か令れい。6月25日にち、独立どくりつ重砲じゅうほう兵へい第だい100大隊だいたい仮かり編成へんせい完了かんりょう、小隊しょうたい長ちょうとなる。6月26日にち　陸りく亜あ機密きみつ第だい三さん三さん三さん号ごうで第だい32軍ぐんに配属はいぞく。7月21日にち、沖縄おきなわ着ぎ。平山ひらやま隊たい (一いち個こ小隊しょうたい)、国頭くにがみ支隊したい (宇土うど武彦たけひこ支隊したい長ちょう) に派遣はけん決定けってい。12月16日にち、第だい9師団しだん抽出ちゅうしゅつに伴ともなう第だい32軍ぐん変へん組ぐみにより、第だい一いち中隊ちゅうたい長ちょうとなる。　独立どくりつ重砲じゅうほう兵へい第だい百ひゃく大隊だいたい臨時りんじ編成へんせい(人員じんいん 124 人にん)平山ひらやま隊たいの任にんにつき、本部ほんぶ半島はんとうから伊江島いえじま飛行場ひこうじょうを砲撃ほうげき援護えんごすべく本島ほんとう北部ほくぶに配備はいびされたが、一発いっぱつも撃うたず砲ほうが破壊はかいされてしまった。

沖縄おきなわ戦せん

沖縄おきなわ戦せんに第だい24師団しだん (山部やまべ隊たい) の独立どくりつ重砲じゅうほう兵へい第だい100大隊だいたい臨時りんじ編成へんせい (平山ひらやま隊たい) の砲兵ほうへい大隊だいたい長ちょうとなり、本部ほんぶ半島はんとうから伊江島いえじま飛行場ひこうじょうを守備しゅびするよう配備はいびされた。

1945年ねん (昭和しょうわ20年ねん)、4月がつ11日にち　米べい軍ぐんが国頭くにがみ支隊したい主ぬし陣地じんちへの攻撃こうげきを開始かいし。申さる応おう均ひとしは、米べい軍ぐんに対たいする砲撃ほうげきを具申ぐしんするが宇土うど支隊したい長ちょうが却下きゃっかする。これ以降いこうも重砲じゅうほうは一いち度ども放はなたれることはなかった。4月14日にち、米べい軍ぐんによって宇土うど部隊ぶたい主ぬし陣地じんちの一角いっかくが占領せんりょうされる。4月16日にち、宇土うど支隊したい長ちょう、遊ゆう撃げき戦せん実施じっしのため多野岳たのだけへの転進てんしんを命めいずる。4月19日にち、平山ひらやま隊たいが多野岳たのだけに到着とうちゃくし、第だい一いち護まもる郷さと隊たいの村上むらかみ治夫はるお隊長たいちょうと合流ごうりゅう。二人ふたりは4月がつ21日にちに遅おくれて到着とうちゃくした宇土うど武彦たけひこ大佐たいさに遊ゆう撃げき戦せん計画けいかくをもちかける。4月23日にち、米べい軍ぐんが多野岳たのだけを追撃ついげき。4月24日にち、平山ひらやま隊たい、国頭くにがみ東海岸ひがしかいがんの安波あはへ撤退てったい。4月28日にち、平山ひらやま隊たい、10:00頃ごろに内福ないふく地ちで米べい軍ぐんの一いち隊たいと交戦こうせん。その後ご、安波あはの国民こくみん学校がっこうに到着とうちゃく。6月10日にち、陸軍りくぐん少佐しょうさとなる。その後ご、司令しれい部ぶとの連絡れんらくは途切とぎれる。6月23日にち、第だい32軍ぐん司令しれい官かん牛島うしじま満みつる中将ちゅうじょう自決じけつ。

1945年ねん6月がつ頃ごろ、6名めいの部下ぶかと共ともに伊是名島いぜなじまへ渡わたる。伊是名島いぜなじまの敗残はいざん兵へいは終戦しゅうせん後ごも島しまを掌握しょうあくし、住民じゅうみんの一人ひとり、喜き納おさめ政昭まさあきは軍ぐんにスパイ容疑ようぎをかけられ平山ひらやま隊長たいちょうによって射殺しゃさつされたと遺族いぞくが証言しょうげんしている。実際じっさいには、1944年ねんから教師きょうしとして潜伏せんぷくしていた陸軍りくぐん中野なかの学校がっこう出身しゅっしんの特務とくむ教員きょういんだった西村にしむら (本名ほんみょうは後のちに馬場ばばだということが知しらされる) や駐在ちゅうざい員いん、その他たの敗残はいざん兵へい、西村にしむらが率ひきいていた地元じもとの青年せいねん団だんなど多おおくが入いり乱みだれた状態じょうたいにあったことが数々かずかずの証言しょうげんから浮うかび上あがってくる。

住民じゅうみんの証言しょうげんによると、終戦しゅうせんが過すぎても「軍ぐん当局とうきょく」として伊是名島いぜなじまに居残いのこり、住民じゅうみん虐殺ぎゃくさつや捕虜ほりょ虐殺ぎゃくさつに関かかわってきた平山ひらやま隊たいは、1946年ねん1月がつ、米べい軍ぐんの情報じょうほう機関きかんが来島らいとうする直前ちょくぜんに与論島よろんとうに向むけて脱出だっしゅつしたが、口永良部島くちえらぶじま周辺しゅうへんで特務とくむ機関きかんの西村にしむら(馬場ばば)や平山ひらやまが伊是名島いぜなじまで結婚けっこんした女性じょせいも含ふくめて逮捕たいほされ、収容しゅうよう所しょに送おくられた。捕虜ほりょ収容しゅうよう所しょでは、朝鮮ちょうせん人じん捕虜ほりょや沖縄おきなわ人じん捕虜ほりょは日本人にっぽんじん捕虜ほりょと分わけて収容しゅうようされたため、平山ひらやまは朝鮮ちょうせん人じん軍夫ぐんぷらと一緒いっしょの朝鮮ちょうせん人じん収容しゅうよう所しょに収容しゅうようされ、米べい軍ぐんによって比較的ひかくてき早期そうきに朝鮮半島ちょうせんはんとうに移送いそうされたと考かんがえられる。

朝鮮ちょうせん戦争せんそうとその後ご

終戦しゅうせん後ごの1946年ねん、連合れんごう軍ぐん軍政ぐんせい下かの朝鮮ちょうせんに渡わたり、後のちに大韓民国だいかんみんこく国軍こくぐんが創設そうせつされると将校しょうこうとなった。砲兵ほうへい司令しれい部ぶを設置せっちし、砲兵ほうへい兵科へいかを開拓かいたくして「韓国かんこく砲兵ほうへいの父ちち」と呼よばれる。この時期じき、日本にっぽん陸軍りくぐん士官しかん学校がっこう第だい57期生きせいでもあった朴ぼく正煕せいき（高木たかぎ正雄まさお）との交流こうりゅうもあった。

1948年ねん7月がつ、航空こうくう二等兵にとうへいとして入隊にゅうたいし、統みつる衛まもる部ぶ付づけ補佐ほさ官かんとして国防こくぼう法ほう、国軍こくぐん組織そしき法ほうの草案そうあんに携たずさわった。同年どうねん8月がつ、任にん少尉しょうい（軍ぐん番ばん11466番ばん）。同年どうねん11月がつ20日はつか、陸軍りくぐん本部ほんぶ護国ごこく軍務ぐんむ室しつ長ちょう（少しょう領りょう）。

1949年ねん3月がつ13日にち、兵器へいき監かん。

1950年ねん3月がつに実務じつむ教育きょういく団長だんちょうとして渡わたり日び、同年どうねん6月がつに朝鮮ちょうせん戦争せんそうが勃発ぼっぱつすると帰国きこくして第だい1野戦やせん砲兵ほうへい司令しれい官かんとして砲兵ほうへいの増強ぞうきょうに努つとめた。

1951年ねん、米国べいこくの砲兵ほうへい学校がっこう卒業そつぎょう。

1952年ねん5月がつ、少将しょうしょう。同年どうねん11月がつ、陸軍りくぐん本部ほんぶ行政ぎょうせい参謀さんぼう副長ふくちょう兼けん企画きかく参謀さんぼう副長ふくちょう。

1953年ねん、第だい3師団しだん長ちょう。

1954年ねん6月がつ、国連こくれん軍ぐん総そう司令しれい部ぶ派遣はけん韓国かんこく連絡れんらく将校しょうこう団長だんちょう。

1956年ねんからアメリカ陸軍りくぐん指揮しき幕僚ばくりょう大学だいがくに留学りゅうがくし、翌年よくねん6月がつ29日にちに帰国きこく。

1959年ねん、中将ちゅうじょうに昇給しょうきゅう。

1959年ねん、トルコ大使たいし。

1960年ねん、4-19革命かくめいが起おきた後のちの9月がつ1日にち昼ひる近ちかく、政府せいふはトルコ大使たいしの辞表じひょうを受理じゅりし、11月30日にち、国防こくぼう部ぶ次官補じかんほに任命にんめいされる。朴ぼく正煕せいきらによる5・16軍事ぐんじクーデターに加勢かせい。

1961年ねんに国防こくぼう部ぶ次官じかん、7月がつに西にしドイツ大使たいしに任命にんめいされた。

1963年ねん8月がつ、ハーバード大学だいがく特別とくべつ研究けんきゅう員いん。

1964年ねん10月がつ、外務がいむ部ぶ外交がいこう研究けんきゅう院長いんちょう。

1966年ねん9月がつ、韓国かんこく科学かがく技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ副ふく所長しょちょう。

1970年ねん8月がつ、国防こくぼう科学かがく研究所けんきゅうじょ長ちょう。

死後しごは親日しんにち反はん民族みんぞく行為こうい者しゃに認定にんていされた。

参考さんこう文献ぶんけん

• 沖縄おきなわ県けん史し第だい9巻かん（1971年ねん琉球りゅうきゅう政府せいふ編へん）及および同どう第だい10巻かん（1974年ねん沖縄おきなわ県けん教育きょういく委員いいん会かい編へん）
• 『貞さだ幹みき譜ふ』/申さる應おう均ひとし「一発いっぱつも射撃しゃげきしなかった重砲じゅうほう」
• 防衛庁ぼうえいちょう防衛ぼうえい研修けんしゅう所しょ戦史せんし室しつ著ちょ『戦史せんし叢書そうしょ11 沖縄おきなわ陸軍りくぐん作戦さくせん』
• 佐々木ささき春はる隆たかし『朝鮮ちょうせん戦争せんそう/韓国かんこく篇へん 上巻じょうかん 建けん軍ぐんと戦争せんそうの勃発ぼっぱつ前まえまで』原はら書房しょぼう、1976年ねん。 
• 篠崎しのざき辰男たつお『陸軍りくぐん重砲じゅうほう学校がっこうで編成へんせいされた独立どくりつ重砲じゅうほう兵へい第だい百ひゃく大隊だいたいの沖縄おきなわでの戦たたかい』改訂かいてい版ばん（1993）
• 独どく重じゅう百ひゃく大隊だいたいの沖縄おきなわ戦せん編集へんしゅうグループ『独立どくりつ重砲じゅうほう兵へい第だい百ひゃく大隊だいたい（球たま一いち八はち八はち〇四よん部隊ぶたい）の沖縄おきなわ』（2003）
• 石原いしはら 昌あきら家か『虐殺ぎゃくさつの島しま―皇軍こうぐんと臣民しんみんの末路まつろ (ルポルタージュ叢書そうしょ 7) 』単行たんこう本ほん – 1978/1
• 남쪽나라『平山ひらやま勝敏かつとし大尉たいい（韓国かんこく名めい・申さる應おう均ひとし・프로필）』2009. 6. 26. 1:12
• 친일인명사전편찬위원회 編へん (2009). 친일인명사전 2. 친일문제연구총서 인명편. 민족문제연구소. ISBN 978-89-93741-04-9 

外交がいこう職しょく
先代せんだい 丁ひのと一いち権けん	在ざいトルコ大韓民国だいかんみんこく大使たいし 第だい2代だい：1959 - 1960	次代じだい 尹いん致昌
先代せんだい 全ぜん奎弘	在ざい西にしドイツ大韓民国だいかんみんこく大使たいし 第だい3代だい：1961年ねん - 1963年ねん	次代じだい 崔ちぇ徳いさお新しん